ないしょの話~山本ルンルン作品集~ (フラワーコミックスアルファ)

  • 小学館
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本棚登録 : 244
レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・マンガ (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091352002

作品紹介・あらすじ

摩訶不思議なポイズンファンタジー!

ルンルン作品…それはキュートでファンタジックな幻想奇譚。でも、ふらりと立ち寄ると、とっても危険なポイズンワールド。それは、子供にはわからない…大人だけのお楽しみ。
不思議で怖い宇宙人の話、世界一切ないゾンビの話、ほか、珠玉の短編、全6編。

感想・レビュー・書評

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  • 子が大好きな「はずんで!パパモッコ」の山本ルンルンさんの短編集。「どんなだった?」と夫に聞かれて、「フラワーズ!って感じだった!」と答えてしまいました。うん、子供五歳にはかなーり大きくなるまで読ませられないな。個人的には好き。読んでいる最中より、夜寝る前とか子が帰ってくる直前のぽかんとした時間など、何気ない瞬間に思い出してズドーンって来る重さ。切ないっていうより辛い感じ。「恋はみずいろ」が頭の中をグルグル回って離れない。

  • 帯を外さない事をお勧めする
    私は、この漫画を読み終わって、帯を付け直した
    もし、この帯の文句を考えたのが編集者さんなら、この人は山本ルンルンせんせいの魅力をよく知っているんだろう。どうやったら、買いに来た漫画好きの目を惹けるか、呼んだ人間を作品の味に浸らせられるか、悩みぬかなきゃ、こんなキレのいい売り文句は綴れまい
    6つの話が収録されているが、どれも優しくて切なくて、だけど、しょっぱくて、キャラはそれぞれが納得できる形に納まっているが、読み手としては苦いものを胸に抱く羽目になる
    『ないしょの話』
    子供ってのは、打算で構築された悪意が芽生えていないが故に、大人からすればゾッとするほど残酷な真似を平然と出来るものだ
    ゆえに、愛おしく、慈しむべき存在なんだろうが
    『ミス・シュワルツは絶望してる』
    何処かへ逃げてしまいたいのに、自分から立ち去る勇気も湧かず、無気力に無感情で日常を浪費し、誰かに連れ去って欲しい、と見知らぬ他人に願うだけの毎日
    だけど、非日常的な現実を目の前にしたら、自分の中の絶望の小ささを知る、人間は
    『末来処方箋』
    人生塞翁が馬って格言を、そのままブラックジョークも交えて漫画にしてる感じ
    ただ、自暴自棄の末に得られるのは、もしかしたら、幸福なんかじゃないのかも知れない
    きっと、それに気づいた時には、もう遅すぎるんだろう。そうなったら、もう、無力な人間はまた自暴自棄になるのか、それとも、不幸を跳ね返すのを諦めるのか・・・
    『ぼくのばら色の世界』
    ある意味、他の短編より救われる感は漂ってるかな
    少年は真実を知った、絶望もした、だからこそ、身近な人のさりげない優しさに気づく事ができ、自分なりの進み方を見つけられた
    若い内の方が、人間は自分を自力で救う手段に気付けるのかもしれない
    『シンシア』
    口に虚を足して、嘘
    虚ろな言葉を口から紡げば、その言の刃が傷つけるのは他人でなく、己の心
    他人の紡ぐ真実すらも、偽りに聞こえるようになってしまうのが、嘘吐きに与えられる罰
    『空色のリリィ』
    帯に偽りなし
    嫌悪すべき、腐ったゾンビが愛おしくなる内容
    人が自暴自棄になって、逃げちゃいけない場所に逃げ込んでしまうのは、弱い生き物である以上、仕方のない話だと思う
    だけど、そこでだからこそ、気付ける大事な何かがある、と私は信じたい
    姿形が変わり果てても、大切なモノを失ってなかったマックにケイトがそれを教えられたように
    ホント、自分の抱えている悩みに対しての答え、もしくはヒントを求めて読んでも、全く役に立たない
    だけど、自棄になっちゃいそうな人間には効果バツグンだろうな、ブレーキをかけるに違いない
    舌の上で溶ける、シュワシュワと炭酸菓子よりも淡く解けていく、遅効性の毒を固めたマーブル状の飴玉のような漫画
    読む際は、中毒にならないようご注意下さい・・・・・・グッドラック

  • 山本ルンルンの短編集。


    どの話も好きだ。
    特に最後に収録されてる「空色のリリィ」とか繰り返し読んでしまう。ゾンビモノで愛と哀しみ漂ってる。ゾンビがピアノとはオツですな。繰り返し読むうちに回想シーンで泣くようになってきた。

    「ミス・シュワルツは絶望している」も、宇宙人が一見キュートなのに得体がしれなくて良い。
    “ここではないどこかへの渇望”は創作でよく表現されるけど、それをこんなアプローチで見せてくるとは。
    一番好きなのは宇宙人に語りかける場面。自分と重ねてるの切なくて人ごとじゃない。

  • 空色のリリィが一番好きだった。
    どの話も少し暗い一面があるけれど、絵のファンタジーさで調和されていた。

  • 短編集。
    私の好みが短編じゃないのもあるけど、山本ルンルンは連載のほうがいいなぁ。

    思いがけず話がリンクしていて、意外なその後に悲しくなった。

  • 朝日小学生新聞の漫画でおなじみの人にはおなじみ、山本ルンルンさんの短編集です。
    イラストはとっても可愛らしいですが、この短編集にはポップでありつつも、ちょっとダークで不思議な雰囲気のお話が詰まっています。
    全6編で、はじめから読み進めていくことで帯のアオリ「世界一切ないゾンビの話」の意味が分かるようになっています。
    物語の中に出てくる「恋はみずいろ」をBGMに読むのがおすすめです。

  • 最初のお話と最後のお話が繋がってたことにびっくり

  • 各話でキャラクターの繋がりが見えてきて、そこに気付いたときグッときます。
    切なくて苦しいのにどこか温かいのです。いろいろ考えさせられました。

  • POP & CUTE な作画が素敵です。でもお話はほろ苦い。どの話の主人公もどこか寂しさを抱えています。心を揺るがす出来事があり、それで寂しさが解消されるわけではないのだけれど、心もち前向きな気分になって、また今日を生きて行く。
    全6編。『ミス・シュワルツ』と『空色のリリィ』が好きです。

  • シトラス学園もオリオン街も、ブラックでポップで凄まじい作品だけども、これもとんでもなかった。とくに最後のゾンビのお話が秀逸すぎる。現代の虚無感をゾンビの比喩を使って表した作品はわりと多いけれど、この話の切実さは、ほんとにくるものがあるなあ。

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著者プロフィール

漫画家。1973年、栃木県宇都宮市生まれ。東京都在住。1993 年武蔵野美術大学短期大学部デザイン科卒。1998年 「ガロ」(青林堂)で短編を発表しデビュー。代表作に「マシュマロ通信」(ジャイブ他)「ミス・ポピーシードのメルヘン横丁」(芳文社)「ないしょの話」(小学館)など。朝日小学生新聞に「はずんで! パパモッコ」(2012年1 月〜)を連載中。

「2014年 『はずんで!パパモッコ4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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