封神演義 23 (ジャンプコミックス)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088730592

感想・レビュー・書評

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  • 七つのスーパー宝貝で女媧を追い詰めていく太公望たち。その隙を突いて動き出したのはなんと妲己!女媧の肉体を奪う計画までは予測できたけど、その目的までは思い至らず。私利私欲の権化に見えた妲己が狙っていたものがまさかあの行動だったとは。ある意味ではこれ以上ない支配とも言える。太公望の目をも欺いて到達した母星を守る聖母。最後の最後まで一本取られた。

    しかし、まだ戦いは終わってはいなかった!肉体にわずかに残していた魂魄を使って、女媧は真の姿を取り戻す。破壊の限りを尽くす女媧。それを止めるため、太極図の真の力を解放して応戦する太公望。もはやドラゴンボールな戦いの次元へ。そして、その戦いの行方もまさにドラゴンボール的というか、ここですべてが廻って繋がって力になるというのが熱い。少年マンガのド直球で魅せてくれるとは。

    道標というレールに乗っていることすら気がつかなければ、それは幸せなのか。自由に焦がれながらも不自由であることを美徳として振る舞うというのは今でも考えさせられること。ただ、ぼくは「どんな結果になろうとも自分の意志で道を選ぶこと、それ自体が幸せ」だと思っているので、道標から外れることはやはり必要だったのだと考えている。

    個人的には殷が滅亡したところが盛り上がりのピーク。あの紂王の描き方、滅ぶ前の空虚さは今読んでも鳥肌が立つ。そこからの女媧戦もよかったけど、もうちょい各キャラの魅せ場が欲しかったかな。それでも、食えない主人公、SF的な宝貝描写、魅力的なキャラたち、とんでもない超解釈なのにバランス抜群な封神演義はすごいマンガだったなと感じた。

  • 自分が小学校~高校時代に連載していた漫画

    自分が歴史が好きであったこと、作者の絵が綺麗だった
    ただその二つで読み始めた漫画
    次第に中身の濃さを知り、時に笑い、時に涙する漫画になりました

    ある場面で「流れに身を委ねよ」と言葉があった
    その言葉で、自分は大分楽になり、無理をする必要がない事を痛感させられた

    今の自分は、この漫画が無ければ存在しないと言える位、色んな事を学びました

    【人生の教訓】
    ・「流れ」を読む大切さ
    ・仲間の大切さ
    ・適材適所を読み抜く大切さ

  • ラストはちょっとスケールの大きな話。
    時が経って改めて読み直しても楽しめた。

    妲己も結構魅力的なキャラだと思える。

  • ジャンプ・コミックス

  • 極端に大局的な視点を持つ登場人物が多いのに、全く破綻がない(自分の気づいた範囲内では)のが凄いなー。趙公明戦あたりからハチャメチャ面白かったですね。妲己のキャラとか発明でしょ。太公望の性格そのものがこの『封神演義』という作品の性格(または作者の性格か)そのもののようで、緊張感張り詰めた場面でもうまく脱力できているのが、全体を通していいアクセントになっている。あと、絵作りのかっこよさが異常。

  • 第196~204(最終)話収録。妲己の存在は当初から最期まで本当に大きなものだった。こんなヒロイン居ない。そしてこの終幕は何度読んでも素晴らしい。「今後の展開は読者の創造にお任せします」というオチは普通あまり良い印象を与えないのですが、この作品に限っては完璧。また、最終形態となった伏羲は女媧に戦いをやめないかと最後に問うところ、封神計画を立ち上げた当時の彼でなく、それまで太公望として生きてきたからこそ出た言葉だろうね。唯一長編少年漫画で売却せず所有している作品、これからも大事にします。

  • 七つのスーパー宝貝を駆使し、ジョカに対する太公望ら。だが善戦むなしく、ジョカは完全体を取り戻しその強大なる力を見せつける!暴走する道標を討つための計画が終わりを告げる時、そこに残るものとは…!?(Amazon紹介より)

    古代中国の神話を舞台にした壮大な物語、堂々の完結です!様々な目的と思惑が交錯する「封神計画」…正直、聞仲や趙公明と戦う必要はあったのかなぁ、とか思ったりもしましたが、全体的に深く練りこんであって、読み応えがありました。

  • 1~23巻まで一気読みしたので、こちらに感想をまとめます。
    面白かったです。原作は全く知らないのですが、ちゃんとストーリーも面白いし、特徴的で可愛らしい画風も、一貫した気の抜けた雰囲気も良いと思うのですが、封神演義の魅力の要は、なんといっても登場するキャラクターたち自体なのではないかと思います。ファンタジックで漫画というよりはむしろゲーム的なデザインといい、どことなく真剣さの足りない妙に親しみやすいキャラクター設計といい…、なんとも、サブカル的色合いの濃いキャラクターたちが、とても良い。少なくとも、いわゆるオタク趣味を解する人間ならば、このキャラクターたちの内の誰かしらはまず好きになるだろうと思います。そういった、キャラクターの魅力に支えられている漫画というのは、もしかしたらオタク趣味が理解できないタイプの人間からは軽薄だと思われるのかもしれませんが…私は全然アリだと思います。好きなキャラクターが活躍するのを楽しみに漫画を読み進めるのって、独特の良さがありますよね。個人的には、まずヒロイン兼ラスボス役である妲己が好きです。無邪気でかわいくって、でも超絶残虐非道。ここまで人間的でないともはやちっとも不愉快じゃなくて、「仕方ないよね、だって妲己ちゃんだし」という感じになってしまいます。かなり早い段階からもうすっかり好きになってしまっていて、妲己が登場するたびにウキウキしちゃいました。妲己ちゃん、すごくかわいい! 妲己ちゃんカワイイヤッター!!
    また、主人公の太公望も良い。犠牲を出さずに勝利を掴むためならば、どんな手段だろうが構わず使っちゃう。嘘やハッタリなんて当たり前、女心を利用したり人質をとったり…わりとなかなか最低で、そこが良い。スープー、武吉、ナタク、張奎、王天君なんかも好き。あと、これはただの勘だけど、楊戩や普賢には女性ファンが多そうな気がします。
    終わり方の何か物足りない感じ、良いなあ。ついこの先どうなったか考えてしまいますね。なんだか、こういう感じ、忘れていました。読めて良かったと思います。

  • 封神計画の真の目的。二転三転して、女媧との戦い。妲己「始祖ん?」(38p)に笑いました。音だけ聞いたら真反対だし(始祖ん⇔子孫) 破綻のない設定で再会を盛り込み、最終決着。いい最終巻でした。

  • 七つのスーパー宝貝、仲間達、封神されていった者達の敵味方の垣根を越えた想いを糧にフッキ改めて太公望は、歴史の道標を討つが…非常に中だるみを生む掲載誌できちんと広げた大風呂敷を破綻させずに畳み、間延びさせずに終わったこの作品は私の中で少年漫画で初めて心に残る体験をしたとも言える原点とも呼べる作品かも知れない。ハガレンも良かったが、この漫画も何年経ても失われる事のない面白さを持っている。出て来る敵味方を掻き分けて個性豊たかで魅力的でそれぞれに信念を持って動くキャラに共感したり、感動したりと感情を揺さぶられた。何よりも主人公の信念、理想と掲載誌にそぐわないずる賢く、それでいて卑怯でありながらも飄々とした人柄は少年漫画らしからぬ主人公像であったが、そこが良かったです。ヒロイン兼宿敵の妲己も大好きなキャラの一人だ。最後まで読むことの出来ない奴であり、悪女から地球という大きな流れとなり、超越した存在になった時は驚嘆したし、最後の最後の再登場は持っていかれましたよ。あんた、すげやぁと感嘆するばかりです。キャラ造形と言うか服装も好きな要因で読んで見ていて楽しめました。やはり面白い漫画に言える事は、ギャグとシリアスな緩急の付け方が巧みで笑わさせられたと思えば、目の離せない展開で、先の続きにハラハラドキドキしたりと構成が良かったです。最後の「ただしこの話の続きが史実と同一とは限らない」「導はなくなったのだから」の締めはこの封神演義という歴史物から大きく飛躍してSFも取り込み、壮大なスケールになったフジリュー版・封神演義を締めるには相応しい良い余韻を残した終わりでした。振り返る太公望も憎い演出だ。

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