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本 ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784087860474
作品紹介・あらすじ
歴史は教訓の宝庫。集団活動の視点で捉えれば、組織に生きるビジネスマンの指針となる。基礎教養としておさえるべき戦国時代のポイントをまとめ、信長、秀吉、黒田官兵衛ほか組織図・関係図と世界年表を加える。
感想・レビュー・書評
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信長秀吉時代からの組織論。
黒田官兵衛論もあり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦国時代の…!
~といえば、もちろん上がってくるであろうお方は、信長様♡
組織への考え方・マネンジメントなどを学べると共に、また別の側面から信長様のことが知れると思うとドキドキワクワクして購入してしまいました。
読み進めるうちに「銭で雇う兵士の実情って、そういうことだったのか…!」とこれまで知っていた史実の新たな意味づけを発見したり、組織という意味では今に通じる側面があるなぁと思いを馳せたり。
…ときどき手を止めて、また戻ってきて…。なお付き合いの一冊です。 -
信長の偉大さは現時点での不利と危険を顧みず、不確かな改革に生涯たじろぐことなく挑戦を続けた激烈な改革精神。常識と慣例を疑い、より合理的な方法、より効果的な行動を求めて旧習に挑戦した。とりわけ、豊臣秀吉、明智光秀、滝川一益などの流れ者を受け入れるといった、伝統や慣習を無視した抜擢人事には激しい抵抗があった。組織改革は命がけであり常に生死の危機と隣り合わせ。合理的な発想には天才的独創力を発揮するも非合理な発想の人々の思いについては、まるで想像力を欠いていたことも相俟って、信長に仕える知識人は次々に反乱する。最後の反乱者が明智光秀であったというだけ。著者は明智光秀なくとも必ずや第二、第三の明智光秀が現れたであろうと指摘する。歴史に現れた成功の背景には、多くの重要な創造が隠されている。愚行の裏にも多くの苦悩と誤謬が潜在する。歴史の誤りの根底を熟知することは、重要な教訓を得る道でもあるのだ。
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組織論という切り口で戦国時代特に織田〜豊臣のころについて分析した本。組織論として読むと平凡なのかもしれないが、戦国時代の読み方として非常にわかりやすい。そこから組織について考えてみるときっと役立つかと思う。
この本から、戦国という位置付け、欧州と比べても日本で起きた大きな社会改革という見方ができる。
願わくば、ちょっと薄い本で仕上がっているので、もっと、深い内容に膨らませてくれればもっとよかったと思うが。
幾つかメモ
信長が、兵農分離を戦略として実行したこと(畿内や越前朝倉氏の物は農村の生産性向上で地主が出現し、それらが農村を離れ、上級兵士として専業化できたため。下級兵は農民中心だったので、信長のそれとは違った)。それが流れ者も雇い、銭で雇われた兵士に。ただ、銭で雇われた兵士は弱かった(どうせ流れ者に戻るだけ。家に帰って、裏切り者、臆病者と言われもしない)。それを補うための技術革新(鉄砲隊、短期の築城など)。
大名と有力郷士という関係からの合議体制に対して、徹底した独断、即決での行動ができた点。
楽市楽座や方面部隊。
銭がいる。迅速さ。
豊臣の時代
槍働きと文治、調整役(補佐官)、参謀(官兵衛や利休)、
補佐官、秀長の存在。秀長が先に死んだことがその後の痛恨。
秀長の死後、すぐに利休が切腹。
トップ秀吉には、信長、家康に対してはビジョンが不足。でもタイミング的にはそれがよかったか。
槍働きの古参から苦情があったら、文治官僚を叱りつけて見せて、結果としては官僚の主張を実現させる。 -
名将とは、常に自軍の長所を活かし、敵軍の短所を衝く。凡将は、自分の短所に不満を持ち、敵の長所に脅える。
組織の首長の必要条件:意欲に燃え、理解力に富み、限りなく勤勉で、誰にも人当たりが良く、陽気であること。これに加えて、ビジョンを持つこと。
奢侈(しゃし):身分不相応に金を費やすこと。奢侈に流れる。奢侈な生活。
無嗣断絶:跡継ぎがいなく家が絶えること。 -
歴史は教訓の宝庫。「組織」の視点でビジネスマンの基礎教養としての戦国時代を総括。信長、秀吉、黒田官兵衛ほか組織図・関係図と関連年表を加える。
第1章 戦国時代はどんな時代だったのか
第2章 織田信長 独創の技術・組織革命
第3章 戦国時代の組織改革
第4章 豊臣秀吉 天下統一の組織と補佐役
第5章 黒田官兵衛 乱世の名参謀
著者プロフィール
堺屋太一の作品





