Kの葬列 2 (マーガレットコミックスワイド版)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (118ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088484143

感想・レビュー・書評

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  • やはり驚いたchapter18での、螺旋階段からの落下の場面。自然とコマの進みがゆっくりになる感じ。動線もセリフも何も無いのにあっという間にその場にいあわせたように、口を半開きにしてその落下の目撃者になってしまう……!! まさしく楠本まきさんの技巧を見せられた感じがして、これは圧巻!

    ちゃんと楠本まきさんの漫画を読んでみるのは初めてなのですが、漫画という媒体にここまで美しくて謎めいた世界観を作れるの、すごいなぁ。『Gの昇天』などに挿入されるセリフや文章はどこか詩的に感じるし、緻密で技巧的な線には恍惚の表情を浮かべるばかり! 確かに読み終わってもいくつかの謎は残るけれど、正直謎が云々よりもその画力に完全にのめり込んだ作品でした。ちょうど裏でシューベルトの『死と乙女』が流れてたからかもしれない、優雅だけど切迫した感じがすごく素敵な印象になりました。

  • マザーグースっぽい。
    冒頭でマザーグースは出てくるんだけど
    その歌じゃなくてこまどりの歌。

    誰かが死んで
    誰かが何かして
    誰かが何かして
    誰かが殺した みたいな。

    住人がそれぞれにKの遺体の隠匿に関わっていて
    その発端はミカヤなんだけど
    ミカヤが犯人なのか、理由だったりの説明はない。
    表題になってるけどKは遺体としてしか出てこない。
    Gの昇天を読んだら自殺かなと思っちゃうんだよね。

    Kの遺体と飛び降りたミカヤが落ちる絵が
    髪が下向いて、顔が見える状態なんだけど
    実際は違うと思う。
    吊るされた男みたいな象徴として描いてるのかな。
    飛び降り見たことないから正しいのかもしれないけど。。

  • 感想を一言で表すと「螺旋」

    Kなんてただの…よ。

    で、最終的にモルクワァラの謎が残る。
    何を象徴しているんだろう。

    ってことで、最初の「螺旋」に戻る。


    (購入)

  • ついに発見されたKの遺体。そして暴かれる真犯人。動機は番外編で。

  • 楠本まきの作品でも1、2位を争うくらい好きな作品の下巻。

    ヨーロッパの映画見てる気分になります。
    彼女が線中毒だった時期の作品で、とにかく繊細で隙のない絵がさすがです。

  • ストーリー、キャラクター、すべてが計算し尽くされた世界。

  • 楠本まきの漫画。

    『Kの葬列』の下巻。

    ノイローゼに陥りそうなほどの線へのこだわりが見えて、とても線が美しい漫画。

    話もミステリーで、登場人物も個性的で、そして閉鎖的な雰囲気で、フランス映画とかアングラ映画っぽいのがまたイイかんじ。

    大好きなマンガ

  • 取り合えずキャラが、個性的でお洒落
    サイドストーリーによって明かされる真実も美しいとわたしはおもふ

  • 漫画は一巻しか登録しないルールだけど是だけは別格。

  • 人形を作る女は言った。「多分私、Kを殺したのが誰か知ってると思うわ」
    そしてエレベーターから発見されたKの死体。Kの死体を取り囲んで、互いに推測し合う住人達。ある者は発見し、ある者は隠し、ある者は目撃し、ある者は告発する。住人達を一巡りして最後に残ったのは―――!

    Kの生前の姿を描いた「Gの昇天」「utero」「intro」も同時収録です。

    一巻を問題編とするならば、ニ巻は解答編です。特に住人達が自分の持つ情報を駆使して推測し、推理する場面は見所。
    と、同時にあれだけ耽美な世界観で、推理やらKとはどんな人物だったのか、登場人物達の語るKについて描いておきながらの最後の一言。
    「Kなんてただの×××よ」がガツンと効きますねー。
    全二巻、一気読みがオススメです。

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著者プロフィール

16歳の時に『週刊マーガレット』でデビュー。その後、「KISSxxxx」(集英社)、「Kの葬列」(集英社)、「致死量ドーリス」(祥伝社)などの作品で熱狂的な人気を博した。2020年には最新作『赤白つるばみ・裏/火星は錆でできていて赤いのだ』(集英社)を刊行。フランス、イタリア、アメリカ、韓国など、海外でも翻訳本が出版されている。イギリス在住。

「2021年 『線と言葉 楠本まきの仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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