- Amazon.co.jp ・マンガ (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088767369
感想・レビュー・書評
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オチは想像できる、というか第一巻の途中で予告があったはずで、まあそんなところ。何巻だったか、主人公の椎名が求婚して受け入れられる場面とか、やり過ぎなんじゃないかと思わされる場面は多々あるが、まあマンガだしそんなもんかということで。
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死刑囚042こと田嶋の過去が亜門とオーバーラップする。
『モリのアサガオ』なども読んだ。それでも私個人は死刑賛成派である。もし、殺人を犯した者に「被害者と同じ恐怖を味合わせるバーチャル体験を強制的に執行する刑」があるなら、死刑制度がなくなってもいいと思っているが、死刑よりもそちらの方が難しいのだろう。実現されそうにない。もし、自分が被害者になったら、もし、自分の家族、友人、知人が被害者になって殺されてしまったら、殺されたと言う結果よりも「殺されてしまう」と言う恐怖心が何よりも怖かったろうと思うからだ。加害者が与える「恐怖心」と同等の物を強いれるなら、死刑などなくてもいいと思っている。
田嶋にとってカウンセリングを行った椎名の様な人間が頑張れば、その死刑囚は自分の過ちに気付き、悔いる事が出来ると言う方こそ難しい。後悔や懺悔の精神に至らずに執行される「死刑」など無意味だろう。死刑が行なわれるその瞬間に、自分の命を惜しむ気持ちを被害者に重ねるかもしれないが、その時にはもう遅い。
被害者の無念さ、被害者家族の恨みには「死刑」では足りないのだ。 -
つい読んでしまう作家さん。
読後はいつも泣いてしまう。 -
もう少し、この幸せで残酷な夢を見ていたかった。・゚・(/Д`)・゚・。幼少期の042は予想通りだったけど、やっぱり哀しかった。人と触れ合い、温かさを知り、良い人だからこそ、死刑という…極刑の意味があるのかと。最期に皆が迎えにきてくれて良かったね、田嶋。
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未レビュー消化。死を決定づけられた死刑囚に生を思い出させていく。これは最終巻で笹塚さんが言っていたとおり死刑廃止論とか被害者感情を考えるとかそういう話ではなく、生きるってどういうことだろうという考え方の物語だと僕は思っています。
椎名や他の研究員がみせた涙は読者の分も入っているそんな気持ちです。 -
完結巻。結末が不満なんだろうけど、死刑囚という立場を考えれば当然なんだろけど。そこまでの危うさは人間の本質に関わるところだろうに。作者の言われてる通りファンタジーで終わった。
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少しあっさりしすぎじゃあないか、なんて思いつつ、読了。
作者が言う、「これはファンタジーだ」。
だからこそあっさりと纏まり、終わったのだろうか、と思う。
前前回とは違う新しい死刑囚も来て、死刑囚042は老人ホームに移動してというときに起こった事件。不安定。嗚呼、そんなものだ。
最後の最後、死刑囚042は、自分が監禁されていたときの噺を始める。
――彼は、ひとをころすという意味を、絶望を、しっていた。そしてまた、ここにきて、希望を知った。 -
死刑廃止直前。
死刑囚を実験的に社会奉仕のために外に出すことになった。頭に爆弾を埋め込んで、死刑囚042こと、田嶋は、高校で用務員をすることに。
この実験の失敗は死を意味する。これがうまくいかなければ、死刑囚を駆け込みで死刑にするつもりであったから。
感情をなくしていた田嶋は、外に出た日、花を見て泣く。
実験責任者でカウンセラーの椎名、「ゆめ」という盲目の少女、点字ボランティアの「あやの」と知り合い交流し、植物を育てることによって、人間らしさを取り戻していく。
一巻にもう、彼の生きられる残りの年月が示されている。
ラストは哀しかったが、全巻を通してとても優しい、あったかい物語。周囲の人たちは優しくて。
どこか童話みたいだった。