ゴールデンカムイ 7 (ヤングジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.16
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本棚登録 : 2383
感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088904511

作品紹介・あらすじ

北の最果て金城鉄壁「網走監獄」を目指す杉元一行は、過去や未来が見えるという不思議な女占い師インカラマッに出会う…。謎めく美女の目的とは? そして、刺青人皮の噂の元に不死身の羆が出現し…!!? 冒険、歴史浪漫、狩猟グルメ全部入りッ! 和風闇鍋ウエスタン!! 魅力吹き零れる第7巻ッ!!!!!!!!

感想・レビュー・書評

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  • 「狩る!食べる!戦う!生きて輝け!!
    北の大地で繰り広げる五感震えまくりエンターテインメント」ゴールデンカムイ、煽りどおり盛りだくさんの要素を楽しみながらの一気読み、7巻です。

    アイヌの生活や狩り、獲物の処理と料理、日露戦争直後の北海道の風物、主人公の死生観、変態揃いの登場人物、アシㇼパさんのいじらしさと土方歳三のカッコよさなど、この漫画の面白さの中核となる要素が数ある中で、直前の6巻あたりから比重を増してきたのが「バトルもの」です。
    主人公チーム(権謀術数で組む相手が代わるのも見どころの一つです)と異能者が戦い、撃破することで先に進む展開は多くのバトルもので見られるものです。今回はそこに「旅」がプラスされているので、個人的にはジョジョ味があるように思っています。面白くないわけがありません。

    杉元一行(現在は杉元・アシㇼパ・白石・キロランケです)はアシㇼパのフチの親せきがいるアイヌのコタンを辿りつつ網走を目指します。

    あるコタンで出会ったのはインカラマッという女占い師でした。
    蠱惑的な(アシㇼパに言わせると「イカッカㇻ・チロンヌㇷ゚(誑かすキツネ)」、身近な表現だと「女狐」がしっくりきます)容貌と言動で杉元一行に近づく彼女ですが、占いは本当によく当たるようです。

    これでキロランケに続き、重要そうな登場人物がまた増えました。杉元に近づこうとする彼女にやきもきするアシㇼパさんが可愛いです。
    競馬場で馬券を的中させまくるインカラマッの占いに驚愕し、彼女の口車に乗って怪しげなグッズを彼女から買いまくる白石の相変わらずのアホさ加減は「愛され」脱獄王の面目躍如。キロランケの行動にそれまでの的中券の払戻金を全部溶かすところまで含めて白石ですね。
    でも、白石に告げた占いとは別に最終レースも的中させているインカラマッの能力は本物っぽいですね。

    その競馬。今では北海道と競馬(競走馬の生産)は切っても切れませんが、当時の競馬事情が興味深く描かれています。てか、馬券を買うことすら公式にはできなかったんですね…。
    モンキー乗りも。
    そして、「元祖」に関する記述が深い。


    その後、一行は立ち寄ったコタンで頼まれた問題解決のため、牧場の馬を襲う赤毛の羆を駆除することになります。

    ちなみにこの牧場、エゾオオカミの絶滅の原因となった「ストリキニーネによる駆除」の舞台っぽく描かれています。

    手違いから危地に陥った一行が逃げ込んだ一軒家で出会った二人組は八百長の失敗の復讐のため追ってきたヤクザの親分たちだったのです。

    ということで、八百長に失敗した厩務員の生首が置かれ、偶然(杉元一行からすれば、ですが)居合わせた二人組の正体がわからないなか、狡猾な赤毛の羆と対峙しなければならないというサスペンスフルな状況に置かれながら、笑いをぶち込んでくる作者の剛腕に戦慄を抑えることができません。

    二人組は結局競馬場で八百長を企んだヤクザの親分とその手下なのですが、仲間割れをして杉元一行を手にかけることに失敗します。その仲間割れの原因が…。
    そして、それなりに純愛を貫いた結果、のラストと見せかけて、杉元の「皮剥いでくる」で締めくくるのですからたまりません。

    しばらくこんな感じで、「旅先での変態とのバトル」が続くのでしょうか。いくら続いても楽しく読めそうです。
    ワクワクしながら次巻へ。

    第60話 イカッカㇻ・チロンヌㇷ゚
    第61話 蝦夷地ダービー
    第62話 替え玉騎手キロランケ
    第63話 モンスター
    第64話 悪魔の森のオソマ
    第65話 不死身の赤毛
    第66話 恐怖の棲む家
    第67話 丁半
    第68話 侵入
    第69話 脱出

  • 仲間にアイヌのキロランケを迎え一行は苫小牧競馬場へ。
    小学生の数年程、住んではいたが競馬場の印象は無かったものの私にとっては馴染みのある地名が出てきて更に興奮。
    謎の女占い師も登場して盛り上がりを見せたと思ったら、日高のアメリカ人ダンに会いに行くことになり、また戦慄の決死戦が展開する。
    そこには、始まりとは裏腹に人情話も展開して、やはり面白い。
    あと、「第66話 恐怖の住む家」の扉絵に昔見た「悪魔の棲む家」を連想したのは、私だけだろうか。

  • 謎の女占い師インカラマはよく当たると評判。白石はインカラマを競馬場に連れていき、配当金を次々に手に入れる。最終レースはやくざの親分によるいかさまが仕組まれているが、搭乗者が逃げてしまった。そこでキロランケが変装して乗馬する。馬についての経験や知識が豊富なキロランケはレースに勝利。最終レースにすべてをつぎ込んだ白石は再び無一文に。

    アシリパたちは親戚のおばあさんを訪ねるが、先祖代々の衣装をアメリカ人牧場経営主のエディー・ダンに売ってしまったことを嘆いていた。一行は着物を取り戻しに直談判するが、そこでモンスター羆の退治を依頼される。この羆は牧場の馬をたびたび襲っているのだ。

    羆退治に乗り出す一行だが、実は羆は3匹の群れを作っていた。逃げ込んだ空き家には、いかさまを砕かれたやくざの親分とその手下がキロランケを探しに来ていた。熊に包囲された一行だが、やくざのおやじはダンに助力を頼み、一行を空き家から救出する。その途中、手下が車から落ちてしまう。手下とおやじは男色の仲だったのだ。彼を救うために、おやじは熊と一騎打ちの末絶命。おやじの下半身には例の入れ墨が。

    変態さんが次々に出てくるが、この巻のおやじと「姫」は泣けた。

  • 怪しい占い女・インカラマッ登場~
    さてさて一行は苫小牧へ。
    キロちゃんかっこいい~

    アシリパのフチの願いでアイヌの婚礼服をアメリカ人から取り戻すためにモンスターと呼ばれるヒグマを退治することになった杉元たちだが、隠れた古民家にいたのは謎の2人の男!?

    8巻へ続く~

  • 最後ほんま笑った!!
    度肝を抜く斜め上の展開ほんとに天才的だと思う!!
    めっちゃ笑ったけど、しっかり純愛してるし。。
    なんなんだこの漫画。最高です!

  • 占いから賭博、そしてそのヤグザのボスと綺麗に話が繋がっていってちょうど1巻で終わるという収まりの良さ。
    何回見てもアシリパさんの顔好き。あとうんこ好きも。
    こういうギャグ的な要素があるから多少グロい描写があっても読み進めていける、マイルドになってるよね。

  • 髭そったキロさんの顔が良すぎる…

    羆に囲まれるの怖すぎでほんと手に汗握りながら読んだけど親分と姫でむせる程笑ったわ。最期ちょっとうるっと来たけど一瞬で空気分断する杉元佐一マジ男前…めっちゃワロタ…

    あと佐一時々おにゃのこ座りするのめっちゃ可愛いね!

  • 純愛って言うんですかね、こういうの。

  • 競馬とヒグマとの戦いがメインの巻。
    野生の動物との戦いがメチャ面白かった。このマンガの真骨頂を堪能できた。

  • ま、またvs熊だ!熊こわい!!

    髭なしキロちゃんに、変な乳首姫と親分。そして役立たずっぷりが加速している白石。
    楽しみにしてる飯要素は少なめだったけど、面白かったからヨシ。

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