本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ) / ISBN・EAN: 9784088446103
作品紹介・あらすじ
琴乃も陽希のことが好きかもしれないと知り、動揺する咲。冷たい物言いの裏で、泣いているところを抱きしめて隠してくれた井竜の意外な優しさに触れた咲は、少しずつ心を許しはじめ…!?
キュンとして泣きたくなるリアル青春グラフィティ!
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
登場人物の多くが片思いしている作品は数多いけれど、本作のように相手が別の人物を好きだと知っているもしくは考えている状態で片思いが連鎖している作品はちょっと珍しいかもしれない
また、片思いの中心となる構図が高校で出来た大切な仲良しグループなものだから、恋心の成就と友情の維持を天秤に掛けなければならないというのも辛い処
グループの中だけでは踏み出せず何かを変えるのは難しい。それだけにグループの一員ではない井竜の存在が光ってくるね
咲に言い難い事をズバズバ言ってくる井竜は一歩間違えれば余計なお節介で嫌な人になりかねない人物。けど、踏み出せず、かと言ってその気持を誤魔化す覚悟を持てなかった咲にとっては必要な言葉を授けてくれる相手にも成るんだよね
まあ、井竜と一緒の時間が増えることに陽希が忸怩たる思いを抱くようになってしまったのはそれぞれの関係性が厄介だと思わずにいられない点でも有るのだけど
井竜が言う「ひとつ嘘つくと その嘘を成立させるために どんどん嘘つかなきゃいけなくなるよ」
友達に隠し事をしたいわけではない。かと言って友達を傷つけたいわけでもない
ジレンマにより苦しむ咲にとって、苦しさの一端を察して優しくしてくれる陽希は本当にイイ男だよなぁ。だからこそ、陽希から貰った消しゴムを宝物にしてしまって、それに琴乃が気付いてしまうのだけど……
本作の主人公は咲になるわけだけど、咲だけが仲良しグループの維持に奔走しているのではなくて、琴乃だってもう一人の主人公かのようにグループを維持しようと行動している
だから咲と琴乃に差が有ったとするならば、それこそ覚悟の差なんだろうなぁ……
友達に隠し事をしたいわけではない。かと言って友達を傷つけたいわけでもない。だからきっと、咲の判断も琴乃の判断も正しくて
でも傍目から見れば琴乃が我慢して貧乏籤を引いたように見える構図。それを美斗士が察して寄り添ってくれたのは良かったなぁ……
気持ちを言葉にして、言葉にしなかった気持ちがあって
そうして維持された仲良しグループ。でも当人達に後悔は無いからその選択は明るいものとして受け止めることが出来て
幾つもの勇気によって少し進んだ咲と琴乃の恋物語。ここに男子連中はどう踏み込んでいく事になるのだろうね -
#ただしイケメンに限る っていうタグがつくよ、この漫画は、たぶん
著者プロフィール
咲坂伊緒の作品
本棚登録 :
感想 :
