その落とし物は誰かの形見かもしれない

  • 集英社
3.18
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本棚登録 : 232
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087880571

作品紹介・あらすじ

「妄想脳トレの最終形態」(山里亮太)

落とし物の数だけ物語がある――。軍手・アロンアルフア・靴底・PASMO・象のジョウロ・七夕の短冊・携帯電話のストラップ・ドアプレート・サングラス・伝言メモ・レモン・水菜・トング・ESPカード・VHSのビデオテープ・ハケ・ぬいぐるみ・子ども用バット・松竹錠など、路上で本当に見つけた様々な落とし物をめぐる50の妄想エッセイ集。

【目次】(一部抜粋)
落ちている軍手を数えて歩く
文枝師匠でなければ誰が落としたというのか
記憶のソフトクリームはいつまでも溶けない
ニュートンは万有引力を発見しキティちゃんは身長計測する
ラッキィ池田と象のジョウロのミステリー
カンロ飴が何よりも綺麗だった頃
携帯電話のストラップからは彼女しか思い出さない
鈴木雅之はサングラスを投げ捨てラストスパートするのか?
梶井基次郎はこの本の上にレモンを置いてくれるか?
スタンド看板から情報を得る21世紀
雪の上のVHSビデオテープ
世界滅亡を引き起こす食べかけのアイス
ブラウン管テレビの上は何かを置く場所だった
雪国の落とし物は春に見つかる
落とし物は何かの鍵である

【著者略歴】
せきしろ/1970年、北海道生まれ。作家・演出家。『去年ルノアールで』『海辺の週刊大衆』『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』『たとえる技術』など著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • 別に読まなくてもよかったかな??って。
    落とし物にいろいろ物語をつける妄想の作品。

  • 久しぶりだったけど
    やはり面白い。

  • 色んな視点から外を歩く人間の頭の中は本当に面白いと思う
    すぐ読めるから軽く思い出したら読み返したり

    これ読み終わったあと自転車で近所を走ってたら偶然靴底が落ちてるのを発見しました
    落とし主は自分の靴に底のないことに気がついているのだろうか?と、ちょっと大袈裟に考えたりして足の裏の心配などをしました

  • 文章で綴った妄想
    百万円札が破られて落ちていた妄想がうけた。

  • せきしろさんは、センテンスが短いほど鋭さがます。
    「落ちている軍手を数えて歩く」とか「道には絶望も落ちている」「悲しい「PASMO」が落ちている」、町を歩いていて見つけた落とし物、そこから「想像」「妄想」「勝手な物語」が始まる、しかし読めば読むほど、最初のお題のインパクトが薄れていってしまう・・残念。

    この本で読んで、「私ならこんなことを考える」を想像して欲しいとあるので思いつくところ、
    ・「箸袋に入ったきれいなお箸」「箸袋に入っているが使った後の割りばし」「アスファルトの割れ目に光る結婚指輪」「期限の過ぎた定期券」「電車が見えるフェンスのそばに落ちていたコンドーム」「小さな花束」「一口だけ飲んだようなペットボトル」「60点の答案用紙」・・・考えると色々出てきますが、ひとつ言えるのは「落とし物」か「捨てた物」かそこにあるのは、持ち主の意思が有るか無しかですな。

    「落とし物は何かの鍵である」

  • この人の妄想は、程よく少し先を行っていて気軽に読める。

  • 落とし物から妄想する物語は無限だ。

  • 2022.01.21

    図書館で目に留まったので借りてみたものの、途中で飽きて全て読み終えられず。
    落とし物から膨らむ作者の妄想は面白いところもあったのですが…全体的にくだらなくて、私には合わず。
    無理して読むものでもないかなと思い、中断しました。

  • 道に落ちいている物から想像力を働かせて、その物の背後にあるストーリーを紡ぎ出す。その対象となるのは、食品から雑貨、落としたかどうかも定かではない物まで様々。大喜利の物ボケのような笑いを誘うストーリーを生み出す力に関心してしまう。

  • 道に落ちている謎の物から想像を膨らませてストーリーを作るWeb連載が書籍化。妄想というよりは思考の脱線と表現した方が近いか。どんだけくだらないこと考えてるんだwと思う一方で「おもしろきこともなき世おもしろく」を体現している。個人的には「一番欲しい能力を考えて、新しい店がオープンした時に前に何があったかすぐ思い出せる能力にすることにした」が好きでした。

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著者プロフィール

せきしろ
作家、俳人。一九七〇年、北海道生まれ。A型。北海道北見北斗高校卒。主な著書に『去年ルノアールで』『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』『たとえる技術』『バスは北を進む』『放哉の本を読まずに孤独』など。また、又吉直樹との共著に『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』『蕎麦湯が来ない』などがある。

「2024年 『そんな言葉があることを忘れていた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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