- 集英社 (2021年3月18日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ / ISBN・EAN: 9784088918204
作品紹介・あらすじ
1849年。一攫千金を目指し、飢饉にあえぐアイルランドからゴールドラッシュに沸くカリフォルニアへ向かうアメリアとコナーの貧乏主従。鉄道技師のテッドとその妻アンナを仲間とし奴隷州・ケンタッキーへ。富豪・モラレス邸にてイザヤを待ちつつ、至れり尽くせりの時間を過ごしていたが、一人の奴隷がアメリアを誘拐し逃亡。奴隷が置かれている境遇の理不尽さにアメリアの心は…!?
感想・レビュー・書評
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このシリーズを読むたびに、アメリアの生きざまを見るたびに、生きることについて考える。
どういう「生きる」を語った作品なのか、具体的な言葉には上手く置き換えられない。「自分らしく生きる」というのは違う気がする。「生きたいように生きる」? 「納得して生きる」? よくはわからない。
ただ、軽快に読ませつつも、普段考えない、考えなければならないものを見せてくれているように感じる。
また、アメリカ大統領選やその付近でかじった知識が、作中や巻末のあとがき的な解説と繋がることもままあり、そういった面でも興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
…困った事に、イザヤが出てくると話が面白くなっちゃうんだよなぁ(苦笑)
良くも悪くも(悪い)イザヤが規格外なので、彼を絡めたやり取りは全て常識外れになっちゃう。もうそれだけで面白い。
しかも、結果的にアメリアがそれを乗りこなしちゃってるんで、面白さが加速しちゃうという…。
コミュニケーションって、まずお互いの基本・基礎となるものが一致してないと成立しないのですよねぇ。
徹底的にズレてるアメリア・イザヤに蹂躙されちゃう周りの皆さん…ご愁傷様。でも面白いからどんどんやるべき。
何より、落ち込む暇がなくなるのが良いよね。
劇中、アメリアが言うようにイザヤ以外が付き添っていたら(それが良いか悪いかは別として)前には進めなかったかもしれません。そのくらい根本的に壊されてしまった。「楽園」も、そしてアメリアとコナーの関係も。
道すがらロスが語る身の上。つい、読んでいる自分が引き込まれ、あぁそういうものかな、と思ってしまいそうなくらい実感が籠っている。それを「おぞましい」と言えるのが、まさにアメリアであると思うのですが、同時に自らの歩みと重ねてしまうのも彼女らしいというか。
大切なものは命か、心か。
確かに一度選んだはずなのに、迷ってしまうのはアメリアの優しさ故なのでしょうか。それともタガが外れた利他の心故でしょうか。
コニーの迷いない行動、アメリアの咄嗟の行動。どちらも一番を選んだ事、最善だと思う事ではあるのですが…決定的に違ってしまったな、と。
例えば。
アメリアが動かなかったなら。恐らく、アメリアはコニーを許すのでしょうが、望まぬ結果を引き起こしたことを受け入れられるでしょうか。
例えば。
アメリアが動き、そして斃れていたなら。その時点でもはや何もかもが終わり。許すも何もない。
結果的にギリギリの綱渡りを渡り切った形になりましたが、その代償も大きい。
鏡に映る自分の姿に打ちのめされるアメリアが余りにリアルでした。
それでも、ロスに逢えて良かったと言えるのが彼女の強さ、です。
ひたすら傷ついた出来事の中、良かったと言えるタフさと真っすぐさは本当に稀有なものだと感じます。
カイルはその優しさこそが恐ろしかったのでしょうけれども(とてもとても悲しいけれど)。
そういうわけで楽しい楽しい旅は続き、次巻も期待大。
なんせ悪役ヅラが似合い過ぎるんだもんなぁ、二人とも(トサがアレですが(笑))
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