凍りついた瞳 (愛蔵版コミックス)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087820089

感想・レビュー・書評

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  • 書庫整理中の為、処分する本を拾い読みしていて思わず
    本気読みしたのが本書。

    発行が1995年と20年近く前なので内容は少々古くなっている
    のかもしれない。

    でも、子供への虐待は今でもなくならない。せっかくこの世に
    生を受けたのに、生きることの喜びも知らずに生後わずかで
    亡くなった子のニュースなんて辛くて仕方がない。

    本書は漫画と言う表現方法だけに分かりやすい分、きつさも
    倍増だ。

    子供への暴力も勿論だが、ネグレクトは本当に辛い。なんで
    自分の子供を無視できる?なんで世話を放棄できる?小さな
    子供が頼れるのって、親しかいないのにさ。

    こういう虐待のニュースがあるたびに「虐待の連鎖」が言われる。
    虐待されて育った子供は、成長して自分が親になったら自分の
    子供を虐待する…と。

    本書でもこの虐待の連鎖について描かれている。確かにそれも
    あるだろう。しかし、全部が全部そうじゃないよね。自身は虐待さ
    れて育ったけれど、そうはならない人もいるのだもの。

    こう言ってはなんだが、産む・産まないは選べる。でも、子供は
    親を選べないんだよな。

    親になる。難しいことだと思う。子育ては親育てだとも言われる。
    でも、子供を持っても親になれない人っているのだと思う。

  • 明らかに虐待と分かるものなのに、動かない専門家は何なのでしょうか。
    一時帰宅のリスクの高さを強く感じました。
    この本が出版されてから20年が経っており、法律も整備され、今では考えられないような対応も多々あり、少しずつ虐待への対応は前進しているのだなと思いましたが、いまだに解決していない問題もあるように思います。

  • 結構前の本だが、現状はあまり変わってない気がした。漫画なので読みやすかった。

  • 子ども虐待の報告書的なコミックス。臨床医学、心療内科等々の立場からの経過報告と観察が盛り込まれている。
     残酷な現実であることは事実だが、一つ一つをよく見れば、それぞれの懸命な生き方と生きたいという意志を痛切に感じる1コマ1コマ。どうか目を瞑らずに、最後まで……

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著者プロフィール

作家・ジャーナリスト。
主な著書に、『凍りついた瞳2020』(編著、集英社、2019)、『がれきの中の天使たち』(集英社、2012)、『愛されたいを拒絶される子どもたち』(集英社、2007)、『新凍りついた瞳』(集英社、2003)、『親になるほど難しいことはない』(集英社文庫、2000;講談社、1993)、『虐待で傷ついたこころのための本』(大和書房、1998)、『ちいさなわたしをだきしめて』(集英社、1998)、『家族「外」家族』(集英社、1997)、また、著書を原作とした漫画化作品に『愛ときずな』(絵:ごとう和、秋田書店、2010)、『凍りついた瞳』(絵:ささやななえ、集英社、1995)など多数。

「2019年 『イギリスの子ども虐待防止とセーフガーディング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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