潔く柔く 13 (マーガレットコミックス)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1022
レビュー : 102
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088465746

感想・レビュー・書評

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  • いくえみ綾、めちゃんこ好きです。もしかしたら、この世で一番大好きな漫画家かもしれない。と言ったら、ちょっと大げさすぎですが。何故これほどまでに、自分にとって、心の底から「しっくりくる」漫画を、描いてくれるのか。しかも、とてつもない数のの作品量で。とんでもねえな。ホンマに凄いですねえ。

    でもまず、俺、40歳の中年のオッサンなのですが、なのですが、それにも関わらず、一応は?少女漫画家、に属すると思われる、いくえみ綾を好き、というのは、ハッキリ言って、ヤバいのではないだろうか。大丈夫なのか。でもまあ、大好きだから、こればっかりは、どうしようも、ないです。いくえみ綾は、少女漫画、少年漫画、青年漫画、とか、あんまそういった分類は、必要ない気がします。「人を描く漫画家」という表現が、一番ピッタリすると思うんですよね。

    そんな、いくえみ綾、超絶多作ですが、一応、彼女の代表作?と言う事ができると思われる作品が、この「清く柔く」ではなかろうか?全13巻の、短編が多い彼女にしてみたら、例外的に超絶珍しいんじゃね?っていう、長編作品。まあ、長編、と言いつつも、基本的にはいくつかの短編が集まって、それらが絡まりあい繋がりあい、長い長い一つの作品を作り上げる、という群像劇的な、短編の集合による長編、みたいな、そんな作品だと思われます。

    基本的には恋愛漫画だと思うのですが、底にあるテーマは、大変に重い、ものではないでしょうか。

    とある人が、自分の不注意で大切な人を死なせることになってしまった(と心の底から思い込んでしまった)場合は、どうしたら、その罪悪感を抱えたままで、生きていかれるのか?

    というね、くう。重い。重すぎる。だがそれを、これほどに、見事に、まあ、描き切っておられる気がするんですよ。いくえみ綾は。語弊のある表現かもしれませんが、きちんと、エンターテインメントとして、このテーマを、取り扱っている、気がするんだなあ。凄いよなあ。

    春田一恵(はるたかずえ)、ニックネームは「ハルタ」。男です。この人物の、不幸にして若くして不慮の事故で亡くなってしまった、という「不在感」こそが、この物語を動かす原動力なのだと思うのですが、「不在」であることの存在感」という、一見矛盾したような言い回し?が、これほどに世界を動かす力を持つとは。「誰かがいない」という事は、圧倒的に、他人に影響を及ぼすのだな。凄いな、この着眼点、この事実は、とかね、思うんですよね。

    なんとなく、映画版の「桐島、部活やめるってよ」と、凄く似たものを感じました。小説版より、映画版の「桐島~」と。あの映画も、桐島の不在感こそが、物語を推し進める原動力になった、気がするのです。

    ちょっと違うなあ、と思うのは、「清く柔く」のハルタは、物語の中の登場人物たちにとっては、既に死亡しているということで、リアルに不在なのに対して、読者に対しては(過去のエピソードなどを含めて)読み返すことで、いつでも実在している存在であること。

    「桐島、部活やめるってよ」での桐島は、物語内の人物にとっては、すぐにいつでも会うことのできる実在の人物で有るのに対して、観客にとっては、一切画面に登場しないホンマに実在しない存在であること。

    というところが、違うなあ、とかね、思いましたね。全然上手く、まとめられないのですが、、、

    まあ、なにしろ、いくえみ綾は、素晴らしいですね。ホンマに面白い作品を、ここまで量産できる才能、おっとろしいですね。

    あ、この作品、集英社の刊行している作品なのに、2009年の第33回講談社漫画賞少女部門を、受賞しているのです。出版社の垣根を超えている。それもなんだか、でえれえな、って思うんですよね。

  • もう…大好き!

    人の死はただの悪い思い出じゃない。
    嫌いな所があっても友達。

    人間の心情というものが非常に良く表現されています。いくえみさんは神か…!

  • 完結巻。やっとカンナが幸せになれた。なんたって百加の番外編がすごくステキだった!あんなこと私も古屋くんに言われたいわ!(笑)

  • 完結。



    欲を言えば、一番好きなキャラクタだった、梶間の番外編を読みたかったな。

  • 去りゆく者、残される者、それぞれの気持ちが切ないぐらいに交わる。ようやく過去から未来へ進むことになったカンナと禄さんがこれから幸せになるといいな。そして、2人を取り巻く人たちも同じように幸せになってほしいと思えた。
    絵だけでなく、ストーリーもとても繊細で、一つ一つの話でスポットが当たる登場人物の心情がとても細やかに描かれていたので感情移入しやすく、ステキな作品でした。

  • カンナと禄が幸せになってよかった。禄の告白の言葉は、初めて読んだ時は、「なんか、ドキドキしない…。」と思ったんだけど…。今読んでみたら「言われてみたい~。」
    「誰かが私にキスをした」は、正直いまいちでした。マヤと亜依ちゃんの番外編とかだったらよかったのにな~。

  • カンナちゃんがとても好きだし、やっぱりカンナちゃんのことがずっと気になっていたから、最後まで読めてよかった。

    人と人の繋がりや縁や、それらと出会うタイミングとかって本当に不思議で、でも人生を左右するのは、ほとんどすべて、そういう、ハッキリとルール付けのできないあいまいな物事なんだよなあ。

    カンナちゃんたちと一緒に、7年間を生きたような気持ちになる作品でした。

    人生とか、恋とか愛とか、素晴らしいって、うっかり思ってしまいますね。

  • 2015.9.17
    1〜13巻 感想
    重い話だった。登場人物の多さがハンパなくて、誰が誰だかわからなくなることがあり物語に集中できない事が多々あり。でもこういう青春群像劇オムニバスってコミックでは珍しいので新鮮だった。
    繊細で丁寧なお話…。

    その後人物の区別ができるくらいに読み込んだらお話に集中できて、泣いてしまいました。深い話だなぁ。カンナの15才のときの気持ちは難しくて何度か読んでやっとなんとなく理解できた。★5に変更かな?

    【このあとネタバレ】
    9巻まで読んだ時点で、なんで梶間脈と瀬戸カンナ脈の2本で話が進んでるんだ⁈と疑問が生まれました。そこで、あ〜、これはカンナとロクがくっつくんだ!と先が読めてしまったのがちょっと残念でした。でも1巻1話がサブキャラ梶間くんっていうところがすごいです。梶間くんってもっと重要な役割があるのかと思ったよ〜。キャラ立ってるし。

  • ずっと面白いというのは知っていて。買ってあったのにやっと手をつけて読み出してみれば全く止まらず。
    最後まで読んで、また1巻から読み直すというのをしてしまった漫画!!

    とっても面白かったです!!

    ハッピーエンドで本当に良かった!!

  • 大きな編み物のような作品。

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著者プロフィール

いくえみ綾(いくえみ りょう)
1964年生まれ、北海道名寄市出身。ペンネームは、くらもちふさこ作品『小さな炎』『白いアイドル』『糸のきらめき』三作、各登場人物の名前に由来する。
1979年、14歳のとき『別冊マーガレット』「マギー」でデビュー。2000年『バラ色の明日』で第46回小学館漫画賞、2009年『潔く柔く』で第33回講談社漫画賞少女部門を受賞。
代表作はのきなみ映画・ドラマ化されている。実写映画化された作品として、2013年に長澤まさみ・岡田将生主演の『潔く柔く』、2018年に小瀧望(ジャニーズWEST)と黒島結菜主演の『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』。テレビドラマ化された作品としては『あなたのことはそれほど』があり、2017年ドラマ化。内容と、主演の波瑠、助演の東出昌大が高い評価を受けた。
愛猫家としても知られ、コミックエッセイ作も描く。『彼の手も声も』における青い水着・白のタンクトップのワンカットが、渡辺満里奈の写真集の衣装をモデルにしていたことで話題になった。

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