本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784087880922
作品紹介・あらすじ
中学受験は「夫婦」の受験だ!
首都圏の受験率は過去最高と、加熱一途の中学受験。
「合格から逆算し受験をプロジェクト化する夫、わが子を褒めることができない妻」
「受験への出費をいちいち渋る夫、受験伴走も仕事も下の子の面倒もワンオペする妻」
「夏期講習よりもサマーキャンプを優先したい夫、夫を透明人間のように扱う妻」
子どもは無事に合格したものの、受験期間のすれ違いから破綻してしまった3組の夫婦。徹底取材をもとに、「夫」「妻」「子」それぞれの立場から語られる衝撃のセミ・フィクション! 教育ジャーナリストとしてだけでなく、心理カウンセラーとしての経験を持つ著者ならではの、わかりやすい「解説」も必読。
「夫婦関係を犠牲にしたら、子どもは第一志望に合格する」――そんな悪魔の取り引きがあったら、あなたはどうしますか?
【著者略歴】
おおたとしまさ/教育ジャーナリスト。
1973年、東京都生まれ。麻布中学・高校卒業。東京外国語大学英米語学科中退、上智大学英語学科卒業。リクルートから独立後、数々の育児・教育媒体の企画・編集に関わる。教育現場を丹念に取材し斬新な切り口で考察する筆致に定評があり、執筆活動の傍ら、講演・メディア出演などにも幅広く活躍。中学・高校の英語の教員免許、小学校英語指導者資格をもち、私立小学校の英語の非常勤講師の経験もある。著書は80冊以上。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
一番最後の子のパターンの話がぐっときて、身につまされた。
「翼の翼」を読んだあとに、この本を読んだので、登場人物の背景や心情にイマイチ入り込めず、ただただ子どもがかわいそうとしか思えない話だった。
著者も最後に触れていたが、登場した夫妻達は、中学受験はきっかけにすぎず、いずれ破綻する関係性だったのだろうと思った。
そうすると、著者は何のためにこの本を出そうと思ったのだろうか? -
合格から逆算するプロジェクトマネージャーの役割をする夫
夫に対抗する気持ちから息子にきつくあたる妻
息子の志望校は両親の母校であるW大学に推薦入学できるW学院
中学から私立に通わせるという発想が理解できず出費を渋る夫
娘の受験のサポートも下の子の世話も仕事をしながら一人でこなす妻
中学でも吹奏楽部を続けたい娘の志望校はO林
息子の受験にあたり夏期講習よりもサマーキャンプを優先する考えの夫
一流大学出身者ばかりの一族で育ち、息子に過干渉気味にかかわる妻
I学院の持ち偏差値が五〇台後半の息子が志望するのはK社、T輪
中学受験をきっかけに破綻する3組の夫婦を夫、妻、子の視点からそれぞれ描いた、事実をもとにしたセミ・フィクション
《中学受験は「夫婦」の受験だ!》──帯のコピー
3組の合否結果と夫婦関係の行方は……
〈個人的には、中学受験家庭における夫婦間葛藤の話を聞く機会は増えているように感じる。以前は良くも悪くも母親主導だった中学受験に、昨今は父親もコミットするケースが増えたからではないか。〉──「あとがき」より
中学受験を考え始めた2年生、3年生の親はもちろん、入試本番目前(まさにいまこの時期!)の子を持つ親まで、子どもとともに成長するための両親の必読書、2023年11月刊
著者は気鋭の教育ジャーナリスト
納得のいく中学受験のために読んでおきたい著者の本
『中学受験「必笑法」』中公新書ラクレ/2018年12月
『なぜ中学受験するのか?』光文社新書/2021年11月
『勇者たちの中学受験』大和書房/2022年11月
『中学受験生を見守る最強メンタル!』光文社/2023年10月 -
怖かったよー。リアルだし。気をつけよう、、
-
う〜ん極端
中受以前に、メンタルコントロールできない人間が親になるべきではないのだと思う -
中受離婚 夫婦を襲う中学受験クライシス
著:おおたとしまさ
中学受験に挑戦する親子が増えれば増えるほど、そして親にとっての中学受験の負荷が大きくなればなるほど、「中受離婚」は増えると考えられるが、そのようなデータは調べたことも見たこともない。著者が考えるには、中学受験家庭における夫婦間葛藤の話を聞く機会は増えているように感じている。
以前は良くも悪くも母親主導だった中学受験に、昨今は父親もコミットするケースが増えたことも要因として考えられる。結婚とは何か、夫婦とは何か、家族とは何か。
本書の構成は以下の3章から成る。
①夫
②妻
③子
中学受験は、子どもだけの挑戦ではない。子どもだけではなく、家族も成長していく機会を与えられている。ただその成長の課程においては、色々な葛藤を各人・各家庭が味わうことになる。
向き合い方は様々ではあるものの、コンフォートゾーンを越えたストレッチゾーンの中においては、大人ではない子どもには伴走支援が必要なことも多い。そして、伴走する親も不慣れであったり、さまざまな要因が重なり、ストレッチゾーンからはみ出てしまい、パニックゾーンに片足も両足も突っ込む中でその無意識の中で、必要な衝突や不必要な衝突を繰り返す。
その中で成長して乗り越えるという、きれいごとだけでないのが人生であり、蓋をしてやり過ごすのか、とことんまで向き合い衝突し続けるのか、それとも向き合いの結果として次のステップにいけるのか。
子どもの成長・成功が家族の目的であることも忘れてしまい、違った方向に進んでしまい、合格どころではなくなる家庭も出てしまう。
ゴールはなく、全てが同じプロセスを踏むものではない。しかし、誰しもが経験が不足する中で余裕がなくなれば、壁にぶち当たることもある。本書のような事例を読むことで、客観的に自分自身を見る中で違った抜け道も見つけることが出来る。
願わくば、努力した子どもが合格し、バラ色の人生の選択肢を得るだけではなく、幸せな家族の中で暮らせるために、多くの人が多くを知るきっかけとなってほしい。 -
2024/01/09
-
すごく面白かった。
p.210 文化が違えば価値観が違う。ならば子どもを思う気持ちは同じでも、アプローチの仕方が違って当然だ。そこで、どちらのアプローチが正しいかを争う綱引きを始めてしまうか、自分たちが子どもに対して複数のアプローチをもっていると
思えるかが、夫婦のあり方を大きく左右する。
著者プロフィール
おおたとしまさの作品





