- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087880236
感想・レビュー・書評
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"今はそれどころじゃない、たいしたことはない、と体からの警告や訴えを無視して仕事に励み、子育てや介護に勤しむ。それが深刻な結果をもたらすこともある。
体の声を無視してはいけない。
おかしい、と思ったら立ち止まる、危ない、と判断したら医療機関を訪れる。その一瞬をないがしろにせず、自分ファーストに切り替えることの大切さを、病気になって初めて知る。"(p.14)
"人は永遠には生きられないが、ハード面の進歩によって、死の間際までそこそこの快適さを享受できる可能性は、この二十年の間に飛躍的に高まったはずだ。事が起きた場合に、だれかのせいにして自身の心理的負担を減らそうなどという気さえ起こさなければ。"(p.65)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
誰にでも起こりうる「介護」。
そして、誰もがなりうる「がん」。
ということは、当然のことながら、両方が同時に発生することもあり得ます。
そして、まさに両方が同時に発生した著者によるエッセイ。
すべてのがんに当てはまるわけではないと思いますが、がんは治る病気になりつつあることを実感しました。
個人的には、がんになったら、そのまま受け入れよう、と思っていたのですが、この本を読んで、ちょっと考え直してみようと思いました。 -
同じ病でも、出来る場所、切除範囲、治療に再建まで、人によってそれぞれ違うものなのだなぁ、と読みながら改めて思った。
悲壮感もなく、あっけらかんと飄々と語られる状況に、何だか勇気づけられたり、救われるような気持ちになる。
再建関連の話は、とても参考になった。
また、介護の話もそう遠くない未来で関わってくる話かもしれず、大変さがよく伝わってきた。