ゴールデンカムイ 8 (ヤングジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.09
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本棚登録 : 2279
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088904931

作品紹介・あらすじ

「金塊」を隠した張本人にして、アシリパの父親だと言われる男。今尚、網走監獄に収監されている「のっぺらぼう」。全ての謎が帰結するその正体は何者なのか? 土方歳三の仮説が明らかに…!! そして、長い冬の眠りから北の大地が目を覚ます。生命溢れる春の野生の食材は? 阿仁マタギ・谷垣に転機が訪れる谷垣編、刺青人皮争奪戦に一石投じる夕張炭鉱編も収録。「野望」「復讐」「希望」生き残るのは誰だッ! 熾烈に必死!! 感情蠱毒な第8巻ッ!!!!!!!!

感想・レビュー・書評

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  • 狩る!食べる!戦う!生きて輝け!!
    北の大地で繰り広げる五感震えまくりエンターテインメント」ゴールデンカムイ、積読崩しの爽快感を味わいつつの一気読みも8巻です。

    全ての登場人物が魅力的です。
    杉元チームに限らず、鶴見中尉チームも、土方歳三チームもです。
    そして、ストーリーは時々杉元チーム以外にフォーカスして見せます。この巻は鶴見中尉チームのエピソードがメイン。

    そしてその魅力的な登場人物の多くは変態です。この巻で登場する「夕張の服飾怪物」江渡貝弥作も、もちろんそんな魅力的な変態です。
    変態――最近は使うハードルがずいぶん下がった言葉ですが、ゴールデンカムイに出てくるのは一つの物事を偏愛し、自分の身命より尊重する人たちのこと(一部本物の変態さんもいるようですが)です。

    この巻の主役、江渡貝弥作は剥製を偏愛する変態です。
    埋葬された遺体を掘り返して刺青人皮を手に入れた疑いで鶴見中尉に目を付けられましたが、その剥製作りの腕を見込んだ鶴見からニセの刺青人皮の製作を依頼されました。
    鶴見中尉は、刺青人皮で作った胴着を見せて一気に江渡貝の心をつかむと、彼が作りためた人皮服のファッションショーに付き合い、篭絡してしまいました。
    刺青人皮争奪戦を混乱させるために必要なことだったこともありますが、でも、鶴見中尉が江渡貝弥作――一つの物事に打ち込む男に向けて見せた好意は本物のように思えます。
    剣呑な人物ですが、鶴見中尉は人たらしです。本気で他者をリスペクトできるからこその人たらしだと思うのです。
    あと、『後の「キャットウォーク」はこの瞬間生まれたのである』という雑な蘊蓄(もちろん適当)が最高w。

    恐るべきことに、作者はそんな変態達の奇矯な振る舞いに紛れ込ませて真面目なテーマをぶち込んできます。
    この世に生を受けてなすべき役割の話です。
    ハードなゴア表現と笑い、変態の振る舞いと果たすべき役割を同時に放り込んでくる作者に感嘆します。

    江渡貝は、鶴見中尉に見出されて、最高品質のニセの刺青人皮を作り彼に応えることに自分の役割を見出しました。
    谷垣は妹の敵と見定めた青山賢吉の死に際に立ち会って、彼が間違いなく自分の命を使いどころで使ったことを聞き、逆に自らの役割を見失ってしまいます。
    彼に新たな役割を与えたのはかつては鶴見中尉であり、ようやく今、自らが見つけた役割はアシㇼパのフチへの恩返し。アシㇼパを連れて帰ることを決意してコタンから旅立ちます。
    ただ、そのきっかけを作ったのがインカラマッであり、彼女は鶴見から入れ知恵をされているようです。「アシㇼパが裏切られ、彼女の命にかかわることが起こる」という占いは、真の運命なのか、謀略なのか。かなり重たそうな伏線ですね。

    一方で「仲間だの戦友だの……くさい台詞で若者を乗せるのがお上手ですね 鶴見中尉」とあくまで冷笑的な姿勢を崩さない尾形百之助がこの争奪戦に加わる意味は未だ明かされません。
    「第七師団長であった父君を超えるため」?

    この他、ストーリー的にはキロランケとのっぺら坊がパルチザンであることを匂わせています。
    ようやく「網走監獄でのっぺら坊に会う」ことが目的となったのですが、その先はまだまだ長くなるようです。


    その他のコンテンツ。
    恒例のアシㇼパさんのオソマ好きネタ、今回は生のプクサ(行者ニンニク)。ノビルに味噌が合うことを考えるととっても美味しそうです。食中毒には要注意だけど、アシㇼパさんと一緒なら大丈夫。

    料理ネタはイチャニウ(サクラマス)のオハウ。春の野草たっぷりで本当に美味しそうです。アシㇼパはオソマを入れて食べてみたのでしょうか。


    ニセの刺青人皮の使われ方とパルチザンに思いを馳せつつ次巻へ。


    第70話 アムール川から来た男
    第71話 職人の鑑
    第72話 江渡貝くん
    第73話 女の季節
    第74話 チカパシ
    第75話 阿仁根っ子
    第76話 カネ餅
    第77話 まがいもの
    第78話 夕張炭鉱
    第79話 大非常
    第80話 伝言

  • ダンの家で人間の皮で作られた不思議な本の話を聞いた一行は、その噂話の出どころである夕張に向かう。

    同じく夕張を訪れていた鶴見たちは、墓の盗掘をしている江渡貝を見つける。彼は高い技術を持った皮なめし職人で、その家には不気味なはく製であふれかえっていた。妄想の世界に生きる江渡貝を洗脳した鶴見は、偽の人皮入れ墨を作成させる。

    アイヌ人に溶け込んで暮らす谷垣のもとに、インカラマが訪ねてきて、アシリパの不吉な未来を予言。妹を殺された谷垣の過去の回想のあと、インカラマとともにアシリパを追う決心をする。インカラマは鶴見からそそのかされていたのだ。

    完成した6枚の偽入れ墨を巡って、江渡貝と杉元たちの追跡劇。トロッコでのカーチェイスのさなか、炭鉱が大爆発し、江渡貝は死ぬが、入れ墨は辛くも鶴見のもとに届けられた。

    いろんな変態が登場したが、江渡貝の変態ぶりは突出している。しかしこの漫画のすごいところは、いかにぶっとんだ変態でも、どこかユーモラスで憎めないキャラクターとして完璧なバランスで造形されている点だろう。

  • 谷垣の事情が語られる事になる8巻。読み進める毎に思い入れが濃くなるキャラが現れる。
    夕張の炭鉱についても小学生の時の宿泊研修で、炭鉱後の見学で見た懐かしい炭坑夫の絵が痺れる。
    ここから、出てくる江渡貝くんにも思い入れしたくなる、毎回言いたくなる熱い展開と不意に差し挟まるアシリパ達のおふざけシーン。
    緩急も夢中にさせるポイントかもしれない。

  • うわわ!またクセの強い人が登場~
    江渡貝くぅん~(鶴見中尉風)
    でもって、阿仁マタギ・谷垣の哀しい過去がついに明らかに。さらにニセ刺青人皮ですと~!?
    今回は牛山やら尾形やら入り乱れて最後は炭鉱で…!?

    9巻へ続く~

  • 結構変態出てくるなぁ

  • 「ゴールデンカムイ(8)」野田サトル著、集英社、2016.08.24
    209p ¥555 C9979 (2023.01.25読了)(2023.01.13借入)
    動物のはく製をつくる江渡貝弥作さんが出てきます。人間のはく製も作っています。ちょっと気持ち悪いですね。物語全体が気持ち悪い場面が多いですけど。
    鶴見中尉が江渡貝さんににせの刺青人皮の制作を依頼します。暗号の刺青人皮を集めている人たちに混乱を巻き起こすためです。下手をすると自分もわからなくなりますけど。

    【目次】
    第70話 アムール川から来た男
    第71話 職人の鑑
    第72話 江渡貝くん
    第73話 女の季節
    第74話 チカパシ
    第75話 阿仁根っ子
    第76話 カネ餅
    第77話 まがいもの
    第78話 夕張炭鉱
    第79話 大非常
    第80話 伝言

    ☆関連書籍(既読)
    「ゴールデンカムイ(1)」野田サトル著、集英社、2015.01.24
    「ゴールデンカムイ(2)」野田サトル著、集英社、2015.02.24
    「ゴールデンカムイ(3)」野田サトル著、集英社、2015.05.24
    「ゴールデンカムイ(4)」野田サトル著、集英社、2015.08.24
    「ゴールデンカムイ(5)」野田サトル著、集英社、2015.12.23
    「ゴールデンカムイ(6)」野田サトル著、集英社、2016.03.23
    「ゴールデンカムイ(7)」野田サトル著、集英社、2016.04.24
    「知里幸恵『アイヌ神謡集』」中川裕著、NHK出版、2022.09.01
    (アマゾンより)
    「金塊」を隠した張本人にして、アシリパの父親だと言われる男。今尚、網走監獄に収監されている「のっぺらぼう」。全ての謎が帰結するその正体は何者なのか? 土方歳三の仮説が明らかに…!! そして、長い冬の眠りから北の大地が目を覚ます。生命溢れる春の野生の食材は? 阿仁マタギ・谷垣に転機が訪れる谷垣編、刺青人皮争奪戦に一石投じる夕張炭鉱編も収録。「野望」「復讐」「希望」生き残るのは誰だッ! 熾烈に必死!! 感情蠱毒な第8巻ッ!!!!!!!!

  • 江渡貝くぅ~~ん

  • 再読
    江渡貝くん 偽物6枚 1枚残っていたのを土方が回収するが、真贋は不明 
    谷垣過去回

    初読時いちばんびっくりした巻。
    江渡貝くんがなぜあんなに鶴見に懐くのかいまいちわからなかったが、読み進めていくと鶴見の人タラシ能力がわかり、納得。

  • 谷垣のエピソード良すぎる。。
    杉元がちゃっかり重要なセリフ言ってたってのもアツい

    …ほんとに変な人しか出てこないなこの漫画。

  • 偽の刺青人皮を作っちゃうという厄介さ。
    ほんでサイコパスみたいな登場人物多め。
    占い屋が色々と当てまくってるのも気になるし、裏切り者がいるというのも怖い。
    オソマ(みそ)を求めるアシリパちゃん最高。

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