- Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088654584
感想・レビュー・書評
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「少女マンガもオトナになる」っていうフレーズってすごいなーと思うんですよね。このフレーズはたしかコーラス創刊のときのものだったと思います。まだ少女漫画なんて読んでるの?的なことを言われる年齢というのは必ず誰にでもくるわけでして、でも少女マンガ大好き、でももう大人、でも好き、、、、という葛藤が本人にもあったり。そんな読者にとって少女マンガのほうが大人の読み物としてたえうるものになってくれたらそれはもう最高なわけです。
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ドラマ『派遣のオスカル』がなかなか面白かったので原作のこちらを。
漫画との関連がないのが惜しい『パタリロ!』編をのぞき、シャープな話の運びといい、ほろ苦い味わいといい、男性の読み手をも満足させるだろう短編集。
『ベルばら』編に出てきた、おそらく作者の分身であろう漫画家“俵あん”が最後に再び登場する。松田奈緒子の絵柄はやや雑で省略が効いたユニセックスな雰囲気。華麗な絵柄の昔ふうの少女漫画と松田の作品はかけ離れているよね?と思っていた読者に、すとんと胸に落ちる回答をくれる。
特に、俵あんが、おそらく「ジャンプ」あたりの売れっこ少年漫画家に啖呵を切るシーンは痛快!一時はバカにしていたベタな少女漫画に自分の原点を見いだしたのだろう、松田の心の道のりに共感する。 -
昨日、だらだらと高齢者優遇テレビ局を見ていたら、
久々面白いドラマを見た。→『<a href="http://www.nhk.or.jp/kindora/haken/" target="_blank">派遣のオスカル</a>』
これには原作があるとのことで、さっそくamazonで検索。
一時的品切れとか抜かすし、レビューでは「名作!」と謳われている。
そんなら見ないといかんでしょう。仕事帰りのTSUTAYAで買ってきた。
読後、少々「期待しすぎた…」感はあったけれど、
それを差し引いたって、正直に面白いと思える漫画だ。
この漫画に出てくる漫画家「あん」と同じく、
私も少女漫画をナナメに見ていた部分はあった。
しかし言われてみれば、この漫画のいうように少女漫画というものは、なんと繊細に大らかに心情の機微を表現しているものか。これは他の青年漫画や少年漫画にないもの。…例外はいくらでもあるけれど。
古い作品を語ることで、今を見つめ直し新しいものを作り上げていく。
古い作品のすばらしさを知ると共に、新しい価値観を与えてくれる。
うん、イイ漫画です。 -
蘭汢 (クイーンズコミックス)
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なんとなくどれも結末がよめるわけですが、本棚にいれておいてなにかの拍子にまた取り出して読むというのにぴったりな一冊
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少女漫画の名作をリスペクトした作品集。すごく腹に落ちる女性たち。
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この発想はなかった。最初にやったもの勝ち。ネタにされた大御所の許諾をすべて取っているところがいいなぁ。(日本で漫画がここまで発展したのは、多くの一流クリエイタが、自身の作品の権利関係に寛容だったことが大きいと思う。最近、TPPでアメリカが著作権に関して杓子定規なことを言っているから、ちょっと心配)
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ベルサイユのばら、ガラスの仮面、あさきゆめみし、パタリロ!、おしゃべり階段。少女漫画の名作を題材にくりひろげられる連作短編。五百旗頭さんは、重版出来の五百旗頭さんだろうか? 心にオスカルを飼う凛々しき派遣社員女子。最初から姫だから、お高くとまってるからと敬遠されてたキャスターが、姫でいつづけるために努力をかさね、気さくで、次第に周囲にあたたかくむかえられていく様。理想の相手だと思ってたのに無神経なだけだった、結婚なんかどうでもいいから、人として尊厳をもって扱って欲しかった、という叫び。おしゃべり階段だけ、原作を読んだことがなかったので、触れてみたい気もする。最後の一編は、デビューして伸び悩んでいた漫画家の葛藤と苦悩、ひとすじの光。
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「重版出来」がとても面白かったので、他のも読んでみようかな、どれにしようかなと見ていたら、このタイトルを発見。これは読まなくちゃね。
下敷きになっている作品は自分も思い入れのある名作揃い。作者のマンガ愛がつまっていて、どれも楽しい。惜しむらくは絵がちょっと…。「重版出来」ではかなりうまくなっているんだということがわかった。