- 本 ・マンガ (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088448862
作品紹介・あらすじ
予感がする 恐ろしい予感だ きっと私は いつかこの人を好きになれる
湊に恋をしている穂高。でも、当の湊は親友の一清が穂高のことを好きだと知り、距離をとろうとします。穂高はモヤモヤする気持ちを湊にぶつけるのですが、湊と話す内にその一清への思いの深さを痛感。この恋を諦める決心を。
感想・レビュー・書評
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うわ…、一清は観覧車で湊がした事を見ていたのか…。おまけに期末試験の順位も知っているなんて
一清は微かな希望に縋るようにして帆高にアタックし続けている。その中で帆高が湊の振る舞いに傷ついているのも知っている
だからこそ、今の湊は許せないのだろうな……
ただ、厄介な事に帆高は湊のあまりにもあまりな振る舞いに遂に諦めの姿勢へと転身。湊が言葉少なに対応している間に帆高や一清は決断を重ねていて、それが余計に湊の口を重くする状況は如何ともし難い……
帆高と湊がこれ以上進展しない事は当人達がそう決断してしまった。ならば帆高と一清が付き合うのかと言えばそういう簡単な話では無いわけで
恋の灯火燻る二人が偶然出会っての深夜徘徊なんてロマンスが始まってもおかしくない。けれど、湊を諦めるつもりの帆高はまだ全然諦められなくて
だから帆高と一清は進展のしようがないし、そうなれば一清の想いが届く事はない。彼は傷ついた主演女優・帆高を慰める助演男優役しか与えられない
彼がどれだけ自分の心を詳らかにしようと、出来るのは帆高のサポートだけ。それを悟った彼が自分の苦しさを他所に持ち掛けたのがあの『賭け』か…
何もかも帆高にとって都合が良くて、真実を知れば湊への想いが再燃する、そんな運命の瞬間
というのに、ここでも帆高は一清と湊の友情を優先してしまうのか。でも、それは自分を破滅させようとしていた一清を守る行為となり、一清の想いをより燃え上がらせるものになったような
湊に配慮しつつ輝く一清が眩しく映るからこそ、帆高が抱いた予感が湊を含めた3人の関係がどう崩れていくのか恐ろしくも有り楽しみでも有り…
けれど、最も恐ろしいのは湊も同様の予感を抱いたのだろうという点
今は留守電に残されたメッセージから判るように帆高の気持ちは湊に向いている。でも湊が一線を引き続ければその気持ちは予感通り一清に行くかも知れない
そんな一線を一切許さない帆高の告白は凄いエネルギーが有りましたよ……
そうして引き出された「橘に会いたかったよ」や「俺だって橘にずっと救われてた」との台詞は想いを封印しようとする二人の関係をどう進ませるのかな…詳細をみるコメント0件をすべて表示
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