- Amazon.co.jp ・マンガ (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091342034
感想・レビュー・書評
-
赤石路代
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【ヴェルレーヌの手紙】
依頼:文通相手のふり
【だから赤毛のアンは嫌い】
依頼:医大生の恋人のふり
【アガサは4:00にお茶を飲む】
依頼:政治家の隠し子のふり
【ディケンズをみてごらん】
依頼:存在しない奥さんが見えるハウスキーパー
演技派俳優と美人女優の隠し子である小早川志緒。彼女のアルバイトは、その天才的演技力で個人的に依頼された人間を演じるプライベートアクトレスだった、というお話……の3巻目。
ヴェルレーヌの落葉は好き、赤毛のアンもアガサ・クリスティーも好き……なんで、結構楽しんだかな、と。
話そのものもアガサは面白かった。
しかし、個人的依頼で演技する話なせいか、思いこみ強い人間が出てくる率高い気がするー。 -
「ヴェルレーヌの手紙」
病気の同級生・伊藤杏子のかわりに文通相手と会うことになった志緒。やっぱりいい男好きなのですね(笑)。
本当のことを話せば仕事は終わるのに、真相を確かめに行くのが志緒らしいです。
「あなたは○○じゃない!」なんてはっきりと人に言えるものだとは思わないのですが…。
海人君は頭がいいけれど優しい所もあるのですね。もうすぐ死んじゃうかもしれないと思ったらああしてあげればよかったとかやっぱり思うでしょうね。
今回は志緒が言うようにまさに3人幸せにしちゃってますね。志緒がいなければ上手くはいかなかったでしょうし。
「だから赤毛のアンは嫌い」
身辺整理するために婚約者の身代わりを頼まれた志緒。それにしても、よく考えてますよね。確かに、精算を1人で出来ない情けない男にチャラチャラしている女がいても逆効果ですよね。しっかりした人でなければ。
この男は本当にバカですね。まあ、女遊びばっかりしているような人なのであたり前といえばそうなのでしょうが…“どこがいいのよこんな男”と言われ“お互いさま”と答える姿はかっこいいです。これなら相手も引くしかなくなるでしょう。
それにしても最低です。だれかれかまわず手を出すなんて。
志緒ってば相変わらずすごいです。仕事を引き受ける時に何があってもいいように設定を考えておくのでしょうか?
ここまで空想にひたれるとは…まあ気持ちもわからなくもないけれど。
気が重いと言いつつ、相談にのってあげる所が志緒のいいところですね。結局は放っておけないという。
まあ、志緒にホレるのも無理はないですけど、おいおいって感じ(笑)。
でも、杏ちゃんは本気で彼のことが好きだったんですね。三沢も最後はちょっとかっこよかったし。
2人とも志緒に出会えてよかったですね。
「アガサは4:00にお茶を飲む」
ヘルパーの森さんの子供を演じることになった志緒。どういうつもりで今回の役をやろうと思ったのでしょう? 正義感? 人助け? 本当に落選させられると思ったのでしょうか? 志緒なら本当に当選させるために働くことが出来そうです。
きっと信頼されようとしてやっていることではないのでしょうね。本当の浩美がお父さんを許したとしても、お金を渡されるのは嫌でしょう。
この場合、あの子が足をひっぱるわけがないと思っているからかえって動きやすいのでは?
志緒にとって森さんは本当にお母さんがわりだったのでしょう。森さんのおかげでグレなかったのかな? 宗方さんは子供も欲しかったのだと思います。跡取りばかりではなく、本当に信頼できる人として…。
そんなに悪い人ではないのだと思います。でも、それに気付くことができたのはやっぱり、志緒の力なんですよね。
浩美の幸せを考える森さんはやっぱり母ですね。
「ティケンズをみてごらん」
クリスマスの間だけハウスキーパーの仕事をかわることにした志緒。見えない人間相手の演技ってかなり厳しそうです。バカにしたりせずに相手の気持ちを酌んであげる所が志緒の優しさですね。でも、志緒でも演技をしている時に本気で怖がったりするんですね。
クリスマスのことを語るのはちょっと本音でしょうか? 赤毛のアンを嫌いと言ったわりにはロマンチストじゃありませんか(笑)。けれどクリスマスには奇跡が起きて欲しいと思っているので、三雲さんを助けたかったんでしょうね。死んでまで想われているのは嬉しいけれど、それが罪悪感からだと切ないですよね。
知臣、待ってくれていてよかったですね。人を幸せにしたご褒美かな?