封神演義 2 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
3.56
  • (104)
  • (49)
  • (303)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 1281
感想 : 21
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088721422

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 妲己に捕らえられ、処刑寸前の太公望。そこで見たものは彼にとってあまりにも絶望的な光景だった。どさくさに紛れて助け出されたものの、妲己に大敗を喫した彼が選んだ道とは──。残酷すぎる序章は終わり、太公望の真の戦いがここから始まる!

    「俺ぁ オメーを助けたんじゃねぇよ!世の中のために生かしておいたんだ まだ生きろ!甘えは許さねぇぜ!」
    武成王の一喝。自分のために死んだ者たちのためにできること。自ら傷を負うこともいとわない太公望だからこそ、この敗北は自らの死よりも重かった。一人では勝てないならばどうするのか。まさにここからが本章!

    宝貝人間として生を受けた哪吒と父の確執。恐るべき破壊力を持つ宝貝を振るう哪吒との空中戦!それが武から知の戦いにすり替わっていくのが面白い。しかも、少年マンガらしからぬ主人公の悪役っぷり(笑) それが巧みに哪吒の本音とやさしさを引き出していくのが見事。

    そして、主人公よりも主人公らしい楊戩が登場!太公望の下につく条件として、彼がその器かどうかテストする!関所に押しかけた難民たちを通過させる難問。まさに太公望らしいやり口で、それまでのテストともリンクするのが憎い演出。これは確かに太公望についていきたくなるよね。

    その一方、妲己が開催する酒池肉林の宴に招待された四大諸侯たち。再び繰り返される凄惨な宴!新たな火種がまかれていく──。

  • 藤崎竜『封神演義 2』では太公望が大きな挫折を味わう。ここで太公望は自分一人では強大な敵を倒すことができず、仲間を集めることが必要との教訓を導き出す。筋の通った展開である。集団主義・共同体主義の暑苦しさは無い。効率的に楽をして敵を倒す為に導き出された結論である。
    敵サイドから見ると、太公望が第三者によって生命を救われただけでなく、別の第三者によって霊獣や宝貝まで取り戻される展開は、主人公に都合良過ぎる。最初は弱い主人公が最後に強大な敵を倒す長編バトル漫画では、よくある御都合主義的展開である。これはラスボスの油断や遊び、慢心と説明されることが多い。本作品の敵キャラも油断や遊び、慢心が似合っているが、本作品では意図的に逃がしたのだろう。敵キャラが姫昌を殺さなかった点も重なる。
    その証拠として、この第2巻で「歴史の道標」との言葉が出てくる。殷周革命を成し遂げて物語を終わりにしない本作品の結末は、この段階で既に構想されていたのだろう。週刊少年ジャンプの打ち切りは容赦ないとされるが、物語を完結させたことは素晴らしい。

  • 妲己はいともたやすく行われるえげつない行為をやってのける悪役だ。

    楊戩は、マンガ史に名を遺す男前。

  • 妲己の敵としての強大さを改めて自覚し、仲間集めを始める第2巻。常に戦いを大きくしないように立ち回りながら、太公望の人柄でもって仲間を手に入れていくのだが、一人目がいきなり宝貝人間などと特殊性抜群の相手なのが面白い所。そして道士としては天才と呼ばれる存在を相手にしてみたりと一気にキャラの幅が広がって魅力が増す。
    仙人界での修行、という構造によってそのままパーティに加わるRPG的な仲間集めにならないのも魅力の一つ。再登場が待ち遠しくさせられますね。

  • ジャンプ・コミックス

  • 第8〜15話収録。
    最初と最後が処刑パーティー。正確には蠆盆(たいぼん、羌族の民を毒蛇と鰐の池に落とす)と酒池肉林(しゅちにくりん、酒で作られた池に浮ぶ舟から奴隷や犯罪者500人程を虎に食い殺される様子を楽しむ)。内臓が飛び散る様子エグい。蠆盆の反省から仲間探しに出る太公望。飛虎と申公豹に助けられる場面すっかり忘れていた、申公豹が大きな蓮の葉を傘に使うところ可愛い。仲間探しに出てから、哪吒(なたく)、太乙真人(たいいつしんじん)、楊戩(ようぜん)、姫昌(きしょう)が登場。哪吒は初期と終盤で容姿変わりすぎ。

  • 太公望は妲己を封神しようと殷に潜入するが、妲己に作戦を見破られ、みせしめのため罪なき人々を処刑されてしまう…! 太公望は、自らの責任と力のなさを痛感し、妲己に対抗しうる味方を捜すための旅に出る!(Amazon紹介より)

  • 哪吒、楊戩登場。このディフォルメのしかた、これは人気あった(今もある?)だろうなぁ。

  • 楊ゼンとナタクの登場

  • 太公望は、敵の大将を倒し敵全体の崩壊を誘うために、石琵琶になった妲己の妹君・王貴人を人質に敵の懐に忍び込んだが逆に策に嵌められ、太公望自身だけでなく、民共々処刑が遂行される。何とか逃れる事が出来たが民を殺された事を重く受け止めた太公望は仲間を集めて対抗する為に旅に出る…第8回序章の終わりのタイトルらしく太公望の絶望の淵からの再スタートが始まる感じで大いなる話が始まるストーリー展開でどう考えても面白い漫画になるという印象がビンビン来ました。何より申公豹と対面する太公望のシーンは印象に残る。申公豹の格好も手伝ってこの物語のトリックスターであり、影の案内人って感じを受ける申公豹でした。有名な酒池肉林も収録されてる巻であり、満月をバックに人の臓物をくわえてる妲己は妖艶でありながら残虐性・狂った世界が、んーヤバいぐらい伝わる。仲間もこの巻から、もう増えて来て賑やかになってるので先がワクワク。気になったの箇所が…太乙真人が「300年ぶりだっけ?」って言ってるけど太公望は72歳やでw時間感覚無さ過ぎだぞww

全21件中 1 - 10件を表示

藤崎竜の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×