- 本 ・マンガ (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088568669
作品紹介・あらすじ
1人暮らしを始めた素子のもとにある日一通の手紙が届いた。酔った勢いで開けてしまったがよく読むと以前の住人宛のもの。出来心でつい返信をしたけれど後のやり取りが楽しくなって…。ほんわりとした日常の中にせつなさが行き来する珠玉の作品集。
【収録作品】ソラミミハミング/河を渡る、きみと歩く/我が家の食卓
感想・レビュー・書評
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乾かすのが面倒になって、ちょうど髪を短く切ったときに借りた漫画。谷川さんの漫画はショートの似合う子が多い。
「手紙」‥大学に入って一人暮らしを始めた女の子の話。お母さんとの葛藤が微笑ましい。
大学に入って、とにかく青春の楽しみのすべてを捨ててでも勉強したかった私は迷わず自宅通学の道を選んだ。親との葛藤も、あるにはあったがそれどころじゃなかったし、それに親がいてくれてよかったことの方が多かった。
その当時は、この漫画にあるような一人暮らし経験に憧れたが、今は人生は人それぞれだと率直に思える。
そして、この漫画にあるような初々しいキャンパスライフやアパート経験をおすそわけしてもらったような気分。
そんなに昔でもない二十歳の頃が、なんだかすごく昔に感じる。処分した日記に書いたことごとは、自分でデザインしたそのノートとともにしっかり印象づけられたままだ。
「ソラミミ」‥就活に悩む主人公とひとつ上の先輩との同棲と失恋の物語。
私は不器用者なので、大事な就活のときに同棲はできない。ご飯作ったり、それなりに綺麗でいたりと、エネルギーが散逸するのが嫌なのだ。
それに同棲してしまうと、失恋した時が私は立ち直れないタイプに決まっているから。最近の女の子は強いね。
先輩のほうはいいのだ。おさんどん係と暮らしの華やぎとしての女の子が家にいるのは(しかも結婚という足かせもない)。しかもこの先輩、悪人じゃないから困る。
大事なのは人それぞれということ。すべては合意のもとであること。いやなことはいやだ。好きなものは好き。この女の子が得たある種の満足感もそこから来る。
それはそうと「優しい言葉は呼応しあう」「ほんとにだいすきだったんだ」という独白は良かった。
「ぽんたろう」‥子どもができて結婚する、というパターンが私の周りにもごく少数いる。ハッピーエンドでよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この作者様は繊細な心情描写がとてもお上手で素敵だと思います。
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疲れた時の谷川史子。信頼と実績の谷川史子。
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短編3作。
前の住人の母からの手紙にノリで返事を書いて、文通が始まってしまう子の話。
お母さんがかわいい((´∀`))
憧れてた先輩と同棲しているが、イマイチうまく行ってない子の話。
最後まで読むと辛い。
先輩ひどくないですか?
彼と一緒に住んでた家をある日出て行く子の話。
ファンタジー入ってるけどこの話が一番好きで泣けました。
ハッピーエンドでほんわかします。 -
とても好き!胸がきゅーっとなる。
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「手紙」
文通しましょうようねぇねぇ
メールとか電話とかSNSとかで近況報告は手軽にできるようになったけど、それでもやっぱり私は手紙が好きだな。個人的に。
それでこんな勘違いな親子の関係になったらそれはそれで面白いけどねw
ほっこり心温まるこのかんじ。
「ソラミミハミング」
わー...
違う人を好きで、それでもここで暮らして!って言った時のつぐみって
絶対心がしぼんで泣いていたと思う。
一生分のごめんは辛かったろうな。
ずっと好きだった人の気持ちが離れて、歌が離れていくのって
きっと耐えられないだろうな
「河を渡る、きみと歩く」
ぽんたー!
マタニティブルーですねぇ
ふつうにぽんたくんがすごい可愛いんです。
翻弄されます。可愛さに! -
表題作は、前の住人宛に母から来た手紙に返事を書くことで、自分自身の母への気持ちを再確認するというお話。前の住人のお母さんがとってもいいキャラで、心温まるお話なのだけど・・・やっぱり、人の手紙に勝手に返事書いちゃうのは・・・という思いがぬぐいきれない昭和生まれヾ(▽^;)ゞ。
どちらかというと、2作目に収録の「ソラミミハミング」がキました。どんなに努力しても離れていくものってあって・・・「こうしていればこうだったのかな?」と思ってももう戻れなかったり・・・人生ってそうなんだよね~(・_・、)。 -
一つ目の『手紙』の話に出てくる徹のお母さんがかわええ。
和むなぁ。
人と人との関係を、改めて感じる作品で、ほんわかあったかいです。
読んでいて楽しいw
著者プロフィール
谷川史子の作品





