HUNTER×HUNTER 30 (ジャンプコミックス)

  • 集英社 (2012年4月4日発売)
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感想 : 213
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  • 本 ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088704500

作品紹介・あらすじ

失われた王の記憶を巡り、進められる王とプフの勝負。王は“円"に反応したウェルフィンの下へ。そして追い詰められたウェルフィンの一言が、王の記憶を呼び覚ます。一方パームが語る、王に使った爆弾の正体とは!?

感想・レビュー・書評

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  • 「ハンター×ハンター キメラアント編」は「人が蟻を倒す物語」ではなく「蟻が人になる物語」だ。蟻、を悪だとか非人間、と言い換えてもいいかもしれない。
    冨樫作品における敵役には、一般的な「絶対悪」からスタートして、最終的には「人間」として生まれなおす、という運命を背負っているという共通点がある。
    どの作品においても、「善と悪が明確な区別なくたゆたっている」という状況が、非情なまでに徹底している。
    妖怪や蟻の王として生まれざるをえなかった「異質なものたち」が、善悪の明確な区別のない世界で、ただ己の価値観によってのみ懸命に生きていく。そして彼らはやがて敗れる。だがそれは「悪」だから敗れたのではなく、相手が「善」だったから敗れたのでもない。彼らは「人間の世界」に敗れるのである。
    時に美しく、時に醜く、根拠のない善悪に支配された、不平等な世界。異質でなく毒気もない凡人が大多数を占める世界。そのような世界に「異質なものたち」はいずれ敗れ去るしかないのだ。無知で、愚昧で、野蛮な大衆が最も強く「正しい」のだ。冨樫作品で一貫して描かれているのは、まさしくそのようなドラマである。

    • ogaさん
      フォローありがとうございます!
      冨樫義博が好きすぎて、大衆の正しさに傷ついたこともありましたが…、こんなに人のレビューをおもしろいと思ったの...
      フォローありがとうございます!
      冨樫義博が好きすぎて、大衆の正しさに傷ついたこともありましたが…、こんなに人のレビューをおもしろいと思ったのは久々です。これからも楽しみにしています。
      2012/06/16
    • ikunosuke33さん
      同じくハンタファンですが、あんまりレビューが素敵なのでおもわず、コメントしました。続きが楽しみですね。
      同じくハンタファンですが、あんまりレビューが素敵なのでおもわず、コメントしました。続きが楽しみですね。
      2012/07/16
  • パームの信じがたい予言から、始まる。ネテロは、負けていなかった。運命を悟ったメルエムが、ただコムギと軍棋をして過ごしたいとパームに乞うシーンは、泣ける。
    会長選挙戦に突入。

  • 感想
    世界の一大事から選挙って急に俗っぽくなったな。


    あらすじ
    薔薇の爆弾は毒を含んでいた。プフも毒にやられる。

    王も最後の時をコムギと一緒に過ごす。軍儀をやりながら、死ぬ。

    ゴンは危篤状態にあった。

    ネテロは十二支んを中心に選挙で次期会長を決めるように遺言を残す。

    ジンのやり方で選挙が行われることとなった。副会長のパリストンが有利。

  • 少年漫画と呼ぶには内容が深すぎた。いくら能力が強くても、科学の力には勝てなかったメルエム。そんなメルエムの最期が泣けた……

  • キメラアント編完結!メルエムとコムギのシーンはどうしようもなく泣いてしまう。蟻の王に生まれ、圧倒的な力を持ちながらも己の存在意義に疑問を持ち続けてきたメルエム。彼が見つけた“生まれた理由”が、とてもささやかで個人的なものだったというのが感慨深い。ハンターたちは結果として世界を救ったけど、みんな最後は個人的な誇りや価値観で戦っていたところにも通じるよね。

    種としては人と相容れず、人の覚悟と悪意という両面性によって残酷に排除されたものの、個としては幸せを築けたというのは希望だったように感じる。コムギは目が見えなくても大切なものを見逃さなかった。メルエムは目は見えていたけど、彼女に出会ったことで目が明いた。これを読んでいるぼくの目は明いているのだろうか。この瞬間のために生まれてきたのだと思えるほどの光を見てみたい。

    キメラアントたちのその後もほのぼのとしてよかった。レイナが帰郷し、変わり果てた姿でも理解して迎えてくれるあたたかさ。立ち去ろうとしたブロヴーダを引き留めるシーンも素敵だったね。コルトともいつか再会してほしいな。みんな、死ぬまで死ぬなよと言葉を贈りたい。

    キメラアントとの戦いという大事件が終わったかと思えば、ゴンは瀕死のままで、ハンター協会は会長選挙で大荒れ。副会長のパリストンが相当の食わせ者な予感。ジンの機転で選挙は上手くいくのだろうか。

  • ヒ、ヒソカさまぁーーー!!

    ちらっとしか出てこないけど相変わらず素敵☆

    コムギとメルエムの軍儀に泣いた。

  • 「余には過ぎた者達だ…」

    相変わらず面白い。ひとまずキメラアント編完結ということで。

    蟻編序盤の戦力差はなかなかの絶望感でしたね。これ、今更ヒソカや旅団とか他のキャラ出てきてもこれ以上の念能力者同士での戦闘シーンは無いのでは…とか余計な心配したりしてました。この作品の前で“誰が最強”とか安い響きなのでいらぬ心配ですが。
    終盤のゴンは凄く驚いたけど、ブレなさすぎて今後も扱いが難しそうですね、主人公なのに(笑)。
    最期の締め括り方も見事でした。確かにピトーもコムギも最終的に可愛くなり過ぎて最初と描写が違うじゃねぇか!となるのも解りますが、より成長して感情豊かになった結果と解釈したいです。まぁ本人が本気でタッチを忘れるとおっしゃっているのでフォローしたところでアレなんですが。

    ともあれタッチの表現域が豊かで魅入る漫画だなぁと。ネテロ会長とか老人を描かせると他の作者との画力の差が露骨に出ますね。最近は同じ顔しか描けない方が多くて残念です。イケメン、美少女ばっか、お腹いっぱいです。

    現在、富樫先生は休載中ですが、ゆっくり休んで下さい。あれだけのストーリー展開とプロットを組んでおいて、物語を破綻させない作業はとんでもない時間と労力を要すると思います。ジャンプで最新章新大陸編に突入して休載発表があったのは、編集担当者が富樫先生の作品を尊重して、且つ逃がさない様に図ったのでしょう(笑)。楽しみに待ってますぜ。や、まず31、32巻や!

  • とうとう主人公と敵のボスが一度も対面せず終わる。熱いバトルで決着というよりは心理戦による展開。そして化学兵器で敵を倒す。他の少年漫画ではまずない展開。

    メルエムの心情の変化や、その他の蟻達の描写、人間の非道さを表現する描写。考えさせられるものがあった。

    スッキリしない終わりを迎えたキメラアント編だけど、こういうのも面白い!

  • 再読

  • キメラアント編、完結。傑作。会長選開始。

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