下弦の月 (1) (りぼんマスコットC)

  • 集英社 (1998年12月7日発売)
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  • 本 ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088561141

作品紹介・あらすじ

美月は、ギターでせつない旋律を奏でるアダムと運命的な出会いをする。居心地の悪い家を飛び出し、アダムと暮らし始めた美月だが…。ミステリアス・ラヴァーソウル。

感想・レビュー・書評

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  • 昔『りぼん』と『なかよし』を数年間購読しなくてはいけなくなったことがあって、その最後の頃に連載が始まって数話ほど読んだ話。最初の月の絵が印象的やった。彼女に「イヴ」という名前がついたあたりまでやったと思う。時代はまだルーズソックスにポケベル、PHSやったんやなあ/イギリスのミュージシャン、アダムに惹かれた美月はおそらく事故で霊になり(生霊か死霊かは不明)記憶を失い思い出の屋敷で猫とともに暮らしている。彼女を視ることができる小学生の蛍は美月の正体を突き止めアダムに会わせてあげたいと思う。

    ■簡単な単語集

    【アダム】美月が知り合った、イングランドから来たミュージシャン。「EVIL EYE」というバンドのボーカル。「Last Quarter」という曲が美月や蛍の琴線に触れた。
    【アダム(猫)】美月の霊かもしれない女性といっしょに「屋敷」で暮らしている猫。
    【イヴ】「屋敷」で暮らすお姉さん(の幽霊?)の仮称。おそらく美月だと思われる。
    【上條さやか】二十年ほど前になくなった娘。「屋敷」に住んでいた。
    【沙絵】蛍の友人。メガネ少女。
    【茂】知己の友人。
    【島】蛍のクラスの担任。
    【杉崎哲】蛍のクラスメート。蛍が入院していた杉崎病院の子。
    【知己/ともき】美月の元カレ。浮気性。
    【蛍】白石蛍。五年生。猫を探して事故にあった少女。ちっこい。母親はお水系のどこかの店のママ。です
    【三浦正輝】蛍の好きな男の子。
    【美月/みづき】望月美月。霊になった?
    【屋敷】形状的にはアダムが滞在していた屋敷? 蛍の話の時点では廃屋になりかかっている。長い間を経ているのか事故直後なのかは不明だが美月とアダムがいた頃は普通に暮らせそうな建物だった(と美月には見えていた)。
    【唯】望月唯。美月の血のつながらなってない妹。母の再婚相手の娘。

  • 子どもたちがかわいい。

    映画に合う話だねって思ったら
    もう映画化してたw

  • 矢沢あい作品の中でこれが一番好き

  • 全3巻

  • 全部で3巻だけだけど、ぎゅっとしているお話。NANAより好きです!

    すごくロマンチック。最後にアダムが何故現れたか分かったらすごくじーんと来ちゃいました。

    最初は本当に暗くて(笑)このトーンで最後まで行くのかな?と思ってたら、主人公は小学生の蛍ちゃん(*^^*)小学生たちが元気あって可愛かったです!

    絵も綺麗だし、世界観も素敵。オススメです!

  • 3巻まで読了。

    りぼん買ってた時代が「天使なんかじゃない」「ご近所物語」のときで、

    これが連載始まったころはもうりぼんは卒業してたかな。


    だから、いまさら読んでみた。


    一番好きかも。でもりぼん向きじゃないかもねw



    大人が読んでもグッとくる感じ。


    この人の物語の紡ぎ方が、とても好きだ。


    NANAの連載中断から、どれほどの時がたったのだろう。


    読者はきっと、夢中になって読んでいたころの熱情を、忘れてない。


    今年に入って、少し活動を再開したなんて話も聞く。


    続きが読みたい。



    生きることにこれだけの意味と価値を見出して、形に変えることのできる人の話ならば、


    いくらでも待てる。


    だから、待ってます。焦らないで、じっと。




     人の心は(魂は)幸福に包まれていても、悲しみに埋もれていたとしても
    どちらも同じように魂を満たし、そこに入り込む余地はない。


     生きている間に、「心が空っぽ」で、なにも受け付けられないような虚無感を感じることがあったとしても、


     それはきっと一時的なものに過ぎなくて、
     言葉にならない、ラベルを貼れない心のあり様に、魂がいっぱいになってしまった状況に過ぎないのかもしれない。

     きちんと自分の気持ちに向き合うには、あまりにその器を保てないような心を支配する何かに、向き合うことができなくなってしまっている状態に過ぎないのかもしれない。


     一歩そこから踏み出す勇気を得られるだけの時間と心の強さを手にしたときに、「空っぽ」の虚無感から抜け出すことができる。

     その勇気をくれるのが、


     願わくば、自分ではない他者であってほしいなんて、


     思うのです。


     人は、一人でなんて生きていけないなんて、

     使い古されてしまったようなセリフだけれど、


     虚無感を満たすのは、


     わたしは、やっぱり、

     このお話に矛盾するかもしれないけれど、

     「自分」でしかないような気もする。


     そこに勇気をくれるのが、自分じゃない他者なんじゃないかと


     思ったりもする。


     よくわからなくなってきちゃったw

     誰かといることで満たされる何かがあると

     経験から知っているはずなのだけれど、


     だからこそ、


     その満たされるだけの器の隙間を

     自分で作らなくてはならないというか。


     人といるためには、やっぱり自分自身が


     強くなくちゃいけないって、私は思う。

  • 満月の夜、アダムがつま弾くギターの悲しい旋律と出会い、強烈にアダムに魅かれた美月。
    彼女は家を飛び出して、アダムと暮らすようになるが・・・。

    美月は夢の中で一人の泣いている少女に出会う。
    少女は猫を見つけてどこかへ消えてしまう。
    その少女は蛍という名前の女の子。

    退院した蛍は誰も住んでないはずの洋館で一人の女性と出会う。
    蛍は友達の紗絵、正樹、哲にその女性を紹介するが、彼女は蛍にしか見えない。
    多分幽霊・・・・。
    自分の事を何も覚えてない彼女を助けようと4人は彼女が会いたがっているアダムのこと、彼女の過去を調べる。
    そして分かった事は-。

    幻想的なお話です。
    絵が繊細で綺麗。
    特に子供たちが可愛い。
    最初はかなり深刻っぽく暗いので苦手だな・・・と思ってたら、小学生がお話の中心になって、雰囲気が変わりました。
    ただ全体的にシリアスなストーリーではあります。

  • すごく好きな話。
    何度でも読み返したくなる。


    (購入)

  • はいはい、ロビンロビン。

  • 連載中の『NANA』も今後の展開がとっても気になるところだけど、矢沢あいの作品中、3巻完結のこの『下弦の月』はかなりオススメです。絵もすごくキレイ。

    “美月は、ギターでせつない旋律を奏でるアダムと運命的な出会いをする。居心地の悪い家を飛び出し、アダムと暮らし始めた美月だが…。ミステリアス・ラヴァーソウル。”

    10年前に『りぼん』で連載されてて、賢くてかわいい小学生達がメインキャラの話だけど、ピアノ曲のような独特の世界観とちょっと重たいストーリーは大人向けな気がします。

    1巻は蛍達とイヴの出会い~アダム探しスタートまでのお話。
    顔に似合わないイヴの絵心のなさが笑えます。

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