- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088704784
作品紹介・あらすじ
ネルの要請で虚圏へと向かった一護達は、滅却師の狩猟部隊を発見! 破面救出に動き出す一護だが、狩猟隊長・キルゲと、その悍ましき力が立ちはだかる! さらに、「見えざる帝国」の尸魂界への侵攻が始まり…!?
感想・レビュー・書評
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滅却師vsソウル・ソサエティ。
ソウル側はバタバタ死んで...でもメジャーな隊長は死なず。
力がいつまでも上昇していくジャンプ・ルールは不変なんですね。
上には上が登場し、そのまた上を越えて読者が喜ぶ正義が勝つ。
屁理屈はおいておいて最終章の展開は好きです。 -
敵の敵は味方っていう理論が通じるってのは、どこか一護の戦い方に公正さみたいなのがあるからなんでしょうな。
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ネルの要請で虚圏へと向かった一護達は、滅却師の狩猟部隊を発見! 破面救出に動き出す一護だが、狩猟隊長・キルゲと、その悍ましき力が立ちはだかる! さらに、「見えざる帝国」の尸魂界への侵攻が始まり…!?
(2012年)
— 目次 —
<MARCH OF THE STARCROSS>
#490 MARCH OF THE STARCROSS 2
#491 TODEN ENGEL
#492 BALANCER’S JUSTICE
#493 LIGHT OF HAPPINESS
#494 THE CLOSING CHAPTER PART ONE
#495 BLEEDING GUITER BLUES
#496 KILL THE SHADOW
#497 KILL THE SHADOW 2
#498 THE DARK RESCUER
#499 RESCUER IN THE DARK -
狩猟隊長のキルゲ・オピーが表紙。「信じられないバカ共ダヨ!」の名言が出る。十二番隊隊長の涅マユリは相手が「卍解を封じる、あるいは無力化する手段を持っている」と指摘する。ところが、星十字騎士団と対峙した四人の隊長は初手から卍解を披露して奪われてしまう。これはあまりにも愚かと話題になった。エキセントリックで常識人の対極にいるマユリがまともに見えてしまった。
四人の隊長を擁護するならば卍解を初手から使わなければならないほどの強敵だったとなる。しかし、破面(アランカル)との戦いでは初手から卍解を披露することはなかった。星十字騎士団は、それ以上の強敵と判断されたのだろうか。
新型コロナウイルスのパンデミックでは「信じられないバカ共ダヨ!」のパロディが作られた。
「雀部副隊長の報によればコロナは飲み会の場などで感染のリスクが高まる」
「そうです!だから宴会をするわけには…」
「だが宴会をせずして越せる年はない そのくらいのことは分かっているはずだ」
「ならば如何にして感染するかを見、その感染を封じる術を編み出すことこそが飲み会の鍵となる」
「俺がコロナになった時は一緒の部屋で看病してコロナを治す方法を見つけてくれ!」
「だがまあ…感染するより早く撤収してしまえば何の問題も無いのだがな!」
「乾杯!!!!」
「信じられないバカ共ダヨ!」
現実の日本では警察官の会食や宴会、それによる新型コロナウイルス感染が繰り返された。埼玉県警では上尾警察署地域課の20代の男性巡査が同僚6人と会食後に新型コロナウイルスに感染した。兵庫県警神戸西警察署では居酒屋で歓迎会を開催し、新型コロナウイルス感染症の集団感染が起きた。
黒崎一護達はネルの要請で虚圏へと向かい、「見えざる帝国」の狩猟部隊と戦う。キルゲは星十字騎士団の中で滅却師らしい戦いをするキャラクターである。
尸魂界(ソウル・ソサエティ)と見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)が全面戦争に突入する。人気キャラがあっさりと消されてしまい、最終決戦であることを再確認させられる。
バトル漫画では主人公が圧倒的な力を持つことになるが、それが露骨であると興ざめする。『BLEACH』は護廷十三隊の隊長という個性的なキャラクターを揃えており、主人公の突出を回避していた。しかし、藍染惣右介との戦いでは黒崎一護の独壇場であった。
『BLEACH 56』では一護への期待の大きさが描かれる。理由は明らかにされていないが、一護だけが有効に戦える設定になっている。しかし、その一護に活躍の場は与えられない。主人公が皆の期待を背負ったヒーローになるとの展開は安易だが、期待通りに活躍させないことで意表を突く。絶望的な状況において展開に引き込まれる。
千年血戦篇の敵勢力である「見えざる帝国」(ヴァンデンライヒ)はドイツ語風である。スペイン語風であった破面と差別化している。個性があり、各々に様々な思惑のあった破面に対し、見えざる帝国は全体主義的である。構成員の外見はアランカルよりも人間的であるが、破面の方が人間臭い。
敵ながら憎めない存在もいた破面に比べて、見えざる帝国は個性が乏しい。これは星十字騎士団という複数の敵幹部が登場しても変わらない。騎士団も面々は互いにライバル意識を持っているが、破面ほど深みがない。あくまでステレオタイプな民族文化のイメージになるが、破面も見えざる帝国もスペインやドイツのステレオタイプなイメージとマッチしている。
人権意識の低い日本では欧米先進国と比べてナチスドイツの問題性に対する意識が低い。ロックバンド氣志團がナチス親衛隊の制服を髣髴させる衣装でテレビ出演し、米国ユダヤ人権団体サイモン・ウィーゼル・センターから抗議を受けた。文明国にあるまじきものと非難される。
もっと破廉恥な状況もある。弁護士が自己のマネジメント会社のウェブサイトにハーケンクロイツを掲載した。ハーケンクロイツはナチスの公式シンボルである。親衛隊の制服に似た衣装どころの問題ではない。人権擁護を使命とする弁護士がハーケンクロイツを掲げることは、ロック歌手以上に問題である。この問題もサイモン・ウィーゼンタールに情報提供された。その意味で第三帝国を彷彿させる軍国ドイツ風に憎むべき敵勢力を描くことは日本社会に好影響を及ぼす。 -
マツバラや、ああマツバラや、マツバラや
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尸魂界と「見えざる帝国」の戦争開始と同時に侵攻する一護の戦闘。ばらばらな目的で動き出したものをちゃんと最後につないでいるので非常にうまい構成だと思う。
そして大事な外見という要素。初めて相手をする滅却師をあえて化物のように描くことで感情移入しやすい。その外見に台詞でしっかり触れておく辺りも忘れないのが「らしい」感じ。