フミキリ、君の手、桜道。 (マーガレットC)

  • 集英社 (2014年10月24日発売)
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本 ・マンガ (176ページ) / ISBN・EAN: 9784088452869

作品紹介・あらすじ

渥見こはく、中学2年の14歳。彼女は自分の身体が大人になっていくことに戸惑っていた。仲のいい男の子・戸谷に対しても徐々に友達としては見れなくなってきた。「少女」から「大人」へ、彼女が出した答えとは一体…? 誰もが共感する甘酸っぱい青春物語。
【収録作品】サマーカプセル ─キミのヒトミに映るもの─/たとえば、空にクジラが飛んで。/ボーイフレンド

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。中2編は独特な話で正直ちょっとよくわからなかったけど、表題と最後の『ボーイフレンド』は良かった。とくに表題は小学生から中学生になって、男女の区別が曖昧だった子供から女に変わる戸惑いや揺らぎがリアルで、自分もこはく同様変化についていけなかった身としてはすごく共感したし、こんな時期もあったなと懐かしくもあった。しかし変化を受け入れて進んでる子たちかっこいいな。戸谷はイケメンだし、チカちゃんもかっこいい。メイクしたり、スカートを短くすることを、自分を良く見せたいからで、誰かに見てほしいからだとはっきり口に出来るチカちゃんはかわいいというよりかっこいいと思う。それから『ボーイフレンド』の告白を飲み込んで笑顔で好きな人の恋路を「がんばって」と応援する歩もかっこよかった。

  • この作品も読み切り集としてはいい作品だった。
    新人さんなんですよね?!
    表題作は、とてもよくっていい具合で終わっていたけどもう一ページくらいほしかったな。
    でもそう思わせて終わったほうが逆によかったのか。
    同じ小学校から唯一同じ中学へ行くことになった二人が、朝の歩き通学1時間の道のりをたまたま毎日会うことで一緒に登校しはじめることから、二人のラブストーリーがはじまるのだけれど、顔見知りから友達に友達から想い人に想いビトから・・・。
    と、ありがちな話なんだけど、とっても雰囲気もよく、男の子の優しくて穏やかでまっすぐな感じがとても素敵。
    爽やかさも、純粋さも、思春期の照れや恥じらいもいろいろ共感や、懐かしさを思い出させてくれるようないい作品だった。
    この作家さんのこれからもとっても楽しみです。

  • 表題作『フミキリ、君の手、桜道。』を雑誌掲載時に読んで好きになり、「他の作品も読んでみたい!」と思っていた作家さんだったので購入。

    新人作家ということもあり、作品ごとにどんどんスキルアップしているのが手に取るようにわかる読切集でした。
    思春期の心の揺れを表情や演出で表すのがとても上手いなと思いました。どれも、ちょいビターな世界観。
    『サマーカプセル』はちょっと話の進行がわかりにくかったけれど、良い意味で別マっぽくない感じ。
    『たとえば、空にクジラが飛んで。』みたいな、ちょいファンタジーな世界もいけるということで、これからも楽しみな作家さんです。

  • “けど 離れてしまう気がするんだ
    胸がふくらんだり背が届かなかったり力の差がでてきたり
    触れられることに苦しくなってしまったり
    知らぬ間に
    「どんどん…女になってる自分が恥ずかしくて…っ」
    「いーじゃん こはっちゃん女の子だもん」”[フミキリ、君の手、桜道。]

    試し読みで読んだ「フミキリ、君の手、桜道。」が良かったので。
    成就する恋の話がもうちょっと読みたかった。

    「フミキリ、君の手、桜道。」
    「サマーカプセル -キミのヒトミに映るもの-」
    「たとえば、空にクジラが飛んで。」
    「ボーイフレンド」

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