「ぐずぐず脳」をきっぱり治す! 人生を変える7日間プログラム

著者 :
  • 集英社
3.82
  • (10)
  • (13)
  • (15)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 248
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087816044

作品紹介・あらすじ

「なんだか、さえない」「毎日、楽しくない」「人生、イケてない」……。それは、あなたのせいではなく、「ぐずぐず脳」のせいだった! そんなジリ貧状態から抜け出すための、脳科学者による生活指南の書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 二週間ほど前(2017.7)に本屋さんで、この本の著者である、黒川女史の最新本を読んで、彼女の考え方をもう少し広く吸収しようと思い、昨年出版されたこの本を読んでみました。

    今までに何冊となく「人生を変える」「有意義に過ごす」等とタイトルに書かれた本を読んで、そのエキスをそれなりに実行してきたつもりですが、いま流行りの「人工知能」の研究者が、人間の脳の構造、脳の働きを踏まえたうえでの、生活に関するアドバイスは、私にとっては重みのあるものでした。

    今まで自分の中でもやもやと、なんとなく理解していたことがこの本にも書かれていて嬉しかったです。特に、人生を変えるには、毎日の小さな行動(ルーチンワーク)や口癖を変えるべき、変えたら7日間は最低続けてみる、そして49日間(7セット)続けられたら、変化の第一歩となる。

    そして食べるもの、それを食べる時間、またどのような気分で食べるかも大事であること。食事と同時に、適度な運動も欠かすべきではない、また勉強として、外国語(それも長年学校でやってきた英語以外のもの)と楽器が指摘されているのは嬉しかったです。個人的にも、5年前に中国語を、3年前にはピアノを始めましたので。彼女は年に数多くの講演をされているようです、機会があれば聞いてみたいと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・脳の力は、頑張って出す精神力ではない、いくつかのホルモンによってもたらされる、れっきとした機能なのである(p4)

    ・私達の脳は、何万年も昼と夜の光の強弱の中で、進化してきた。そのため私達の脳は、網膜(目)に当たる光の強弱で、そのモードを変える。網膜に当たる光がなくなると、脳は「感知と思考の活動」を休止して眠りに入り、その代わり、新陳代謝や知識構築を進めるモードに入る(p21)

    ・目に光が入らなくなると、視神経にストレスがなくなる、すると眼球奥の視床下部・脳下垂体というホルモンの中枢司令塔が働き出す、今日の経験から知識やセンスを作り出し、それが脳神経回路に定着するのを助けるホルモン=メラトニン、皮膚や骨の新陳代謝を促進する成長モルモンがそれである。夜、闇の中で、頭が良くなり、美肌に変わり身長が伸びる(p26)

    ・効果の特に上がる後半(午前0時から2時)を、ホルモン分泌のプラチナタイムとする、この時間に真夜中の闇を確保することは、脳にとってとても重要(p29)

    ・網膜に朝日が当たって出てくるホルモンは、セロトニンであり、一日中穏やかな達成感をもたらしてくれる(p31)

    ・脳はすべてのイベントを電気信号でまかなっている、意識活動・無意識活動もすべて脳神経細胞と神経線維のネットワークに起こる電気信号によってもたらされる(p33)

    ・空腹に、いきなり甘いもの、白いふわふわパン、ご飯などのGI値の高い糖質を食べると、実は低血糖を起こす、アルコール・スイーツも同様、空腹時は避けて、たんぱく質と共に摂るのが理想(p35)

    ・無意識の領域でうまくいく事象を見逃しておいて、意識領域でいくらポジティブ思考をしても遅い。私達は潜在意識の取捨選択に人生を託している、だからネガティブ回路の持ち主は、うまくいく事象を見逃している。でも、だて、どうせ、そうは言っても、を繰り返すべきではない(p40、43)

    ・私達の人生は、私達の脳が作り出していく物語である、あなたの脳の整え方が大事(p47)

    ・7種類だと「完全性」が生じてしまうので、そこから1つだけ選択するのは抵抗がある、選択肢は6種類を超えてはならない、4-6がベスト(p50)

    ・49日間は、脳が新しい環境に合わせて、神経回路をつくりかえるのに必要な時間(p54)


    ・ぐずぐず脳を改善し、脳を活性化するために重要なのは、メラトニン・セロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミンである。これらは学習能力を上げ、意欲・好奇心・発想力・集中力・幸福で穏やかなな気分をもたらすために不可欠なホルモンである(p65)

    ・部屋は暗くして寝る、まぶたに直接光源が当たるものは、すべて遮断する(p68)

    ・湯船に入るか、熱めのかけ流し足湯をすると、メラトニンの分泌量が増える(p81)

    ・起きる時間を脳に伝えて眠るのと、そうでないのとでは、睡眠の効率が違う(p84)

    ・頭が半分寝ているうちに身体が動き出すためには、毎朝、起き抜けにする定番を決めておくこと(p97)

    ・低GIや繊維質の食品として、野菜・海草・こんにゃく・大豆製品(p111)

    ・コレステロールを抜いたマヨネーズは粘性が足りなくなるので、増粘剤(糖質)が添加している(p118)

    ・ダイエットは、カロリーではなく、血糖値でコントロールすべき。トーストの上には、スクランブルエッグを載せるべき(p121)

    ・卵を1日3個以上食べるようになってから、血液の値は改善、骨強度もアップ、体重も減少、卵には、上質たんぱく質に加えて、脳が必要とするコレステロール、ビタミンB群、E、レシチン等の栄養素が豊富(p123、125)

    ・1日1時間の孤高の時間をもつ(SNS禁止)と、右脳と左脳の連携を断つことができる。(p133)

    2017年8月6日作成

  • 脳科学の知見なのか、アーユルヴェーダなのか、精神論なのか
    色々とごちゃ混ぜなのだが、とにかく、

    朝は4時から6時の間に起きて光を浴び、毎日風呂へ入って(入れなければ足湯)、夜は明るい光を避けて早く寝ろ

    卵はできるだけ毎日食べ、珈琲にはミルクを入れ、汗ばむぐらいの運動をして、足裏をみがけ

    「でも」「だって」「どうせ」は禁句として使わない。時々泣いて脳をすっきりさせ、新しいことをはじめよう

  • 脳に良いこと、悪いことが書かれており、性格や気分みたいなところも大いに脳とホルモンが関係してることを教えてくれます。

    現代社会には誘惑がたくさんあるのだと思い知らされます。
    ひとまずチャレンジやってみてみようと思いました。

  • 知的で心配性の母親に、そんなことしたら、こうなるよ。そうならないように、こうしなさい。と育てられると、そつがない優等生になる反面、ネガティブ回路が発達してしまう。
    →でも、だっね、どうせ、を禁句にする。
    完璧にするには木曜までかかりますが、火曜までにたたき台をだすことはできます

    自分ではなく、技術を否定された、と思うようにする
    分離する
    失敗したときに自分が全否定されているように感じる
    技術を否定されたと思えば、まだやれることがあるはず、とおもえる、落ち込まない
    自分がどう思われるか、自分が尊敬されたい、自分が感謝されたい、とかをいっさい考えない

    自分が尊敬する人以外の言葉は全部無視すればいい
    自分に水を差すとわかっている人には、もう会いに行かない

    ハグの威力
    大きくなった娘に、帰ってくるたびにハグされたら…これほどの幸せはない。小さな頃からハグを繰り返す

  • とにかく早寝早起き。遅くとも12-4時には寝ついていないとホルモンの分泌におけるゴールデンタイムを失うことになる。

  • 規則正しい生活をして、低血糖にならないように気をつけると、セロトニンが出て幸せになれる。文体はちょっとクセがあるけど読みやすい。内容も割と簡単なので実行できそう。

  • できることから少しずつ、良い睡眠ができるようにしたい。
    夕方以降は照明を明るくしすぎないとか、スマホやPC、TVは寝る前1~2時間前には見ないようにするとか。
    せっかくある間接照明をもっと活用しよう…。

  •  
    ── 黒川 伊保子《「ぐずぐず脳」をきっぱり治す! 人生を変える
    7日間プログラム 20160826 集英社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4087816044
     
    ── 黒川 伊保子《妻のトリセツ 20181020 講談社+α新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4065133394
     
    ♀Kurokawa, Ihoko エッセイ 1959‥‥ 長野 栃木 /感性リサーチ社長
    /日本BS放送番組審議会委員/日本ネーミング協会理事
     
    ── やる気のカギは適切なゴール設定 20201225 プレジデントオンライン》
     
    (20201227)
     

  • とても良かった。脳にいいことをいっぱいしようと思う。

  • 前半は「ぐずぐず」と「脳」の関係について、後半は実践について書かれています。
    文体がフランクというかちょっと上から目線なので、好き嫌いはあるかもしれません。
    あと、前半部分は「~だそうだ」などのようにエビデンスがあまり無いのも、ダメな人にはダメそうです。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)
1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。
(株)富士通にて人工知能(AI)の研究開発に従事した後、コンサルタント会社、民間の研究所を経て、2003年(株)感性リサーチ設立、代表取締役に就任。脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発、マーケティング分野に新境地を開いた、感性分析の第一人者。また、その過程で性、年代によって異なる脳の性質を研究対象とし、日常に寄り添った男女脳論を展開している。人工知能研究を礎に、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家としても活躍。著書に『恋愛脳』『成熟脳』(新潮文庫)、『人間のトリセツ ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)、『定年夫婦のトリセツ』(SB新書)、『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『思春期のトリセツ』(小学館新書)、『恋のトリセツ』(河出新書)など多数。

「2022年 『女女問題のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒川伊保子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×