BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相

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  • 集英社 (2021年2月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784087861266

作品紹介・あらすじ

「エンロン」以降、最大の企業不正が行われた血液検査ベンチャー「セラノス」事件。
ジョージ・シュルツ、ヘンリー・キッシンジャーなど百戦錬磨の大物たちは
なぜ若きCEO、エリザベス・ホームズに騙されたのか!?

「ショッキングな結末を迎えるサスペンス。ページをめくる手がとまらない。
―セラノス事件の内幕は、信じられないほど、ひどい」ビル・ゲイツ

「指先からとる1滴の血液で、あらゆる病気を調べることができる!」革新的な血液検査の技術を発明したとして、アメリカのメディアから『第二のスティーブ・ジョブス』ともてはやされたエリザベス・ホームズ。だが、彼女が率いたバイオベンチャー「セラノス」の内幕は、過剰な野心、傲慢さ、虚言、パワハラが渦巻いていた。
現代社会の様々な側面が凝縮したシリコンバレー発巨大詐欺事件の全容を、敏腕記者が地道な取材で証言を積み重ねながら、暴いていく。



ジョン・キャリールー 『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の調査報道記者として20年勤務後、フリーランス・ジャーナリストとして活動中。ピューリッツアー賞を二度受賞。

関美和 翻訳家。慶應義塾大学卒、杏林大学外国語学部准教授。投資銀行を経てクレイ・フィンレイ投資顧問東京支店長を務める。主な訳書に『ゼロ・トゥ・ワン』『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』『お父さんが教える13歳からの金融入門』『ファクトフルネス』などがある。
櫻井祐子 翻訳家。京都大学経済学部経済学科卒。大手都市銀行在籍中にオックスフォード大学大学院で経営学修士号を取得。訳書に『1兆ドルコーチ』『NETFLIXの最強人事戦略』『CRISPR』『OPTION B 逆境、レジリエンス、そして喜び』などがある。

感想・レビュー・書評

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  • シリコンバレーで起きたノンフィクションサスペンス

    現代版ゴールドラッシュなのか、金余りの投資家がユニコーン企業を求めている中で起こった詐欺事件
    セラノスは2014年時価総額9000億となり社長のエリザベスは一躍時の人に

    躍進の理由2つ
     後押しした元アメリカ要人の年配白人
     スタートアップ企業が若手女性経営者を求めている
    立派に詐欺フラグ立ってますな…

    眉唾なテクノロジー刷新に世論は興奮 躍起するが
    ヘルスケアは一足他に許容はできない 
    しっかりとしたエビデンスが必要
    だって誤診で死人でるもの
    上市を踏みとどまったアメリカに喝采

    ヘルスケアは家電と違います うまい話にはご注意を!

    大方事件を知ってる方には、内部を詳細に知れて面白いが
    初めて事件を知った人には冗長(なんせ頁多い!)
    読み物としてはちょっとしんどいかな?

    以下 著書抜粋

    ・「ユニコーン」とは
     企業価値が10億ドルを超える未上場企業
     施策に大風呂敷広げるのが文化

    ・もし、全米にあるウォルグリーンの8134全店舗にセラノスのサービスが広がっていたら、診断ミスや治療ミスで死者の出る可能性は格段に高まっていたはずだ。

    ・エリザベスとセラノスはできない約束をしてしまい、約束が果たせないので取り繕うしかなかった。ソフトウェアやスマートフォンのアプリの開発でもごまかしはいけないが、人々が自分の健康に関わる重大な判断を下す際に頼る医療製品のごまかしは、深刻さが違う。

    ・セラノスの検査を受けた カリフォルニアとアリゾナでセラノスが無効としたり訂正したりした検査数は結局100万件近くにのぼった。誤った検査結果が患者にどんな危害を与えたか怖ろしい

    ・「コーラにヒ素が入ってないことを確認したいから秘密のレシピを教えろと言うようなもの」
    →当局査察にこれはNGワード ワラタ




  • 恥ずかしながら本書を手にするまで、このような事件がシリコンバレーで起きていたことを知らなかった。
    「絵に描いた餅」という諺がぴったりな話であるとともに、スタートアップ企業とは、「絵に描いた餅」という大風呂敷を広げて投資家から資金を集め、その資金を使って「実在の餅」を作り上げるものだ。そして、「絵に描いた餅」がいつまで経っても「実在する餅」にならないと、本書のような悲劇が起きるのである。さらに、本書で扱われたセラノスという企業が、医療系スタートアップという人命にかかわる事業領域であったことが、問題を大きくしたのだ。
    逆に言えば、人命に関わらない事業領域であれば、このような詐欺事件とも言えるようなことが、シリコンバレーでは日常的に行われているということであることに気付かされた。
    そこには投資家だけでなく、そこに集まる社員たちにも同じように大きなリスクが伴っており、本書ではその事実が生々しく描かれている。
    本書は、セラノスというスタートアップ企業の創業者であるエリザベスを中心に、前半はセラノスという企業がどのように成長してきたかが描かれ、後半ではセラノスの虚構が暴かれていく。まさに「現実は小説より奇なり」である。

  • ベテン師エリザベス・ホームズが率いたセラノスの捏造スキャンダルを描く『Bad Blood』邦訳がようやく出る - YAMDAS現更新履歴
    https://yamdas.hatenablog.com/entry/20210308/bad-blood

    『BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル 全真相』
    http://gakugei.shueisha.co.jp/bb/

    BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル 全真相/ジョン・キャリールー/関 美和/櫻井 祐子 | 集英社の本 公式
    https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-786126-6

  • ゴミのような箱を、あたかも黄金のように見せる話術を持つ悪女・エリザベス氏。大きく見開いた青い目と黒いタートルネック、女性らしからぬバリトンボイスで人々を魅了するらしい。読了後、実際のインタビュー動画を見たが、あまりの声の低さと目の開き具合に笑ってしまった。他人が積み重ねてきた信用と威厳を悪用し、己の承認欲求を満たして金を騙し取る大悪党。懲役11年3カ月の判決が下されたが、昨年刑期が2年短縮されたらしい。理由は明かされていない。だが彼女の舌は今も現役であり、出所後もまた同じことを繰り返すのだろうと思う。

  • この手の花形スタートアップの転落物にありがちな、ジェットコースターのように、悪事を徐々に小出しにしながら読者に一度「ユニコーン」と持て囃されるようになる高みを見せ、一気に落とすのではない。
    ど頭から許しがたたほどの嘘や捏造の証拠を積み重ね、並行してあれよあれよと多額の投資が集まっていく様を見せつけられるので、やきもきさせられ、早く露見しろと念じながらページを繰ることになる。
    リーダビリティは抜群で、章ごとに主に元社員の複数の視点が切り替わり、小説を読んでいるよう。
    だから18章から19章に切り替わる瞬間は最高。

    エリザベスは、ジョブズを信奉して真似ていたのではなく、そのものだと言っていい。技術的な制約などお構いなしに、まずイメージする大きさとデザインがあり、それを技術陣に開発を強要し、現実歪曲空間を作り出し、聴衆に訴えかける力は抜群。
    あの若さで、CEO解任されかけた絶体絶命のピンチを乗り越えるなど、ジョブズ以上の一面も。
    ジジ殺しぶりも堂が入っていて、キッシンジャーやシュルツ、バイデンなど、彼女の手玉に取られた大物も数知れず。
    現役士官でも呼びだされて無事生還したことを祝われるほどの狂犬マティスまで彼女に入れあげた。

    パラノイアじみた極端な秘密主義も、社員に対する非人道的な扱いも、どれをとってもジョブズそのもので、欠けていたのは、彼女の構想を実現できなかった開発陣の力量なのかという気もさせられるが、唯一ジョブズとの決定的な差異はサニーの存在だろう。
    本書で唯一明かされなかった謎は、エリザベスとサニーとの関係で、ほとんど利用価値もないマヌケを社内の幹部として遇していたのは、マヌケの増殖をとことん嫌ったジョブズと異なり、なぜ彼が必要だったのか最後までわからなかった。
    ちょっとベールに包まれた魅力的なキャラで、映画化が楽しみだ。

  • めちゃくちゃに面白い。ただただ、めちゃくちゃに面白い。

    いやあ、何これ映画?!

    アメリカの強いところは、圧倒的な悪(権力と言い換えることもできる)が蔓延っても、それに立ち向かう圧倒的な善を、敬い保護する土壌があることだと思う。羨ましい。

    日本は圧倒的な悪ならあるけど、圧倒的な善って無いよな〜(権力におもねる日和見的な善ならある)

  • 面白い。
    企業の不正を暴く話はいくつも読んできたが、共通するのは歪んだ上昇志向と、反対意見を排除する仕組みや社風。
    セラノスもその例に漏れないが、特に後者がえげつなく、反対意見を持つものは次々解雇し、離職後も告発を徹底阻止する。
    それでも悪事は露見しWSJによってスクープされた。その後の弁護士事務所と組んだ悪あがきは韓国ドラマを見るような展開。

  • 指先から採った、たった1滴の血液であらゆる検査ができる。この夢のような装置を投資家に売り込み6億ドル以上の資金を集めたが、そんなものは存在しなかったという嘘のような本当の話。取締役には元国務長官や元国防長官など錚々たるメンバーが並ぶ。なぜ誰も実態に気付かなかったのか。
    ウォール・ストリート・ジャーナルの元記者が3年半の歳月をかけた力作で読み応えがあった。

  • 本書を読むまでは突然破綻したように思っていたが、長い間元社員を脅してそれを覆い隠していたんだと知って驚いた。

    こういった悪事を隠している企業は何かしら理屈に合わないことを随所でしているということを改めて実感した。

  • 最初は詐欺をしようという意図はなかったのだろうが、未熟だけど異様な才能とサイコパス的な考え方のせいで周りの人を巻き込んで結果的に犯罪を引き起こした若きCEO。もし身近にそういう人がいたら止められない気がする。

  • セラノスという会社すら知らなかったが、このスキャンダルの始まりから終わりまでとても細かく書かれていて読み応えがあった。ただエリザベス自身は取材要請を拒否しているため、真ん中がぽっかり空いた状態ではある。
    読後、どうしてこんなことになったのかを自分なりにまとめたくてもうまく整理できないので箇条書きにしてみる。
    ・エリザベスの人を惹きつける力がエグく、権力者を取り込むのがうまい。
    元々非常に優秀で、ビジョンもあり自分自身でそれを実現することを信じているから、聞く人は魅了されてしまうのだろう。「自宅で指先チクっとで血液検査が出来て、自分の健康状態を把握できる」というのは、私も革新的だと思った。
    若い情熱を前にして年配のおじさんがコロリといくのは分かるが、いくら不正を伝えようとも孫よりエリザベスを信じているのが理解できない。偉い人ほど過ちを認めるのは難しいのだろうか。
    結局、有力者を握ってしまえばお金は集められるし次から次に有力者のコネが出来、セラノスの評価も既成事実として作り上げられていく。
    エリザベスは少しだけSTAP細胞の小保方さんを連想させる。
    ・著者の調査が始まるまで、ただひたすらセラノス内部の劣悪環境について書かれており辛い気持ちになった。
    優秀な人材の無駄遣いで、サニーによる恐怖政治のさまは宗教団体のようだった。
    ・ジョン・フューズはとばっちりを受けて不幸だった気がする。親父がセラノスに喧嘩を売らなければ良かったのでは。
    アップル、facebook、Googleなど今となっては大企業となった会社たちがスタートアップとして起業していた時代。エリザベス、投資家たちは全員が虚像を信じてしまった。
    登場人物が非常に多いが、大抵の人は辞めていくので覚える必要はない。

  • シリコンバレー再訪に合わせて読了。
    いろんな場所を直接なぞりながら、エリザベスの言動を追った。STAP細胞で理研や世の中を翻弄した小保方氏と非常に重なる。どちらも科学的なエビデンス確認を疎かにしつつ、権威あるおじいさんやおじさん達が、女史の言葉に惚れ込んで信じてしまう、雰囲気が引き起こした悲劇。さらには日本軍の愚行の要因分析である野中郁次郎氏の失敗の本質にも通ずると感じた。
    決して遠い世界の話ではなく、すぐ身近でも同じような事があるように思えてくる。よくよく注意すべき学びだ。

  • 読み始めると、他のことが何も手につかなくなって一気読み。「シリコンバレー」とあるが、ITではなくヘルスケア企業の詐欺の話。タイトルと装丁は、週刊誌のようにセンセーショナルだが、まじめなノンフィクションである。巨大スケールのサークルクラッシャーとか、小〇方晴子の印象か。

    セーフウェイや、ウォルグリーンは、セラノスと業務提携をして巨額の損失を計上し、泣き寝入りしたようだが、社内の意思決定のプロセスとか、契約条件をきちんと検討したのか等、気になる。個人投資家であれば理解できるが、大企業がこんな稚拙な詐欺に騙されるのは、よほど笊だったのでは、と思ってしまう。

  • 「噂の真相」みたいな扇情的な装丁に、なんとなく敬遠していた。中身はめちゃめちゃ真面目なサイエンスノンフィクション。むしろフィクションなのではと思わせる信じられない展開がくりひろげられ、一気に読んだ。少しずつ少しずつ著者が核心に迫っていく様子にドキドキ。社会派ミステリーのようだった。

    日本でも迅速検査キット市場が伸びているときく。競争が激化すると、不正が発生する可能性あるよね、そりゃ。
    最近読んだサイバー犯罪王国を追った「魔王(エヴァン・ラトリフ)」もそうだけれど、なんでこんなサイコパスみたいな人が大きな組織を率いることができるのだろう、と不思議な気持ちになる。オウム真理教に賢い人たちがたくさん関わったのと同じような心理だろうか。組織や世論の怖い部分をあらためて思い知る。

  • 原書で途中まで読んだが挫折した本。翻訳が出たので、読み直してみた。翻訳で読んでも、前半部分は多数の当事者の名前が出てきて、誰のことか前を読み直して探してしまう。これを原書でやったら、いい加減嫌になるので、途中放棄は当然かもしれない。名門スタンフォードとはいえ、大学中退の二十代のうら若き女性に、大物政治家・軍人、それに投資家といった社会経験豊かな人々がころっと騙されて大損しただけでなく、医療という大事なところで社会に大迷惑をかけた顛末話なのだが、保守派を代表するWSJだけに、オバマやヒラリー・クリントンが関わっていたこともあったのかなと、余計なことも考えてしまう。

  • 小型された機器により、数的の血液で各種検査が手軽に可能になる、という触れ込みで株式価値$9bnまで成長したセラノス。当時シリコンバレー最大のユニコーンであり、ファウンダーのエリザベスは最年少で自力でビリオネアになった女性として持ち上げられた。
    サポーターはスタンフォードの教授、高齢ベンチャーキャピタリスト、大手小売企業ウォルグリーン、セーフウェイ、政治家(マティス、シュルツ、キッシンジャー)等。背景には女性起業家の待望、成功者たちの社会貢献への意欲(名声への欲望)、大手伝統企業の行き詰まり

    実態がついて来ておらず、機器の検査能力は著しく低く、データの検査結果は外部委託等別の方法で取得したものがほとんどだった
    良心の呵責に耐えかね、是正を試みるとエリザベスやその恋人でNo2のサニーから激しく攻撃され、退職に至った職員多数
    企業秘密保持の名のもと、極端な秘密主義を徹底
    記者や情報提供した元職員•医師に対して、大手法律や探偵を使った脅し

  • 政治もジェンダーもカネも複雑に絡んでて、極上のノンフィクションだった。
    著者の勇気ある粘り強い取材活動によってこの本が生まれたことに感謝。
    もう少し、エリザベスの背景を調べていただいたら、なんでこんな詐欺をできたのか納得感があったのかもしれない。

  • スタンフォード大学を中退したエリザベスが起業した会社で捏造を繰り返しながら資金調達を果たし、問題が拡大していく過程を詳細に記述した本。
    表に出ていないだけで、このような話は他のスタートアップでも頻繁にありそうに感じた。
    一方で、資金調達したスタートアップやベンチャー企業への我々の見方や受け取り方も、必要以上に評価してもてはやしていないだろうかと気づかされた。
    読了後気になって調べてみたら現在は裁判中で、当時の恋人に対して敵対する一方、御曹司と結婚して妊娠しているとのこと。
    良くも悪くもバイタリティーがすさまじい。
    全て英語の映像になるが、参考までに本人が登壇しているTEDトーク、クリントン元大統領とジャックマー氏との対談、これまでの経緯や裁判の様子を伝えるニュースのURL(youtube)を記載しておく。

    ・TED
    https://www.youtube.com/watch?v=ho8geEtCYjw
    ・クリントン元大統領、ジャックマー氏との対談
    https://www.youtube.com/watch?v=l7Be_6NEPQE
    ・裁判を伝える様子(ABCニュース)
    https://www.youtube.com/watch?v=-0fUSvDuttY
    https://www.youtube.com/watch?v=PvznWSEKoEE

  • 面白くて一気読みしてしまった。年取ったらノンフィクションが面白く感じるようになったのはなんでなんだろう? 

  • 非常に面白い。引き込まれてあっという間に読み終えました。
    現在裁判中らしいが、当人たちの本音を聞いてみたい。本当に詐欺とは思っていなかったのか?実現可能な技術と思っていたのか?

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