家族の中の迷子たち: 児童精神科医達が診た衝撃のドキュメンタリーコミック

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087820218

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  •  「凍りついた瞳(め)」の作者がその後出しているものです。サブタイトルに、「児童精神科医たちが診た衝撃のドキュメンタリー」、とあります。子どもたちに生じるさまざまな症状を、児童精神科医の視点で描かれています。不登校、拒食症などの行動や身体の症状を通じて表現されている「こころのSOS」を描いています。表面に出ていることばかりに注目するのではなく、隠されている真実に気づくことが必要であることがよく分かります。
     身体、心理だけでなく、問題の背景にある社会的な問題にも触れられているので、社会福祉、ソーシャルワークを学ぶ人にも役に立ちます。

  • マンガなので読みやすい。



    一話   ボク、ちゃんと歩けない
    つま先を上げて歩く少年の話。
    アルプスの少女ハイジのクララみたいだなと思ってしまった。
    歩けない事で、いろんな事を訴えてくるというのはよく聞くような気がする。



    二話  帽子をかぶる少女
    喘息を意図的に起こす少女の話。
    読んでいると、『謎解き』な感じがしてくる。何が原因でこうなったのか、想像力を試されている感じ。



    三話  ハンカチーフ
    摂食障害の少女の話。
    祖父母の世代までさかのぼっての心理療法……生きていてくれるなら話も聞けるけど、死んでる場合は難しい。



    四話   家路
    さまざまな身体症状を持つ少女。
    親子間の問題の解消までは書かれてないので、ちょっと消化不良な感じ。



    五話  子どもたちの風景
    自殺未遂の少年や不登校の少女の話。
    こちらも、原因までで終わりな感じ……お医者さんって時間の制約があるものねという話。



    最終話   乳幼児の精神科医
    幼児の夜驚のお話し。
    子どもが小さいので、両親の話が続く。……親の無意識の感情を読んで、子供は泣いていたのでは?という話。





    どの物語も『精神科医』の視点から見ている。
    病院に連れて行ってもらえる子達は、全て愛されていると思う。でも、愛情の掛け違い受け取り方、その他もろもろいろんなモノが絡まって、子供に症状が出てくる。



    愛(と、お金)だけでは子供は育たない……と言う事なのかな。

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著者プロフィール

2001年、大阪外国語大学大学院より修士号取得。2007年、大阪外国語大学大学院より博士号取得。現在は東京をベースに翻訳・通訳・プライベートレッスンを行なう。著書に『旅の指さし会話帳(31)デンマーク』(情報センター出版局、2002年)『デンマーク語慣用表現小辞典』(共著、大学書林、2003年)

「2017年 『デンマーク語のしくみ《新版》』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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