ゴールデンカムイ 11 (ヤングジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社
4.10
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本棚登録 : 2007
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088906393

作品紹介・あらすじ

反逆の情報将校・鶴見から逃れるため、杉元一行は、釧路へ向かう。一方、刺青人皮の噂を追って鶴見率いる第七師団は小樽へと。待っていたのは電光石火の稲妻強盗、艶めく毒婦・蝮のお銀。北の最強軍団vs最凶夫婦、稲妻強盗編収録! 毒も蝮も稲妻も、グツグツ煮込んだ和風闇鍋ウエスタン! 痺れるほどの感動を貴方へ贈る第11巻ッ!!!!!!!

感想・レビュー・書評

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  • ちょうどこの巻を読んでいた頃、4月28日発売の「週刊ヤングジャンプ」22号でゴールデンカムイが完結することが発表されました。
    以前「コウノドリ」を一気読みしたときは、全巻読了のタイミングと最終巻の刊行のタイミングが奇跡的に一致したので、ゴールデンカムイでもタイミング合うといいなあと少し期待していましたが、もう少し早く一気読みを始めなければいけなかったようです。

    そしてもう一点、その4月28日までの間、Webで全話無料されることが発表されました。
    すげぇ。太っ腹じゃん。

    「なぜこんなに太っ腹なのかといいますと一度無料で読んで頂いたとしても単行本を集めて何度でも読み返したくなる作品だという自信があるからです」
    ホントもう、仰る通りでございます。

    「なにより一番の理由は、みなさんと一緒に最後を迎えたいのです」との思いに応えるべく、一生懸命読むことにします。


    ということで、
    「毒も蝮も稲妻も、グツグツ煮込んだ和風闇鍋ウエスタン! 痺れるほどの感動を貴方へ贈る第11巻ッ!!!!!!!」


    第7師団で飛行船を奪って脱出した杉元勢は大雪山系に逃げ込み、網走を目指すだろうとの予想の裏をかくべく、南東、釧路方面を目指すことに。

    何となくですけれど、大雪山系から東に向かうのも南東に向かうのも大変ですよね…。東へ向かうと石北本線の遠軽まで何にもない有様とか常紋トンネルとか、道路だと国道39号線の石北峠当たりの感じでしょうか、南東へ向かうと士幌線のダム湖に架かる廃線後のタウシュベツ橋梁とか…。今でも「何もない」(林業も、石炭も衰退した今だからこそ何もないのかな?)ところ、当時だったら「人跡未踏」という言葉が相応しそうな大山林を、野生動物を狩り植物を利用して踏破していく様は、季節に恵まれている(初夏ですね…。ストーリーが走り出してからまだ3ヶ月くらい…かな?)こともあって、大変魅力的に描かれています(ところどころにギャグが入るのは作者の芸風ですね…)。
    カムイミンタㇻ(大雪山)と動植物を描いたページなど、是非カラーで見てみたいものです(ということで、環境省の大雪山国立公園のページを見に行きました)。
    でも、これアシㇼパさんが同行しているからいいようなものの、素人だけではおそらく無事には済まなかったでしょう。7月であっても8名が凍死した「トムラウシ山遭難事故」みたいな話(あっ、そういえば積読になってる…)もあるので、野営装備を何も持たない男3人だけだったら鹿の腹に潜れなかった時点でアウトだったでしょう。その後もエゾナキウサギしか食料がなかったようですし。

    そんな道中、4巻の巨大ハゲワシ、5巻の巨大イトウ(イワン・オンネチェプ・カムイ)に続きまた巨大動物の神話があります。「サㇰソモアイェプ(夏に言われぬものという大蛇)」だそうで、「蝮のお銀」の前振りの役目も。
    こういうエピソードと、そしてそこに差し込まれる「アイヌの伝承に限らず黒光りした巨大な蛇の目撃談は北海道全域に昭和中頃まで存在する」という一文が大好きです。川口浩探検隊のノリですよね、きっと。
    最終的に敵とも羆とも争うことなく、無事に釧路湿原まで下りてきたようです。足寄とか本別とか、あのあたりを抜けたのでしょうか。

    鶴見勢が小樽で血生臭いことをやっている裏で平穏な旅でしたが、このままいい話で終わらせず、釧路湿原に降りてきてから突然ひどい話になるのも作者のいいところw。

    その第7師団鶴見勢は「稲妻強盗と蝮のお銀」の新聞記事を見て、小樽で「囚人狩り」。江戸貝くぅんに作らせた偽の刺青人皮を餌に、網走の脱獄犯刺青の24人のひとりを罠にかけようとします。
    それが「稲妻強盗」坂本慶一郎。作中ではその女房が「蝮のお銀」。いずれも実在する人物だそうで、「稲妻強盗」は坂本慶次郎、吉村昭の「赤い人」なる本にも登場しているそうな。…また読みたい本が増えてしまった。
    この凶悪犯カップルを「俺たちに明日はない」のボニーとクライドになぞらえて見せるあたり、以前の「OK牧場の決闘」もそうですが、作者映画好きなんですねえ…(そしてやはりこの映画見たことがない自分の不勉強さが悲しくなります)。
    で、本来の獲物であったこの2人に加え、土方勢の小樽で留守番をしていた茨戸での生き残り夏太郎と亀蔵も餌に食いつき、4人で刺青人皮があると噂の賭場を襲撃しますが、当然罠を張った鶴見勢が待ち伏せをしていて、大立ち回りの一幕になります。

    享楽的で刹那的に太く短く生きるカップルが描かれていますが、作者の手にかかるとドロドロした感じになっていて、アメリカンニューシネマを無理矢理自分のフィールドに引きずり込む作者の腕力に感心します。
    目の前で坂本が鶴見中尉に機関銃で掃射され、「お銀まてッ いま行ったらお前も殺されるぞ!!」に対して「幸せなまま終わりにしたいの」といういい場面から一転、マスクの境目から垂れてきた謎の汁を鶴見が「フキフキ」「ふう…」「いっぱい出た……」と拭いて見せるところ、さらにその直後に「愛してるわ銀さん…」「愛してるぜお銀……」を持って来るこの振れ幅こそがゴールデンカムイです。
    フチに預けられた彼らの子はどんな大人になるのでしょう。間もなく迎える最終回でアシㇼパさんと杉元が選んだ未来には子の居場所はあるのでしょうか…。


    釧路湿原まで下りてきた杉元一行はアシㇼパさんを追ってきたインカラマッとチカパシに出会います。2人と同行していたはずの谷垣は地元のアイヌではカムイとされている鹿を穢して殺し、死体を放置しているけしからん奴だと思われているようです。
    その原因は鹿だろうと木だろうと見境なしにウコチャヌㇷ゚コロしまくっている姉畑支遁。これまでの登場人物の変態っぷりが吹き飛ぶほどの変態です。

    疑われている谷垣をコタンに残し、3日以内に犯人を捕まえる、と杉元とアシㇼパは姉畑支遁を探し始めます。

    今回恒例オソマネタはありません。
    それに代わって「ウコチャヌㇷ゚コロ」が連呼されますwアシㇼパさんが真剣な顔で「ウコチャヌㇷ゚コロ」を連呼し、隣で杉元が「ウコチャヌㇷ゚コロ」と呟く絵面はかなりシュール。

    グルメネタもあまりなし。
    タンチョウを罠で捕まえて食べてますが「泥臭いようなムッとする変な匂い」だそうです。今となっては食べられませんね。

    動物記のシートン+畑正憲を名前にいただいているのにやっていることは最低の変態さん、姉畑支遁がどうなるのか気になってたまらないので、次巻へ。


    第101話 鯉登少尉叱られる
    第102話 稲妻強盗と蝮のお銀
    第103話 あんこう鍋
    第104話 恐怖の猛毒大死闘!
         北海道奥地に巨大蛇は存在した
    第105話 夏の虫
    第106話 弾より速く
    第107話 眠り
    第108話 大湿原
    第109話 カムイノミ
    第110話 支遁動物記

  • ずっと、面白い。
    本巻は、まず稲妻強盗と蝮のお銀という誰も受け入れそうにない二人だけの世界観を花火のように浴びせられたと思えば、尾形上等兵のエピソード0を知ることになり、谷垣がアシリパを迎えに来る道すがら、理解を超える性癖の脱獄囚と間違われるという。粗筋サラッと書いただけでお腹いっぱいだけど、まだまだ続きます。
    とりあえず、次読みたくなる。読まなきゃやってられない。

  • 巻が進むにつれ主要人物がキャラ化してきた。鹿を殺し、その皮にくるまって厳寒の夜をやり過ごした一行は羆に襲われるが、羆たちは白石が発した奇声に驚いて退散する。そんなのってあるか!?笑 でも、白石は脱力キャラになっているので、お約束的に読めてしまう。前巻から登場した鶴見命の鯉登少尉も同様。

    この巻のメインは稲妻強盗と蝮のお銀のエピソード。千枚通しを首の後ろから大脳に貫通させるという殺し方は、必殺仕事人を思い起こさせたが、実在したというのが怖い。途中に尾形が花沢中将の婚外子であったというエピソードも絡まる。

    後半は姉畑支遁(シートン)という獣姦変態学者が登場。犯した生き物を殺すという性癖に、生き物を神ととらえる現地アイヌたちが怒りだす。谷垣を犯人と考える彼らの疑念を晴らすため、杉元たちは支遁探しを始める。

  • あれまあ~またクセの強い人が登場!
    和製「ボニー&クライド」稲妻強盗・坂本慶一郎と蝮のお銀~(稲妻強盗が刺青の持ち主)

    なんだけど、それ以上にクセだ強い人物が~
    それが姉畑支遁!
    カムイを穢す変態学者~。

    姉畑のせいで阿仁マタギ・谷垣たちが大変なことになってますよ~。

    12巻へ続く~

  • やっと11巻まで読めたぜぃ!

    おもしろすぎんだろ!全くぅ。

  • すごく悪い奴なのに、お銀と稲妻の絆に心打たれてしまった。彼らの活躍のシーンは映画のようでした。

  • 登場人物に変態・変人の多いマンガだけど、


    飛び抜けてヤバイやつが出てきたな(笑)

  • 「ゴールデンカムイ(11)」野田サトル著、集英社、2017.08.23
    192p ¥594 C9979 (2024.03.20読了)(2024.03.15借入)(2023.12.31/28刷)
    稲妻強盗・坂本慶一郎と蝮のお銀が今回のメインでしょうか。
    次の巻へのつなぎは、姉畑支遁です。動植物の研究者とか。
    第110話は、シートン動物記とかけているようです。

    【目次】
    第101話 鯉登少尉叱られる
    第102話 稲妻強盗と蝮のお銀
    第103話 あんこう鍋
    第104話 恐怖の猛毒大死闘!
    第105話 夏の虫
    第106話 弾より速く
    第107話 眠り
    第108話 大湿原
    第109話 カムイノミ
    第110話 支遁動物記

    ☆関連書籍(既読)
    「ゴールデンカムイ(1)」野田サトル著、集英社、2015.01.24
    「ゴールデンカムイ(2)」野田サトル著、集英社、2015.02.24
    「ゴールデンカムイ(3)」野田サトル著、集英社、2015.05.24
    「ゴールデンカムイ(4)」野田サトル著、集英社、2015.08.24
    「ゴールデンカムイ(5)」野田サトル著、集英社、2015.12.23
    「ゴールデンカムイ(6)」野田サトル著、集英社、2016.03.23
    「ゴールデンカムイ(7)」野田サトル著、集英社、2016.04.24
    「ゴールデンカムイ(8)」野田サトル著、集英社、2016.08.24
    「ゴールデンカムイ(9)」野田サトル著、集英社、2016.11.23
    「知里幸恵『アイヌ神謡集』」中川裕著、NHK出版、2022.09.01
    (アマゾンより)
    明治時代末期、日露戦争終結直後の北海道周辺を舞台とした、莫大な埋蔵金をめぐる生存競争サバイバル。
    舞台は気高き北の大地・北海道。時は激動の明治時代後期。
    日露戦争という死戦を潜り抜け『不死身の杉元』という異名を持った元兵士・杉元はある目的のために大金を欲していた。
    一攫千金を目指しゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れた杉元を待っていたのは、網走監獄の死刑囚が隠した莫大な埋蔵金への手掛かりだった。
    雄大で圧倒的な大自然、VS凶悪な死刑囚。
    そして純真無垢なアイヌの少女・アシㇼパとの出逢い。莫大な黄金を巡る生存競争サバイバルが幕を開ける。
    反逆の情報将校・鶴見から逃れるため、杉元一行は、釧路へ向かう。一方、刺青人皮の噂を追って鶴見率いる第七師団は小樽へと。待っていたのは電光石火の稲妻強盗、艶めく毒婦・蝮のお銀。北の最強軍団vs最凶夫婦、稲妻強盗編収録! 毒も蝮も稲妻も、グツグツ煮込んだ和風闇鍋ウエスタン! 痺れるほどの感動を貴方へ贈る第11巻ッ!!!!!!!

  • 図書館にて読了。
    めっちゃ借りられていてようやく見えた
    尾形さんの過去シーンがかなり辛い
    鶴見中尉の情が厚いというのが分かるメインになる
    強盗夫婦の子をフチに託すシーンがジーンときた
    鶴見中尉一派と杉元一派をお互いに協力し合ったらいいのになぁと思ってしまった白石と尾形さんが一緒に杉元とアシㇼパを待つシーンがレアに近くて笑ってしまった
    久々の谷垣さんの再登場
    新しい人物がかなりの変態と思われる方がやばくて展開がどうなるのかとても気になる

  • 稲妻強盗のエピソードよかった

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