彼方のアストラ 3 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.39
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本棚登録 : 769
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088810652

作品紹介・あらすじ

アストラ号が辿り着いた第3の惑星アリスペード。そこは水も食料も豊富でリゾート地のような楽園だった! 一行は久しぶりの平和な日々を満喫し、一匹狼のウルガーもルカと打ち解け始める。だが、2人を繋ぐ「糸」が明らかになり…!?

感想・レビュー・書評

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  • 「水のない惑星の次は水しかない惑星」(p27)アリスペードに到着。

    穏やかな環境の星ながら、物語上ではかなり核心に迫った激動の展開が描かれる。

    ルカの告白とウルガーとの妙な因縁。
    そしてアリエスとシャルスの接点。確かにこれまで、シャルスはごく自然にアリエスの近くにいた描写が…。鳥肌立った。「すまないセイラ」(p181)の真意とは。


    続く惑星は一転、過酷な気候環境の星イクリス。
    アストラ号が中破し航行不能な状態に。
    そこで一行が発見したのは’もう一機のアストラ号’。
    ……いや面白すぎる!

    一周読んだ後だと♯19の見方がだいぶ変わりますね…。

    おまけ4コマ〈糖分不足〉が好き。


    1刷
    2021.12.30

  • #19はなんなんだろう?
    実際に遭難したわけではない
    親達のエピソード
    誰も一筋縄では行かなそうな
    一癖も二癖もありそうな親がそろったなぁ
    どこまで本当のことを言っているのか
    どこからが嘘をついているのか
    表情と台詞が
    あっているようなあってないような
    いろんな匂いを感じる挿話

  • 第3の惑星で発覚する新たな疑惑。

    子どもたちだけでなく、血統も関わってきて複雑になってきた。

  • だいぶ前に読んでメモしてあった感想を放出。
    時事に絡む内容は古いかも。

    漫画喫茶で読みました。

    パラダイス惑星アリスペードからクライシス惑星イクリスでの遭難まで。
    ウルガー、ルカ、それとシャルスの巻。
    あのユンファが毒舌吐いててちょっと嬉しい。

    この巻で第二次世界大戦に触れられており、その後の歴史の違いから「ん?」となる巻。
    歴史が分岐したパラレルワールド設定なのかな?と思わせる。
    (アニメを先に観てるので真相は知ってるんだけど。)

    冒頭の親会議、これ、アリエスの母親以外は「政府に云々」も含めて台本通りの茶番なんだろうか?
    (アニメを先に観ていることによる感想です。)

    そして水着回!
    やったぜ!

    ちなみにGも単性生殖可能だよね。
    でも雌しか生まれないらしい。
    ていうかフナや七面鳥も単性生殖可能なのか。
    人間もY染色体がどんどん劣化していってるようなので、遠い将来は単性生殖っぽくなるのかもしれない。

    惑星イクリスは要は地球の月みたいな自転なのね。
    住める場所が極狭いワケだから、そりゃ危険も凝縮されているよね。

  • アリエスの水着、口絵のカラーと本編で印象全く違うな。
    本編で黄色ってわかんねーわ。
    ピンク系に見える。

  • ウルガーの過去、ルカの秘密、絶望的な展開からの新たな謎…と盛りだくさんの3巻。

    ウルガーの事好きになった巻ですねぇ。ここからのウルガーとルカの関係が可愛くてホント好きですがウルガーはフニちゃんとルカのどっちともフラグ立てててやり手だなぁと思います(笑)。

    巻末四コマの「糖分不足」のがめっちゃツボで見る度笑ってしまいます。おザックさんクール系イケメンなのにギャグ要員としてホント優秀…好き…

  • メンバーの謎を使い尽くしてそろそろ次のステージへ、と

  • 人間関係面の事件と解決、親達の登場、アストラ号の問題を突きつけられての絶望感、と一気に情報量が増えてサスペンス度合いが高まった一冊

  • アストラ号が辿り着いた第3の惑星アリスペード。そこは水も食料も豊富でリゾート地のような楽園だった! 一行は久しぶりの平和な日々を満喫し、一匹狼のウルガーもルカと打ち解け始める。だが、2人を繋ぐ「糸」が明らかになり…!?

    親御さん達側出たけど、まさかの捜索あっさり打ち切りを認め、あまつさえ失踪宣告。何かアリエスのお母さん以外誰も本気で心配も悲しみもしてないとしか思えない。これ実は親達の陰謀なんじゃないの?
    一方でアリエス達は南国リゾートのような第三惑星に。平和すぎて油断してたらウルガーがやらかした。一人だけ打ち解けてなかったから気にはなってたけど、こういう形で爆発しちゃったか。付随する形でルカの秘密も明かされた。どっちもきつい家庭環境だなぁ。というかカナタも疑ってるけどメンバーの家庭環境偏ってない?やっぱ親が犯人っぽいな。シャルスも秘密を明かしたけどやっぱり養子だったし。
    ルカがISだったのにはびっくり。自分のデリケートな部分をネタにしてウルガーイジってるの可愛すぎか。

  • この巻でも次々と登場人物の秘密が明らかになり、また急展開が続くわけだが、最も舌を巻いた仕掛けに触れておく。

    この漫画が萩尾望都の傑作『11人いる!』を下敷きにした作品であることは最初から誰の目にも明らかだが、この巻で明かされる秘密のひとつはまさに『11人いる!』主要人物フロルの極めて重要な個性をオマージュしたものだ。フロルの個性は『11人いる!』の代表的な魅力・特徴でもあるので、それを拝借するとなれば普通はどう手をつけても「浅はかなパクリ」とそしられるが、この作家・篠原の料理の仕方はそういうハードルを優に超える工夫の伴った、見事なものだった。

    フロルにその個性を備えた主意は「宇宙はなんでもあり」という明るい発想を基盤とした「自由」「解放」の象徴的な表現といえるが、この作品ではそれが完全に逆転している。この作品の舞台においてはこの性質ははっきりと「異形」であり、それゆえある種ひっくりかえしようのない「制約」「スティグマ」として機能する。登場人物同士の悲しい因縁の中で、何重にも反転・倒錯したかたちで、失われた愛への渇きがあきらかになる。これほど切ないオマージュを誰が想像するだろうか。

    そうした性質と向き合い、受け入れていくというかたちで「自由」や「解放」の気持ち良さが、「自己実現」のよろこびが描かれる。そう、これは保護責任者の掌の上で行われた試験ではない。架空の楽園の夢想でもない。サバイバルなのだ。萩尾望都の時代とは異なり、篠原健太の描く現代、宇宙は極めて厳しい世界だ。けれども、そこにある夢とロマンは、解放や探求のきらめきは、変わらず、色褪せない。それを、上述の仕掛けがはっきりとあらわしている。

    後巻でより明確になるが、この冒険は『11人いる!』を下敷きにしておきながら、11人目が存在しない。フロルの個性は『11人いる!』の代表的な魅力・特徴でもあると述べたが、フロルの個性を宿した子のたくましさ、やわらかさもまた、この冒険の本質を担っている。舌を巻くほど見事な仕掛けだ。

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著者プロフィール

1974年千葉県生まれ。元サラリーマンから脱サラし、約2年で漫画デビューを果たした。2005年『赤マルジャンプ』WINTER号から『レッサーパンダ・パペットショー』でデビュー。2007年『週刊少年ジャンプ』にて『SKET DANCE』の連載を開始し、人気作家となる。2010年、同作で第55回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。2016年『少年ジャンプ+』で『彼方のアストラ』を連載し、「マンガ大賞2019」で大賞を受賞した。

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