冷蔵庫にパイナップルパイ (3) (ヤングユーC)

  • 集英社 (1995年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (196ページ) / ISBN・EAN: 9784088642062

感想・レビュー・書評

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  • 岩舘さんのマンガは小説を読んでいるように
    コマの間には行間を、過ぎる時間には文学を感じる。
    サラっと読んでしまえるけれど、途方もなく長い時間をかけて
    今日はどこに重きをおこうかとじっくりと読む楽しみもある。
    こんなにすごいマンガだったとは。
    もう1度大人になって出逢い直せた偶然が本当にうれしい。

    美しい転校生のケンくんの登場とともに、
    名前も未だ知らぬままにひっそりと転校していく
    メガネの男の子。切ない。

    ややちゃんに悪気がない分より残酷だけれど
    それはそれでまたカレが愛しく可笑しい♡
    あのケントさんすら影が薄くなるケンくんの完璧なる魅力。
    恐ろしい子、ケン。

    でも、ぷぁるこちゃんのココロもすっかりケンくんの分、
    ややちゃんとケントさんのシーンが増えててうれしい。

    期限のない旅から、期限つきの旅へと変えた
    ややちゃんのパイナップル・パイ。
    かわいいけど静謐で、穏やかに笑いがこぼれる
    緑と風とピアノに包まれた小さな町での時間は
    永遠にどこまでも心の中に広がっていくように美しい。
    またいつかこの話の続きが読めたら幸せなのに。

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