- 集英社 (2023年1月19日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (220ページ) / ISBN・EAN: 9784088925608
作品紹介・あらすじ
荻島航平は“都立の星”と呼ばれた高校球児。3年の夏を終え、次なる舞台として目指したのは“神宮球場”を主戦場にする“都心6大学リーグ”だった。猛勉強の末、池袋大学に入学した荻島だったが、野球部の練習初日になんと“4軍”行きを命じられてしまう! 下剋上を目指す、萩島の“4軍くん”ストーリーが始まった!
感想・レビュー・書評
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部活の良い面・悪い面を硬軟取り混ぜて描かれた、大学野球部を舞台にした青春群像劇。逆転下剋上要素も秘めており、主人公である〈荻島航平〉は果たして「都心6大学野球リーグ」の一角を占める「池袋大学野球部」において1軍昇格は叶うのか?
ぶっちゃけ荻島を傍から見る限りは有名私大に現役合格して、顔が良くてもちろん野球も出来て、高校時代の彼女とは別れてしまったもののまた自分を慕うかわいい女子が現れて、言う事なしな人生に見える。
実際、作中では野球生活だけを描く訳ではなくて、大学野球部員ならではの就活や進路等の人生プランニングにも早速言及されており、荻島のバイト先の「集英社ヤングジャンプ編集部」(実名で登場)でもレギュラーであるか否かは問わず「池袋大の野球部」と自己紹介しただけで周囲の、特に大人達には一目置かれるようなシーンが描かれる。この点は特に野球部では顕著だが、サッカーやラグビーなんかでも同じような事はまあまあある事だと思われ、確かに就活においては何にも増して効き目のある称号であると思われる。
本作が面白いのは部員にも色んな考え方のキャラがいて、フルに野球部の肩書きを活用して就活を乗り越えようとするのは2年の〈神田〉、野球よりも合コンに生きる2年の〈荒川〉、意外とマジメに野球に取り組んではいるがイヤミっぽくて節度を持って遊べず4軍に降格した2年〈黒田〉と〈柴山〉などなど。
1巻ラストでは、とある出来事の連帯責任により永久4軍を言い渡されてしまった、荻島含めた9名の運命を荻島がキャッチャーフライ100連発ノーエラーで成功するか否かに委ねられるという緊張感ある展開で次巻へつづく。
既に面白い感じはあるのだけど、野球に進路に恋にと描きたいものがちょっと散らばっているのは気になるところ。次の展開の行方は大事かもしれない。
あと、多分だが荻島の元カノ〈松坂里沙〉は自分の存在が荻島の気を散らしてしまっているのでは、と気を遣って自ら離れていったのではないだろうか…?と思うのは幻想だろうか。
何にせよ2巻が気になる。
1刷
2023.8.27詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
都立の星。
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