- Amazon.co.jp ・マンガ (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088641720
感想・レビュー・書評
-
読み終わって思ったのだけど、僕の好きな「おいしい関係」って基本的にこの巻だったんだなあ。
高橋薫というのは一筋縄ではいかないキャラクターだけど、とっても好きだ。彼の場合も弱さやつらさやコンプレックスをいっぱい抱えていて、だからこそ微笑みとともにたっていられるようなところがたくさんある。井上夫妻の結婚記念日のディナーのメニューを考えるときの彼の顔は、やっぱり昔から心に残っていて、僕もあんな顔でいられるようになりたいといつも思っていた。実力のないようなものがそんな顔をしたって、ただのバカ野郎だってことはわかっているんだけど。
その高橋が作る店に、スタッフとしてひと癖もふた癖もある人間がやってくる。みんな職人気質でプライドが高くて気持ちがいい。店の雰囲気そのものもとってもよくて、僕自身が何かの世界を作ることができるとしたら、こういう雰囲気を作っていきたいなあと改めて読みながら思う。
お気に入りのキャラクターの一人である、美人プロデューサー可奈子の切なさはエスカレートするばかりのようにみえる。母親との関係も苦しいし、肝心の恋人との関係でも、自分を追い込まざるを得ない。彼女がヒロインの百恵に嫉妬を感じるあたり、といってもわかる。もちろん、読者はいつも笑顔でいる百恵の、人には見せないところにある戦いもまたわかっているわけで、それだからこそ可奈子の苦しさが伝わってくるように思う。
正直に言うと、涙をぼろぼろと流しながら読んだページがいくつもあるのである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
話が複雑になってきました。あの終盤の妙な余韻がなくなってしまいました。
最後になると口数が少なくなってくると頃は変化してないけど普通の漫画になってしまって残念。