DEATH NOTE (12) (ジャンプ・コミックス)

  • 集英社 (2006年7月4日発売)
3.58
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感想 : 283
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088741314

作品紹介・あらすじ

そこは天国か地獄か…。遂に対峙する事になった月とニアは最終決着の日を迎える! 二人がそれぞれ講じた策とは一体、如何なるものなのか。今、DEATH NOTEを巡りし戦いに、最後の審判が下される!!

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに再読した。けれども、最後の4巻のみ。これだけでも2晩まるまる使った。それだけ大葉つぐみの原作は緻密を極めていたということだ。金子修介監督の「デスノート前後編」は、エルが亡くなるまでを描き、夜神月(キラ)の父親・総一郎に「(キラによる粛清は)正義ではない、ただの人殺しだ」と指摘させることで見事に原作後半のエッセンスを取り出した。しかしマンガはエルがキラに敗れた後を第二部として描いた。夜神総一郎は勘違いしたまま死んでしまう。夜神月がキラとはバレないで粛清を続ける展開が続いてゆく。そしてラスト、エルの弟分とも言えるニアとメロにより、冷静さと行動力によって、僅かにキラを超える展開になる。そこまでしないと夜神月(やがみらいと)を超えることが出来なかったということは、デスノートそのものが如何に究極の殺人兵器だったか、ということを逆に証明している。名前を書くだけで、人を殺せるだけでなく、死ぬまでの人の行動を操れる、という意味では、デスノートの所有者さえ隠せば、もう万能兵器だったろう。反対に言えば、よくもニアやメロはデスノートに勝てたのだ。

    「DEATH NOTE」は、平成時代の前半を飾る少年漫画のエポックだった。正義のためならば、人を殺してもいいのか?という謂わば昔ながらの哲学的問いに真正面から答えた作品だった。少年漫画はここまで来た。そして「進撃の巨人」で次の階段を上がるだろう。

    • kuma0504さん
      地球っこさん、こんにちは。
      「DEATHNOTE」は最後は棋王戦みたいな高度な読み合戦になってゆくので、読み込んでいるファンが2-3人集まれ...
      地球っこさん、こんにちは。
      「DEATHNOTE」は最後は棋王戦みたいな高度な読み合戦になってゆくので、読み込んでいるファンが2-3人集まれば2時間ぐらいは簡単に楽しく過ごせそうですね。

      何処かのレビューに、リュークが夜神月の名前を書いたのは月に失望したのではなくて、せめて楽に死なせようという彼なりの優しさだったのでは?という意見があり、いろんな意見があるんだなと思いました。でもリュークに優しさは無縁だと私は思うけど‥‥長いこと人間と付き合う中で「深層心理」にそれが生まれない保証はないとも思い返したり、それはそれで面白い展開だと思ったり楽しいです。
      2021/06/04
    • kuma0504さん
      最後の夜神月の取り乱しにしても、夜神月は本の0.5秒で、あの絶体絶命から逆転できるのはリュークに縋るしかないと『最適解』を導き出して演技した...
      最後の夜神月の取り乱しにしても、夜神月は本の0.5秒で、あの絶体絶命から逆転できるのはリュークに縋るしかないと『最適解』を導き出して演技したのだ、あれはあれで冷静だったのだ。という見方もできます。そもそも、お父さんの死にも、一切悲しさを覚えていないのでは?等々いろいろ意見を戦わせる問題は多くあり、面白そうです。

      組員・中村先生推しですか。チャレンジャーですね。
      2021/06/04
    • 地球っこさん
      kuma0504さん

      ほぇー、いろんな見解があるんですね!

      わたしってチャレンジャーだったんだ!
      中村先生とセツコの姿にキュン...
      kuma0504さん

      ほぇー、いろんな見解があるんですね!

      わたしってチャレンジャーだったんだ!
      中村先生とセツコの姿にキュンとなっちゃったんだもん 笑
      2021/06/04
  • 十歳程年上のいとこに、ずっと前、おすすめされた。そのうちドラマやらをTVで観て、原作漫画のことを、忘れていた。ぴよこさんの本棚を見て、投稿させていただきました。ぴよこさん、ありがとうございました。表紙の絵が綺麗なので、読んでみたいです。 

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      りまのさん
      とても絵の上手なマンガ家さんですよね。でも話が辛過ぎて挫折、、、
      りまのさん
      とても絵の上手なマンガ家さんですよね。でも話が辛過ぎて挫折、、、
      2020/08/04
  • 「夜神月…キラ ここまでだ キラは今日ここで滅びる」
    「ニア おまえはLにはるかに劣る…おまえにLの面を着ける資格はない」

    ついに最終決着の時!月とニアが対峙する、ただ一度きりのチャンスがお互いの運命を分ける!お互いの仕掛けた策略の最果て。やはりこれはキラとLの戦いだった。ジョジョで例えるならば、漆黒の意思と黄金の精神の戦いとでもいうべきか。理想のためなら人殺しを厭わないキラ。かたや理想のためなら自らの命を懸けて正義を全うするL。他人の命を吹き消すことでしか理想も正義も語れないキラは「ただの人殺し」であって、ノートは「史上最悪の殺人兵器」でしかなかった。

    魅上がキラにいくら心酔していたとしても、それは結局のところ自分に都合がいい理想の神でしかない。だから、月と魅上は最後の最後で連携が取れなかった。孤立に向かうしかなかったのだ。その一方でLからその遺志と知識を継ぎ、さらにメロとニアという個性が自由に火花を散らしたからこそ、その積み重ねで月を追い越したんだと思っている。あと、SPKメンバーもみんなカッコよかった。MVPはジェバンニ。あれを一晩でやれるなんて誰も思わない(笑)

    「何が正しいか正しくないか 何が正義か悪かなんて誰にもわかりません……もし神がいて神の教示があったとしても私は一考し それが正しいか正しくないかは自分で決めます 私もあなたと同じです 自分が正しいと思う事を信じ正義とする」
    ニアのこの言葉が印象深い。ドラえもんの「どっちも、自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ。」ってセリフを思い出すね。その戦争の中に巻き込まれた時、ちゃんと自分で考えた正義に納得できる人でありたいなと思う。

    「だ…駄目だ まだ笑うな…こらえるんだ」
    「馬鹿野郎―っ!!松田 誰を撃ってる!?ふざけるなーっ!!」
    もう名言顔芸ラッシュすぎて追いつかない(笑) 魅上の評価が神からクズになったのも笑ってしまう。紙で人の命を弄び続けた神の末路。これにて終幕。連載当初はL編が好きだったけど、今はメロとニアが出てきた第二部も見ごたえあって好きだなって感じた。とんでもない情報量の頭脳戦を描いてくれた大場つぐみ先生、小畑健先生、ありがとうございました。

  •  読み終わって、「おぉー、すげぇ」の一言でした。<br>
     基本路線としては予想していた通りの結末でしたので、なんの驚きもありません。が、月とニアがお互い、どんな戦略を描いていたのか、そこがこの巻の最大の魅力になるハズだと思っていたので、それが充実していたことにすごい満足しています。<br>
     それから、最終話で松田が提出している通り、実はさらに裏があった可能性も残されていて、サスペンス好きとしては、最高の読後感でした。<br>
     リュークの背信については、賛否両論あがりそうですね。が、私はこういう展開、好きです。物語の始まりでのリュークの「おもしろそうだから」にきちんと回帰しています。そういう構成力も最高。<br>
     個人的には、最期までミサが一番好きなキャラでした。最後のコマ、ミサは月の死を知っているのでしょうか。知っていてもいなくても、どちらにしても最後まで月を慕い続けているミサが美しいと思うし、女として共感もできる。こうしたキャラの魅力にも支えられた作品だったと思います。

  • 話自体はめちゃくちゃ面白かったけど、
    可哀想すぎて…
    ライトもDEATHNOTEさえ持たなければエリート警察官として活躍してたやろしなあ…
    ラストも印象深い
    今まで読んだ漫画の中で、1番文字数多くて1番頭脳的に難しかったけど、ああ、でも読んで良かったなあ…

    ああ…でもめっちゃ推し死んだなあ……それも辛いし
    なんか、もう…はあ…それぞれの正義を考えさせられるわ
    難しかったけど面白かったし読んで良かった漫画です
    悲しい…

  • 善悪の判断基準を決めることに意味はあるの?
    キラがやっていたのは一見善に見えても、ただの個人的な正義でしかなく、死という恐怖による独裁のようなもので、生きるという権利を奪う権利侵害で、殺人という悪であり、キラ1人の価値観に委ねられる状況こそが、1番気持ち悪い。
    なんだかドラえもんの独裁スイッチを思い出すな。

    失敗があるからこそ成功があって、道を誤ったからこそ見える世界もあって、それを勝手な正義を主張しあうから戦争とか起こるわけで、勝手に決めんなよっていう。

    善悪は表裏一体、ただの主観で決めるのは危険。
    お互いの権利を侵害しないことが最も重要だと思う。 

  • リュークの優しさ。
    アニメも漫画も何度も読んで、今更なんだけど、改めてリュークの優しさに気づいたのでメモ。
    (某所にて1日11話一気読み)

    最後はライトの頼みを聞くこともなく容赦なくライトの名前をデスノートに書いたリュークですが、
    あそこまできたからには、今後生き恥を晒すことになるというライトにとっては1番の恥辱を避けるために殺してあげた、というのも勿論なんですが。

    そう、その、ライトが懇願してる時。リュークに縋ってるんです。「リュークの意思がない限り、触れない」のに、ライトはリュークに縋ることができている。これって、リュークの優しさですよね?
    ライトは一人で、(精神的にも肉体的にも)誰に縋ることもなく孤独に死ぬこともできたけど、最後はやっぱり誰かに縋った。リュークはそれを許した。

    リュークって優しい。

    そして、作者のこの精神描写の巧みさ(これは一貫してますね)。
    美麗な絵も相まって、本当に素晴らしい。

    ★4の理由は、やはりLが死んでからの心理戦はイマイチだったと感じたからです。とはいえ、ジャンプではあれがギリギリの引き伸ばしの妥協点だったのかなと。間延びしたかもしれないけど、2年できっちり終わらせてもらえたのはラッキーでしたね。

  • 最期の悪あがきのみっともなさに、これまでのモヤモヤが一気にすっきりします。リュークはやっぱり死神だった。ニアが、メロをちゃんと認めていて、2人ならLを越せる、というくだりも好き。最後チョコ食べてるのもいい。面白かったです!もっと早く読めばよかった。

  • 何が正義で、何が悪なのか――。
    倉庫での、月と二アとの対決を見てるとよくわからなくなってきました。
    でも、二アが言ってた事は信じられる。。
    とりあえず、ノートの差し替えとかそこらへんは複雑すぎでわからない(笑)

    月と魅上の発狂っぷりが悲惨だ…。
    最後に「死」についてリュークが言ってた事が印象的だった。

    一見無駄に見えるような行動でも、実はどこかでちゃんと繋がってある結果に結び付いて――。
    世の中無駄なものは無いのかな、とちょっと思った。
    うまく言えないけれど。

  • 何度も何度も読み返した、私の大好きなマンガの一つ。

    名前を書かれた者は死ぬ、というノートを巡る頭脳戦。
    それなのに読者を飽きさせないダイナミックな展開。
    そして、正義とは何なのかというメッセージ性。

    まさに名作だと思います。

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