- 集英社 (2015年1月19日発売)
本棚登録 : 6052人
感想 : 303件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ) / ISBN・EAN: 9784088900827
作品紹介・あらすじ
『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!? 立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!
みんなの感想まとめ
熾烈な埋蔵金争奪戦を描く本作は、厳冬の北海道を舞台に、不死身の杉元とアイヌの少女アシリパの出会いから物語が始まります。多様な文化や歴史が交錯する時代設定は、読者に新たな視点を提供し、アイヌ文化への理解...
感想・レビュー・書評
-
北海道が好きです。
時刻表とガイドブックで彼の地を夢想するしかなかった頃から、小説やドキュメンタリー、「じゃじゃ馬グルーミン☆UP! 」「銀の匙」に「北の国から」「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」などで想像の翼を広げ、ようやく現地に旅行し、試される大地に暮らす友人を訪ねることができるようになった後でも、その足跡は広大な大地に刻んだわずかな点にすぎず、憧れは未だ止むことを知りません。
そんな中でこの作品を知り、一も二もなく手に取りました。
「このマンガがすごい!2016オトコ編 2位」「第9回マンガ大賞」などに輝き、アニメも第3期まで放映されて第4期の放映待ちと、自分がこんなところでレビューなんて書かなくてもその魅力はよく知られていると思いますが、自分の覚えのために書いてみます。
一読して圧倒されたのは、何よりもその疾走感です。
コミックス1巻では、埋蔵金の情報をつかんだ後、アシㇼパさんとの出会いと羆との対決、おびき出した脱獄囚の捕獲と尾形百之助との対決、「脱獄王」白石吉竹との闘争と生存のための共闘まで、息つく暇なくストーリーが展開します。
特に場面の転換方法が見事で全く間延びした感じを与えません。埋蔵金を追うきっかけにしても、白石の登場場面にしても、それぞれ「しゃべりすぎた」「2人目」の台詞とともに小銃を構えていたりくくり罠にかかっていたりするおっさんのアップが出て、でも読者はその前後の事情がきちんと想像できるのです。
加えて、闘争と闘争の合間にはアシㇼパさんによる狩りとチタタㇷ゚などの料理という、このシリーズの魅力の根幹がたっぷり詰め込まれていて、読者は本当に気を抜くことができません。
アイヌの様子も、肩ひじを張らず楽しく読むことができます。もともと、北海道では地名の起源にほぼ必ずアイヌの言葉があり、たいていの地名にはその解説がついてくるので、北海道にアイヌという先住民族がいたことには多少の馴染みはありました。札幌を「サッポロペッ(かわいた大きい川)」と解説されるだけで、思いは名前が付けられた当時の石狩平野とそこで暮らしていた人々の様子に向かいます。こと「ゴールデンカムイ」では地名の起源に止まらず、狩りの様子や料理の様子、身に付けているものや風習などを、アシㇼパさんを通じて気軽に見ることができます。
おまけに、チタタㇷ゚、ヒンナ、オソマなど、口に出しやすいアイヌの単語が癖になります。
ちなみに、自分的にはエルルゥ・アルルゥのイメージがちらちらして懐かしいのもプラスです。
そして、おそらく多くの人と共通する思いが料理の描写のすばらしさ。焚火を囲んで食べるリスのチタタㇷ゚の美味そうなことと言ったら。たいていの獲物の脳みそに塩をかけて生で食べる(杉元がw)のもたまりません。
その杉元のアシㇼパさんに対する態度も読みどころです。杉元は彼女を呼ぶときさん付けを欠かしません。狩猟や森林でのサバイバルに長けた先達として、そして金塊を追う共闘相手として一目置いているのに止まらず、彼女を「飼いイヌ」呼ばわりした白石に向けた怒りは、家族から結核患者が出たときに自らが受けた扱いに裏打ちされて、何と言うかとても「フェア」で好もしいものに思えます。
敵なのか味方なのか、何のために争うのか(まあ金(きん)のためなんですが)が判然としないまま事態が進み、ラストにまたやばそうなキャラ(鶴見中尉です)が出てきたところで1巻終了。
つかみは十分です。この勢いのままどんどん読み進めます。
第1話 不死身の杉元
第2話 ウェンカムイ
第3話 罠
第4話 のっぺら坊
第5話 北鎮部隊
第6話 迫害
第7話 脱獄王
立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初は面白おかしく、時にシリアスな内容を楽しく読んでいたが、江渡貝くんの登場まで来て、その狂気とグロさが生理的にどうしても受け入れられず断念。その後、漫喫にて最後の三巻を読んで私のゴールデンカムイは終了。
-
シリーズ、第1巻。
映画化もされた原作です。
不死身の杉元とアイヌの少女・アシリパ。
2人が巡り会った時、波乱の幕開けとなった。
厳冬の北海道を舞台に、熾烈な埋蔵金の争奪戦が始まる。
映画も見ましたが、結構原作に沿っていましたね。映画は、ほんの序盤でしたが。
-
アイヌ、日露戦争、明治維新、帝国陸軍、北海道、樺太。色々な文化と時代が交差した時代設定と場所。
狩猟方法も面白い。
北海道アイヌが隠していた金塊を盗んだ強盗。その強盗は網走監獄で、囚人にその在処の暗号を刺青として入れる。
囚人に彫られた暗号は、それぞれの革を剥いで、一つにする事で解く事ができる。
しかし、本編よりもアイヌ文化を知る事が面白い。
ヒンナヒンナ。 -
アニメで第三シーズンまで観たので
気になって続きをピッコマで読んだ。
かなりグロいけど、
そしていっぱい死ぬけど、ものすごく面白かったー。ひとりひとり、ほんとキャラや背景が深く悲しく。中でも尾形が好きだった。
読み終わるのが寂しくて。
アイヌの文化も知れて良かった。 -
全31巻読了
伏線の張られ方や読んでる時のドキドキワクワク感が、昔鋼の錬金術師を読んだ時の感覚と似ていた。狩猟やグルメの漫画としても完成度高い。キャラクターも魅力的だし、主人公スギモトの性格が好ましい。そしてヒロインアシリパさんもかわいくて癒される。 -
最終回まで読みました。90年代くらいのグロ系戦闘漫画なのかと思って、食わず嫌いしてました...。めちゃくちゃ面白かった。
漫画の強み、絵の利点を最大限に活かしている作品だと思います。詳細な書き込みとデフォルメ絵柄の描きわけのバランス・漫画ならではの感情表現で‘’和風闇鍋ウエスタン‘’が絶妙にまとまっているし、動きのある絵でアイヌの生活に結び付いた道具やその使い方・祭礼の装飾等が理解しやすかった。
動きのある絵というとアニメもありますが、この作品に関しては自分の気になった絵をじっくり味わえる漫画のほうが合っていると思います。
主要キャラクター多いけど、ひとりひとりにドラマがあるとても濃い物語でした。噛めば噛むほど面白いんだろうな。人生通して何度も読みたい。(ちなみに早速今2周目中です。1周目とはまた違った気付きがある!) -
手を出したらキケンなマンガというのが私の中でいくつかあるのだけど…(のめりこみそう&完結までは長そう&おもしろそう)その一つについに手を出してしまった…
国立民俗博物館でアイヌ文化の特集をしていて、その時にチラ見してしまい「あ~読みたいけどのめりこみそう」と避けてきたのに…そして、思った通りハマってしまったよ…。
戦争で死地を生き抜いてきた「不死身の杉元」杉元佐一。
ひょんなことから囚人たちが隠したという「埋蔵金」の話を聞く。その隠し場所を記した地図は囚人たちの身体に暗号として刺青として彫られており、その囚人たちが全員集まった時にやっとわかるようになっているという。
ヒグマに襲われた杉元を助けたアイヌの少女・アシリパと共に囚人探し&埋蔵金探しをすることにするのだが…。
ストリーも絵も好き!
そして、ちょこちょこと出てくるアイヌの知恵や生活様式などがたまらなく楽しい。
さらに、料理がまたどれもおいしそう!
リスのチタタプ…食べたい。
(脳みそも…うまいのか…)
ヒンナ~!! -
宝探し、アイヌ文化、軍隊と異なるジャンルの物語が合わさって最強のストーリーになっている。
登場人物もみんなどこか憎めなくて、別れが惜しいキャラばかり。
久しぶりに長編漫画をこんなに真剣に読んだ。
現実逃避してワクワクしたい大人におすすめ。 -
感想
脱獄犯が出てくるペースが中々に早い。
あらすじ
不死身の杉元と呼ばれた杉元佐一は日露戦争帰還後、北海道に砂金を取りに来ていた。
そこでアイヌの金塊を奪った男の話を聞く。男は他の囚人に刺青を施し、いくつかを繋ぐことで金塊の在り方が分かる。
それを話した男はヒグマに襲われて、亡くなる。杉元も襲われるが、アイヌのアシリパに助けられる。
杉元とアシリパは金塊を求めて旅を始める。脱獄犯は全部で24人。首領は土方歳三と分かる。 -
-
偶然にも同僚に漫画の趣味が合う我が子と同世代の女性が薦めてくれたのだけど、こんなにアイヌのあれやこれやを面白くリアルに漫画に出来てしまうなんて、驚いた。
もう、1巻冒頭からハマってしまった。ヒグマの生態がこんなに細かく描写されながら、引き込むストーリー。続きは、勿論気になります。 -
グロいシーンがあるのがちょっと‥
アイヌのこと知れるのは面白い。
映画みるから予習しました。 -
「ラッコ鍋」の印象しかなく、どんな話かと思ったが意外と硬派な話だった。引き込まれるストーリー。
無駄な殺生はしない心意気が良き。 -
7巻まで読了。すっっごい面白い!
ノンストップで読んで寝不足。夢の中でヒグマと戦ってるし。
アイヌの食生活や習慣が満載。
主人公のアイヌ少女・アシリパさんが知識豊富で頼もしくておまけに可愛い。
その相棒の杉元左一も不死身すぎてカッコイイ!
幼馴染の未亡人・梅子さんのために金塊を見つけ出して目を治してあげるんだよね!?そして二人は結ばれるんでしょ!?
もうそういうラストしか見たくない。
わが家では今、美味しいものを食べたとき「ヒンナヒンナ!」と言うのが流行っている。
あと「ちょっとオソマ行ってくる」とか。 -
ずっとどんな漫画か気になっていたのだが、やっと1巻に手をつけた。
不死身の杉元と、アイヌの少女アシリパのコンビが、隠された埋蔵金を求めて、囚人の刺青を集めるお話。
北海道にそんなお宝が…という発想の面白さと、そもそも埋蔵金を埋めたのっぺらぼうの男が何者なのか、とても気になる。
アイヌ民族の風習も理解できるので、大変面白い。
狩をしながら生きるアイヌ民族の生活であれば、生き物に対する考え方も大きく変わるだろう。
狩るか、狩られるかのサバイバルな展開が魅力。 -
私は白土三平の『カムイ』を連想していた。しかしながら、本作は全く異なる 内容の物語であった。
物語の中心人物は、「不死身の杉元」と称される、日露戦争の英雄・杉元佐一である。除隊後、彼は一攫千金を夢見て北海道の砂金採りに励んでいた。彼の顔には大きな傷がある。彼は砂金採りの旅の最中、現地で出会った中年男性から、アイヌから奪われたとされる埋蔵金の噂を聞く。この不死身の杉元と砂金探しは、一見すると関連性の薄い感じだ。
その中年男性は、網走監獄に収監中の埋蔵金を奪ったとされる脱獄囚たちに、刺青によって金の所在場所を示す情報を伝えていた。当初、杉元はこれを単なる作り話や噂と考えていたが、その後の出来事によって話は次第に真実味を帯びてくる。やがて、その中年男性はクマに襲われ命を落とすが、その背中には刺青が刻まれていた。
彼の遺体を背負って歩いている最中、巨大なクマが襲いかかるが、アイヌの少女・アシリパにより救われる。アシリパは、熊の習性に詳しく、リスの捕獲や料理法にまで工夫を凝らしている。彼女が作るアイヌの伝統料理「チチタプ」なども描かれる。また、物語の中でアイヌ語が初めて聞かれ、北海道の厳しい自然、冬の雪景色も印象的に描かれている。
刺青は、人を殺して皮を剥ぐことも可能なものであり、刺青を施された者はその事実を知らなかった。リーダー格の人物は「のっぺらぼう」とも呼ばれている。アシリパは、杉元が人を殺す行為を許さず、殺すなら協力しないと語る。また、北海道の第7師団は、陸軍最強とも謳われる軍隊ながらも、埋蔵金を追っているのだった。
杉元の信条は、「戦争で学んだ死なない方法は、殺されないこと」である。物語はジビエの世界も描き、リスやウサギ、クマ、馬などが登場する。二瓶と谷垣はクマとの戦いに関わる。杉元はシカを狙い、白石は脱獄王と呼ばれる男を捕まえる。白石と杉元は戦いとともに次第に仲間意識を深めていく。刺青を持つ囚人は合計24名にのぼり、その親玉は土方歳三であった。さらに、のっぺらぼうの男から、小樽へ向かうように言われている。
『ゴールデンカムイ』第1巻は、北海道の自然やアイヌ文化、戦争の影、刺青の秘術、さまざまな登場人物の葛藤と冒険が緻密に描かれている。 -
アニメを観てたらわかる、尾形上等兵がただのモブキャラではないということを....!!!
-
主に北海道を舞台としたサバイバル漫画です。
ラッコ鍋のシーンや姉畑さんのシーンが有名ですが、そういったギャグシーンの面白さもさることながら、アイヌの文化や歴史を学ぶこともできる作品ですし、戦いのシーンはどこをとっても臨場感がありアツいです。
若者から大人まで幅広い世代におすすめできる作品です。 -
ゴールデンカムイはロリータみたいな物語だって思う。アニメでは極力要素を排除した筋だけになっているから違うのだけど、原作は、ロリータの解説で述べられていたことととてもよく似ていると思う。長いけど引用する。
『ロリータ』は読者ひとりひとりによって姿を変える小説である。淫らな少女愛を綴ったエロティックな小説を期待して読む人もいるだろう。さまざまな文学的言及や語りの技巧に満ちた、ポストモダン小説の先駆けとして読む人もいるだろう。話の内容はさておき、絢爛たる言語遊戯こそがこの小説のおもしろさだと考える読者もいるだろう。あるいはとんでもない大爆笑のコミック・ノヴェルとして読む人もいるだろう。アメリカを壮大なパノラマとして描いたロード・ノヴェルだと読む人もいるかもしれない。狂人に人生を奪われた不運な少女に涙する読者もいるかもしれない。伏線がいたるところに張りめぐらされた探偵小説として読む人もいるかもしれない。あるいはアメリカの一時代を活写した風俗小説だと読む人もいるかもしれない。しかし、ここであえて言うなら、『ロリータ』の本当の凄いところは、そうしたすべての要素を含んでひとつの小説にまとめあげている点にある。
ゴールデンカムイも金塊争奪戦でありアイヌ文化であり北海道の自然であり新撰組浪漫であり政治的戦争でありロシアのパルチザンであり…男が脱ぐだけの変態漫画ではない。最初ロリータも私は読むまでただの変態小説かと思って敬遠していたが全然読んだら印象が変わった。ゴールデンカムイも同じ。物語の深み、饒舌な行間から何を読み取るのも読者の自由ってかんじがすごく好きです。最初とっちらかった情報量に追いつけないのだけど、そこをどう捉えるか、ようやく納得いった気がしました。
逆にアニメを観たからかな、ここまで要素が排除された媒体を観たからこそ理解できたのかも知れない。やはり急ぎ足のアニメはダイジェストとしか捉えられないが、まあ声優さんは素晴らしいので観ますが、原作とは別物の楽しみ方してるので、改めて原作を読んで、その深みに気づけたような気がします。 -
登場人物が魅力的でストーリーもとても面白かったです。北海道の歴史や自然に興味を持ち、特に熊の迫力に圧倒されました。
何度も読み返したくなる作品でした。
この本が好きな人におすすめの本
野田サトルの作品
