暗殺教室 1 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.13
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本棚登録 : 5515
感想 : 417
  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088705965

作品紹介・あらすじ

第三次世界大戦がどのような兵器で行われるかは分からない。しかし、第四次世界大戦は、触手で戦う事になるだろう。

感想・レビュー・書評

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  •  『魔人探偵脳噛ネウロ』の作者の新連載。しかも表紙が鬼頭莫宏『ぼくらの』のコエムシを思わせる感じで気になっていました。

     購入の引き金になったのはkindle paperwhiteを落手したこと。
    「電子インクのkindleでマンガを読んでみるとどういう感じになるんだろう?」
     という実験的要素もあってポチッたわけですが、読みたい時にノータイムで買って読めることの心地よさ、そしてマンガで本棚を圧迫しないという安心感という二つの悪魔的な魅力に気づかされました。(特に後者については、平野啓一郎さんがエッセイ集『文明の憂鬱』の中で「ネット書店で本を買うときは物理的な重さの制約がないため、買いすぎてしまう」ということを書かれていました。電子書籍だと保管スペースの制約も取っ払われるので、この傾向はますます加速しそうです。実際、私も現在購読中のマンガで電子書籍で十分なものは切り替えて行こうと思っていますので。ちなみに、現時点で電子書籍で十分だと判断する基準は「人に貸したくなるかどうか」だったりします)
     電子インクでの"読み味"は、見開きこそ分断されてしまいますが、問題ないレベルです(ただ、見開きでコマ構成をしている福本伸行さんの作品はちょっとキツイかも。そういうのについてはタブレットで読むことになりそうです)。

     kindleの方に話が流れてしまいました。作品の感想を。
     『魔人探偵脳噛ネウロ』のときもそうでしたが、まずこの作者は、根底のところで我々人間(人類)と価値観を共有できないキャラを主人公に据えるのが非常に上手いです。本作では、月の7割を破壊して三日月型に変えてしまい、「来年3月までに自分を殺せなければ地球を破壊する」と言っている超危険な謎の生物が主人公。その危険な生物が、なぜか椚ヶ丘中学校3年E組の担任教師になることを希望し、E組の生徒達は地球・人類の存亡を賭けてその生物=殺せんせーを暗殺することに…。
     ここだけ説明すると、ものすごくぶっ飛んだ設定で殺伐とした話っぽく聞こえます。
     が、殺せんせーのキャラクターは基本的にほのぼのとしていて、自分を攻撃してきた戦闘機の攻撃を避けつつワックス掛けをするなど、自分を殺しに来た敵に対して「お手入れ」で返すユーモラスでとぼけたキャラです。
     しかも、E組の生徒達はいつしか殺せんせーとの「殺す・殺される」関係性での学校生活を生き生きと楽しむようになっていて、むしろE組を落ちこぼれとして徹底的に差別する学校の在り方の方がよっぽど救いがない醜いものとして描かれます。
     大枠のぶっ飛んだ設定、そして暗殺方法についての緻密なプロット、殺せんせーのボケの妙な細かさ、学園モノとしてのポジティブさと地球人類防衛のための「暗殺」というテーマ、ほんわかムードや勧善懲悪話の裏に潜むゾッとする怖さ…など、いくつものレベルで緩急や矛盾する要素が絶妙に合わさることで、読み手の予想や想定は外されまくりです。時に作者の頭の良さに打ちのめされるように感じられることすらありますが、そんな作者と読者の関係性は、そのまんま暗殺しようと躍起になる生徒達が殺せんせーに良いようにあしらわれている姿と相似形になっていたりします。「本当に良く出来てるよなぁ」とつくづく思わされました。

     冨樫義博の『HUNTER×HUNTER』や荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』といった、トリックや構造がしっかりしている「ジャンプの"頭良い系"作品」の系譜に連なる良作です。オススメ!

  • 最初の1コマ目から最後のシーンまで全て完成された作品だと思います。何度も読み返しました。
    そのうちに伏線を過去のシーンから無理やり持ってくるのではなく、意図的に仕込んでいる松井先生の凄さに気づけました。

  • 椚ヶ丘中学校3年E組は暗殺教室。標的は先生。月を吹き飛ばすほどの能力を持ちながら、教師としてやってきた謎のタコ型生命体・殺せんせーと、彼の暗殺を狙いながら勉強に励む生徒たちの物語。

    暗殺とか殺すとかいう物騒な言葉が並びながらも、教師として真っ当に生徒たちと向き合うドラマの二面性が面白い。どんなに全力で殺そうとしても殺せない、殺意すら受け止めてくれる先生というのはある意味では理想の存在なのかも?殺しに来た相手の道具や心を逆に手入れして返すところもお茶目でいいよね。
    「皆から狙われるのは…力を持つ者の証ですから」
    という言葉からは王者の風格すら漂うのもカッコいい。

    後半のカルマとのやり取りもいいよね。殺せんせーの命か先生としての命のどちらかを断とうとした策略ですら受け止めてしまう懐の深さ。
    「見捨てるという選択肢は先生には無い いつでも信じて飛び降りて下さい」
    こんなこと言われたら、もう認めざるを得ないよね。

    連載当時ぶりに読み直してみたけど、やはり完成度の高さが素晴らしい。

  • 買う予定はなかったんだけど、行く先々の本屋で売り切れ続出だったために、なぜかムキになって探して買ってしまった。

    ムフフフフ。

    『ネウロ』のようであり、『ネウロ』のようでなく。

    描写とか設定はいちいち読者を驚かせてくれるけど、実はけっこう、いいお話。

    生徒同士で殺し合うのが、『バトルロワイヤル』。

    先生が生徒を殺すのが、『悪の教典』。

    生徒たちが先生を殺すのが、『暗殺教室』。

    先生同士で殺し合う話ってあったかな? なかったかな?(いや、自分で作るつもりはないですけど。殺し合うのはちょっとどうも)

    それらの殺し合いの作品の中で、群を抜いて、この作品は、「ちゃんと学生が読んで面白いもの」のような気がする。もう学生じゃないから知らんけど。

    書店に販促で飾ってあった、殺せんせーのぬいぐるみが、かわいくてかわいくて。あれ、ほしいなあ。

    ほしいなあ。

  • 奇想天外の設定からの正統派学園物。
    面白い。

  • 先生が人間じゃない、生徒が全員暗殺者とか、一見突飛な設定のようでいて「学園モノ」としてちゃんと読めるバランス感覚がすごい。ここで言う「学園モノ」とは、社会的には規格外の先生が、落ちこぼれ生徒たちを成長させていく形の物語のことです。

  • ネウロの時から好きだったけど、この理不尽さ、シュールさの中にあるミステリアスな魅力が堪らない!開けてはならない箱を開けてしまうようについつい引き込まれていく。誰にも殺せないほどに強すぎる世界の敵たる生物が教師として一年間教鞭を取る。その後の終焉を予告しているのに、先生は生徒に対し非常に真正面から向き合っていく。生徒の最終目的は先生の暗殺を行うこと。なんとも独特で、納得できない設定なのに引き込まれてしまう。次巻も読もう。

  • 面白かった。ネウロの頃からファンであったが、松井さんの描かれる話はとても斬新だ。ユーモアさはすこぶる付きでしょう。1話は少し詰め込んだ印象も受けたが、ここを基点に話がゆっくり進むといいなと思う。いや、1話はこれくらい詰め込むのが普通なのかもしれない。ネウロ同様にこれから(最低でも)4巻くらいまでは、安定した日常話が繰り広げられていて、少しずつ展開していったらいい。伏線がそこそこの頻度で張られているおかげもあり話自体に全く重さはない。生徒の改心劇もいいし、ちょくちょく挟まれる小ネタのクオリティも変わらず安心。

    絵の表現が秀逸であるのも特徴的。ネウロ以来の感動を与えられました。次巻に期待です。

  • ネウロの時から話の構成と引き出しの多さに
    久々にすげぇ人が出てきたかもしれないと
    思ってたけど、やっぱり凄い。
    (ウーパールーパー食ってきた実録漫画を見たときは
    ツッコミいれたくなったけど)

    ネウロの時に比べて絵がかなり上手くなった反面、
    独特のコラージュ風の絵が減っててちょっと寂しい。

    あと、せんせー可愛すぎてつらい。

  • やっぱこの人才能あるわ!!!
    ネウロの松井せんせーの新刊だよー(*^^*)
    ネウロの時は、構図とかコマ割りとか、線が荒いのに肉感的なところとか、とにかく「描写」のうまい人だと思っていたけど、暗殺教室はテーマのうまさが際立ってる!(その代わり絵がちょっと硬くなった感じも…)
    ネウロは「人間の二面性」についての話だったけど、暗殺教室は「関係性と精神性の結びつき」について描かれてると思います。
    曰く、先生と生徒、という健全な関係性が、殺意すらも健全に育てていくという。
    今後に期待です。

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著者プロフィール

松井優征(まつい ゆうせい)
1979年生まれ、埼玉県出身の漫画家。2001年に「ラビングデッド」で第51回天下一漫画賞審査員特別賞受賞。
2004年に 「魔人探偵脳噛ネウロ」で第12回ジャンプ十二傑新人漫画賞準入選。同時に漫画家デビューを果たす。テレビアニメ化もされた代表作の一つとなる。
2012年、『週刊少年ジャンプ』31号から『暗殺教室』を連載開始。恩師を殺すことが最終目的、という設定から極めて高い人気を誇り、アニメ化、実写映画化される大ヒット作・代表作になった。

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