- Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784088901497
作品紹介・あらすじ
強さと美しさを競うプロレスは誰もが憧れる華の世界。しかし、その世界を牛耳っているのは誰もが恐れるマフィアだった! マフィア一族のおちこぼれマリオは、両親の残してくれたピアノ店を継ぎ、華々しい世界とは無縁の生活を送っていた。唯一の友達はピアノ弾きのペンギンだけだが、彼はそんな生活も気に入っていた。そんなある日、マフィアのボスでマリオの甥っ子であるエンゾから呼び出しがかかる。「手紙をある女性に渡して欲しい」そのミッションはとても簡単なものと、マリオは浮かれて街を出て行くが待っていたのは見たこともない、恐怖と不思議の世界!
感想・レビュー・書評
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ニコラ・ド・クレシーがウルトラジャンプの為に日本を意識しながら書かれた今作。
だが、物語自体に日本っぽさはない。内容的にはマフィア×プロレス×化け物×音楽。
いい所で終わってしまうがさすがにもうちょっと読みたい。
今回は漫画形式ということで殆ど白黒だが濃淡を使い分け、ちゃんとド・クレシー的な絵になっている。
日本の月刊誌なのでいつもよりペースを速めて描いたそうだがそれでこれはやはり凄いと思う。
それでも私は色の使い方も含めてド・クレシー作品が好きなので読んでるとやっぱりカラーで読みたい気分になってしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
■書名
書名:プロレス狂想曲
著者:ニコラ・ド・クレシー
■概要
強さと美しさを競うプロレスは誰もが憧れる華の世界。
しかし、その世界を牛耳っているのは誰もが恐れるマフィアだった!
マフィア一族のおちこぼれマリオは、両親の残してくれたピアノ店を継ぎ、
華々しい世界とは無縁の生活を送っていた。唯一の友達はピアノ弾きのペンギンだけだが、
彼はそんな生活も気に入っていた。そんなある日、マフィアのボスでマリオの甥っ子である
エンゾから呼び出しがかかる。「手紙をある女性に渡して欲しい」そのミッションはとても
簡単なものと、マリオは浮かれて街を出て行くが待っていたのは見たこともない、
恐怖と不思議の世界!
(amazon.co.jpより引用)
■気になった点
バンドデシネという種類の漫画になるようです。
絵のタッチが、モンキーパンチさんに似ているな~と感じました。
内容は上記に書いてある通り。
不思議なお話しです。
絵のタッチは全然違うけど、ティムバートンとかタランティーノとか好きな人は気に入る
ような気がします。絵のタッチは、モンキーパンチを受け入れられる人ならたぶん大丈夫。
海外の作家さんだけあって、物語、絵のタッチが独特ではあるけど、面白いと思います。
何気に最後で終わっていないので、次の巻が出るのかな??
出来れば巻数を付けてほしかったですけどね。わかりにくい。
てっきり読みきりかと思ってましたから。
バンドデシネ、少し色々と読んでみたいな~
でも、ちっと一冊が高いのが、悩みどころです。 -
最高のマンガでした。特にラストが大好き。ここまで結末を読者に託せてしまえるストーリーマンガは、日本の制作環境にどっぷり浸かった人じゃあ描けなさそう。生者たるプロレスラーと幽霊(造形がこれまた素晴らしい)の対比の強度よ。日本のマンガとバンド・デシネの違いを作者自身が語るあとがきも興味深いです。『物語のリズムは日本のマンガを意識して、ダイナミックでなめらかな語りを目指しました。バンド・デシネがある意味文芸作品に近いとすれば、日本のマンガは映画の演出に近いと思っていたので。』というか、媒体で自分のスタイルをうまく調整できてしまうのが凄すぎ。しかも、めっぽう面白い語り。ペンギンがピアノの演奏で爆走する奇想も、最高としか。