ごめんなさい。
「楽園ウォーズ」の感想ではありません。
「楽園ウォーズ」2巻に所収されている読みきりで、
『あなたに似たひと』という作品のレビューです。
この作品は少女マンガではあんまりない設定だったし、ストーリーもよかったので印象に残りました。
<あらすじ>
藍花(18)は幼い頃に何となく怖い体験をしたおぼろげな記憶を持つ。
今までにも何人かの男とつきあったけれど長続きしたためしがない。
友人から「同じ特徴の人ばかり好きになっている」
と言われて初めてそのことを自覚する藍花。
(藍花の好みは、メガネをかけている。目つきは鋭くて一重)
街で偶然見かけた男(藍花の好み通り)を知っている気がして思わず
「あなた、誰?」と聞く。
その男は蘇芳と名乗る。蘇芳はこの街が初めてで、ある公園を捜しているといい、藍花はその公園が自分の家の近所だとわかったので案内する。
(蘇芳は20代後半ぐらいの設定?)
前にも蘇芳に自分の名前を名乗ったような記憶が蘇った藍花は「ずっとあなたを捜してた気がする」と告白する。
蘇芳は否定したり笑ったりしないで複雑な表情を浮かべて・・・
【感想】
三浦しをんさんの「きみはポラリス」に所収されている<冬の一等星>という話を読んだ時に、このストーリーを思いだした。
蘇芳は何で大事な時期にこんな行動をとったのかと思ったが、あの場所を探し当てて過去と決別しようとしたのだろう。
終わり方が少女漫画っぽくないので印象深かった。それで幸せになれるのかと問いたいが、片方にとっては間違いなく幸福なのだろう。ずっと探していた人だったから。