わたしたちの震災物語 ハート再生ワーカーズ (愛蔵版コミックス)

  • 集英社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087823967

感想・レビュー・書評

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  • 被災で失ったもの、そして被災から生まれた繋がりや心の和。私は、幸い直接被災を経験したことがない。でもこれからしないとも限らない。
    今年10年目を迎える2011.3.11の東日本大震災をもう一度振り返ろうと、図書館で思い手にとった。

    もし自分が被災した立場にたったならどう行動するのだろうかと考えながら、読み進めた。
    悲しみに呑み込まれすぎて希望を見失わないように、隣の人へ手を差し出せる人になりたいと自ら被災した立場であっても他者を救うために活動される方々の姿や、地域の人々の助け合う姿を通して感じた。

    現場の声から求められることや、手をどのように差し伸べるべきかなど様々なことを学べた。災害は起きない方がよいが、著書から学んだことはいつか為になると思う。

  • きみどり文庫
    https://kimidori-inoue.com/bunko/

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    https://honto.jp/netstore/pd-book_03472273.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「津波から70人以上の命を救った男性」の物語とは? 漫画家・井上きみどりの思い「子どもたちへ震災の記憶を伝えたい」 | tbcニュース│tb...
      「津波から70人以上の命を救った男性」の物語とは? 漫画家・井上きみどりの思い「子どもたちへ震災の記憶を伝えたい」 | tbcニュース│tbc東北放送
      https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tbc/103031
      2022/07/25
  • 様々な人々、団体の震災以降の歩み。立場は違っても、復興への思いはおなじ。涙が止まらない。ここは被災地ではないけれど、震災は自分の中でもまだ終わってない、整理がつかないことに気づかされた。

  • 東日本大震災についての体験談を元に描いた漫画。
    東日本大震災で被災した人って、被災地じゃない人からは想像できない体験をしているんだろうなと改めて思った。自分は阪神大震災の被災地に住んでた人間だけど、少なくとも、遺体や人が死にそうになってるのは見た記憶がない(つぶれてる家は見たけど)。
    それにしても、第一波が来た後に膝まで水に浸かりながら、自宅の様子を見に行ったという人の話があって唖然とした。その後、第二波が来たそうだけど、よく生き延びれたな。
    それにしても、NPOってお金もあまり入ってこないみたいなのに、すごい行動力あるところもあるんだなぁ。

  • 震災後、自分のできることで被災者の役に立ちたいと行動した人たちの物語を、自身も被災した著者が描くマンガ。
    子どもたちの環境をまず考えた人が多く、素晴らしいと思う。まだ口もきけないような幼い子たちが、震災でどれだけのストレスを感じたかがきちんと描かれている。
    こういうことが起ると、やはり弱者が一番辛い。
    子ども、老人、障害者、持病のある人、家族をなくした人、お金がない人、仕事がない人・・・。
    このマンガに描かれた(救われた)人たち以上に、救われなかった人がいただろうと思うと、胸が痛む。
    何の取り柄もないものは、寄付するくらいしかできないけど、いざとなったら人のためにできることを日頃から身につけておくべきだなと思った。
    しかし、震災や津波自体は仕方なかったとはいえ、原発事故は人災なんだから、責任取るべきところが速やかにとってほしい。

  • 井上きみどりといえば『子どもなんか大キライ!』のマンガの人やな~というくらいは知っていた。が、仙台在住の人だとはこの本で初めて知る。

    仙台での自身の被災経験とともに、各地の経験者の記録、ボランティアに入った人たちの記録が、マンガで描かれている。
    2011年3月から8ヶ月後の11月にこの本はまとめられていて、あとがきで井上きみどりはこう書いている。

    ▼…私たち「被災者」と呼ばれる人々の気持ちは
    この8ヶ月間、ロウソクの灯火のように揺らいでいます。
    前向きになれる時があれば
    出口の光が見えない、
    真っ暗なトンネルに放り込まれたような気持ちになる時が
    今でもあります。

    (中略)

    きっとこれから何年経っても
    元通りの東北の街が戻ってくることはないのでしょう。
    何年経っても
    私たちの気持ちは揺らぎ続けるのでしょう。

    (中略)

    それでも時間は流れていきます。
    しゃがみ込んで歩けない時も、時間は確実に
    ゆっくりと流れていく。
    私たちの流れ着くところがどこなのか。
    そこに何があるのか。
    私ができることは、
    ただ、
    それを描いて、伝えること。
    この震災は、私の原点になりました。 (pp.174-175)

    プロダクションノートなど
    http://you.shueisha.co.jp/shinsaimonogatari/
    (試し読みもできる)

  • 東日本大震災を仙台市で体感した、井上きみどりさんの実録マンガ。デフォルメ色の強いイラストなので、妹は賛否両論なんじゃないかと言っていましたが、だからこそ感情移入しすぎることなく読みやすいのだと思います。井上さんだけの体験だけではなく、多方面の方々の活動を描かれているので、地震を体験した人にもしなかった人にも読んで欲しい一冊です。一番印象的だったのは、長野県松本市の市長の放射線のお話。自分がいかに浅はかな考えをしていたのか思い知らされました。

  • 東日本大震災以後の現地の混乱およびその後の避難・復興やNGOの活躍を漫画化したもの。絵柄が柔らかいのでふと忘れがちですが、多くの方が未曾有の災害をいかに乗り越え、それにどんな人たちが手を差し伸べてきたのかをよく表しています。
    センセーショナルに煽ることもなく、前向きに苦難に向き合う姿を淡々と連ねる姿勢は好感がもて、一読をお勧めします。

  • 2019年3月25日

    カバー写真/福田沙織
    装丁/川谷康久(川谷デザイン)

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著者プロフィール

宮城県仙台市在住の漫画家・コラムニスト。震災復興、福島の問題、女性と子どもの病気、国際協力などをテーマに作品を発表。
主な著書に『子供なんか大キライ!』『嫁タイム』『オンナの病気をお話ししましょ。』『マンガでわかるコドモの医学』『わたしたちの震災物語』(以上、集英社)『子育ては「絵メモ」で伝えればうまくいく!』(KADOKAWA)『孫育』『ふくしまノート』(以上、竹書房)ほか。ウェブサイトなどでも、アジアの子どもたちの人身取引問題、アジアの不発弾問題、シリア難民問題、アフガニスタンの女性と子どもの性暴力問題などを発表。国土交通省発行・公開の、漫画による防災時のトイレマニュアル「災害時のトイレ、どうする?」制作

「2019年 『これって、「甲状腺の病気」のせいだったの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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