愛蔵版 手塚治虫の旧約聖書物語(全3巻・全巻セット)

  • 集英社 (1970年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784087819014

感想・レビュー・書評

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  • 神無慈悲すぎ

  • 手塚治虫って「ブッダ」も描いているし、すごいな、と思うけど、「ブッダ」にしても「旧約聖書物語」にしても仏教者やクリスチャンの目から見れば、誤解しているところがあるんだそうだ。
    http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12106033937
    この旧約聖書物語も原典にはないキャラクターが出てきたりしているわけだし、手塚治虫氏の理解による聖書物語ということになる。聖書の世界を理解しようと思うなら原典にあたるべきなのだろうけど、ついお手軽な漫画を手にとってしまう私のような者にはありがたい作品ではある(^^;。

    で、3冊を続けて読んでみた感想は
    「キリスト教の神様は何故そんなに心が狭いのか」と思ってしまうことがいくつか。(私の地元の図書館では、「借りることのできる漫画は1冊だけ」という決まりがあるため、手元にあるのは第三巻「イエスの誕生」だけなので、第一巻「天地創造」と第二巻「十戒」については確実にこの本からの記憶というわけではない)

    1:神様は最初の人間であるアダム達に知恵の実を食べることを禁じ、食べた人間を楽園から追放している。神様は人間を無知の状態にしておきたかったの?
    2:バベルの塔を作った人間達に対して怒り、言葉が通じないようにしてしまった。人間達が力を出し合って何かを成し遂げようとすることがどうしてそんなにいけないことで、どうして人と人とのコミュニケーションを難しくしてしまったのか。
    3:自分を信じる民のことは救う。でも、どうして他の民のことはどうでもいいのだろう。そもそもこの世界を作ったのは神様なのに。不完全な人間を作ったのも神様なのに。それらの人間を争わせて苦しめるのは何故。
    4:神を疑うことはどうしてそんなに罪深いことなのか。水を欲している人々に「モーゼの持っている杖で岩を打てば水が出る」と神は言われた。モーゼは杖で岩を打ったが水は出てこなかった。彼はもう一度打つ。そして水は出てきた。神は信じて待たなかったモーゼを責めるー神様を露程も疑ってはいけないなんて厳しすぎる…

    などなど。
    旧約聖書物語については、細切れに聞いたことはあって、その時から感じていた疑問だけど、今回、この聖書物語を読んでもやはり同じように感じてしまった。
    手塚氏はキリスト教や仏教についてどんなふうに感じておられたのだろう。手塚氏の漫画から、神様を責めるような文調は感じない。最後のイエスの誕生まで、聖書への敬意をこめて描いておられるように思える。私自身、信仰を持っておられる方の意志は尊重したいと思うけれど、できればこれらの疑問に答えてほしいなぁと思う…

  • 旧約聖書の入門編にいいのでは。

    手塚治のアニメをベースに本(カラー)におこしたものです。

    アニメのセル画を貼り付けた感じなので、チョット文章と絵がバラバラなところが難点ですが、カラーなので結構キレイでした。

    いきなり文章から入るより、こういうビジュアル付きのものから入ったほうが飽きずに旧約聖書の世界に入りやすいと思います。

    正直、宗教に興味はありませんが、色々な本を読むためには、ある程度聖書の内容を知っておいたほうがいいんですよね。

    入門編としてオススメ。

  • イタリアの国営放送からの依頼を受けて日本とイタリアとの共同体制で製作された手塚治虫版旧約聖書。旧約聖書の世界を知るうえではもってこいの作品です。ただし、各エピソードは多少大雑把で他の手塚作品と比べるとメッセージ性があまりないのが残念(手塚治虫はパイロット・フィルムにのみ参加)。

    「天地創造」、「カインとアベル」、「ノアの箱舟」、「バベルの塔」、「ソドムとゴモラ」、「十戒」、「ダビデ王」、「ソロモンの王国」、「バビロン捕囚」、そして「イエスの誕生」まで全26話。

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