群青の日々 (ぶ〜けコミックス)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 27
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784088601250

感想・レビュー・書評

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  • 「カメを待ちながら」。清原さんらしい、厳しい題材をユーモラスに淡々と描かれる話なのだけど、1931 年から始まる年表に、これはそれだけの歳月だったのだというのが身に沁み、いろいろな表現方法があるものだなと思った。最後のページのカメさんの生き生きとしていることといったら。ニンゲン、目の前の日々を楽しく過ごすことに勝るものはないなと思った。ええ、まだ死ねませんよ。

    「8 月の森を出て川を渡って」。「人間には遺伝子以外にも残せる遺産が山ほどあるわ/インセストタブーは遺伝子上の問題にすぎないんだから」。ものすごく頷いてしまった。ではなぜ近親相姦は昨今、漫画内の表現ですら忌避されるものになっているのか。しかし、物語はこの感動とともに盛り上がって収束したりしない。さすが、清原なつの流である。

  • 「8月の森を出て 河を渡って」が好き。文学的で魅力的な作品。この作品で「カモメのジョナサン」を知った。

  • 清原なつの先生の真骨頂という感じのマンガ。恋のような恋で無いような。性を意識しているようで関係ないような。特に「カメを待ちながら」で戦死したはずの男を待ち続ける女とその旦那の関係が面白かった。旦那曰く、「最初は離婚も考えたが、いつの間にか、僕も彼を待つようになったよ」とか。なんと言ったらいいかわからないけど、日常なのにファンタジックな面白さ。そして最後、カメさん(待っていた女性)が解き放たれて、待つのをやめ、自由に生きるようになるのがまたナイス!面白かったです!!(* ̄∇ ̄*)。

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