とりかえ・ばや (2) (フラワーコミックスアルファ)

  • 小学館
3.90
  • (41)
  • (74)
  • (48)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 653
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091353405

作品紹介・あらすじ

話題沸騰の男女逆転物語、急展開の第2巻!

女だから愛されるのか、
男だから愛すのか―――


男らしい姫君・沙羅双樹には嫁取りの話が、
女らしい若君・睡蓮は宮中へ出仕することになり――!?

さらに、睡蓮に想いを寄せていたはずの沙羅双樹の親友・石蕗(つわぶき)は予想もしていなかった禁断の想いに目覚めてしまい…

急転につぐ急転、見逃せないトランスセクシャルストーリー第2巻!

【編集担当からのおすすめ情報】
二人の姉弟が、自らの性とは違う役割で社会に出て行く第2巻。
登場人物達が予想しなかった想いに目覚め、関係が絡み合っていく様は必見です。

ベテラン・さいとうちほ先生の新境地を是非ご覧下さい!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 事情により沙羅双樹はやむなく(男として)結婚し、姉についで弟の睡蓮も(女として)宮中に出仕することとなり、物語は広がりをみせる。
    帝は弟の東宮に譲位し、先帝の皇女が新たな東宮に。(叔父さんが帝で、姪が東宮)
    賢さと誠実さで問題を解決していく沙羅には、ついつい応援したくなる。
    2巻で登場する重要人物は二人。
    一人は、ヒロイン沙羅双樹の君(女)の妻となる右大臣家の四の姫。
    二人目は、弟の睡蓮が仕える女東宮。
    また「ざ・ちぇんじ!」と引き合いに出してしまうのだが、二人も全く異なるキャラ設定で、見比べるのが楽しい。

  • 倒錯した平安古典をモチーフにした漫画の第2巻。男子として生きる男装女子と、女子として生きる女装男子のきょうだいを軸に、話が一気に動き始めた。貴族の男子が男装女子に恋をして「俺は男色家か?」と悩んだり、女官として参内した女装男子が、主人(女性の東宮)に好意を抱いたり、もう何が何だか分からない世界に。この限りない百合っぽさとBLっぽさがたまらなく良い。さいとうちほの作風が、本作の倒錯した世界観に見事にマッチしている。
    どうでもいいけど、原作の「とりかへばや物語」って、「源氏物語」と「枕草子」を足して2で割った二次創作に見えるのは私だけ??(平安時代におけるパロディ同人誌!?)

  • 面白いので一気読み。

    ツンデレの四の姫と沙羅の初々しいやりとりにニヤニヤする。かわいい。
    物理的に子供を残せない、今後の展開を思うと切ないなあ

    女御たちが沙羅のことを光源氏のよう言っていたが、むしろプレイボーイぶりは石蕗中将の方が光源氏らしいのでは(笑)
    さすがプレイボーイの勘というか、本能で男か女か判断してるんだろうなあ。そのせいで悩むことになるんだけど。
    多分、ここら辺の倒錯した耽美な雰囲気が嫌いな人は気持ち悪がるのかも。
    これはギャグっぽく書かれていて読みやすい。というか中将かわいい。

  • 全力でおすすめ。
    古典の「とりかえばや物語」の漫画化作品ですが、原作にかなり忠実。同じ原作からの翻案ものとしては、既に有名な氷室版「ざ・ちぇんじ」がラブコメに特化した作りで非常に楽しいのですが、こちらのさいとう版は、現代にも通じる性の闇をあぶり出し、重量感満載の運び。それでいて、時代考証や衣裳の画へのこだわりも捨てず、原作ファンとしても大満足な作品です。
    ネタバレにもなりますが、この先のえげつない展開。氷室版は上手に避けましたが、さいとう版はおそらくそのままいくでしょうね…

  • 「とりかへばやものがたり」のオマージュは既に氷室冴子の「ざ・ちぇんじ」がある。(もちろん漫画版の同タイトルもあるわけだが、氷室さんの原作そのままを忠実になぞっているので、同作品としてみなしてよいだろう)
    職人氷室冴子のストーリーテーリングの巧みさが際立つそれが未収録作品と一緒に再販されたのはつい最近のことで、読み返した人間も多いだろう。そこに発売されたさいとうちほ版「とりかへばや」。なんだか誰かが「今でしょう!」とか叫んでいるような気もするが、買ってみる。
    さいとうちほは、高校生くらいのとき読んでた記憶があるが、その頃でも古い絵柄だと思っていた。はやりとは無縁の細いあごとか、長い足とか。
    話もドラマチックで、ジェットコースター、今風じゃない、でも面白い。

    さて、どう料理するのかなと読んでみると、氷室冴子がラブコメとしたのに対し、さいとうちほはラブシリアスとして描いている。
    主人公の名前も「綺羅きらしい」からとった「綺羅君」「綺羅姫」というポップな氷室版に対し、「沙羅」「睡蓮」といういかにもなさいとう版。
    内面も当然大きく違うわけで、まったく別物として読める。
    着地点は一緒なんだけどラブコメの綺羅が箱入りの能天気さで物事にあたっていくのと違って、同じ箱入りながらも沙羅は己のジェンダーに悩み惑う。
    氷室冴子はあくまで後味が悪くならないように、東宮や四の君を無邪気に描き、被害者にはしなかった(原作は酷いよ…男君)
    さいとう版はおそらく意識的に氷室版と真逆にしている。
    これは被害者になっちゃうのかな…。

    面白いのが、ほぼキャラを変えているにも関わらず宰相の中将に限っては二人とも同じように描いている。原作に限りなく近いキャラだ。
    結構最低なことを原作ではやってるんだけど、憎み切れないところがあるし、結構かわいい。
    ざ・ちぇんじでも正直私は綺羅と宰相にくっついてほしかった。
    平安時代の感覚で言えば、入内ってのが女の究極のハッピーエンドなんで仕方ないんだけど、ざ・ちぇんじから入った中学生な私はなぜ帝と思ったわ。
    さいとうちほ版も石蕗がかなりかわいいので、これからどうなるか非常に楽しみ。

  • 女東宮がまた可愛い! 四の姫も好きなキャラです。「ざ・ちぇんじ!」とのキャラクター設定の違いを読み比べるのがまた楽しいですね。梅壺の女御の嫌な女度は陰湿系ですが、この「とりかえ・ばや」の物語を貫く一つの線になっています。

  • 昔とりかえばや物語好きだったので読んだ

  • 新たなる年に新たなる帝がたち、女東宮が皇太子に。
    睡蓮、幼き東宮に「尚侍」としてお声がかかる。
    同時期に石蕗から沙羅双樹に結婚の声も。
    それを振り払うように尚侍になるよう決意。
    東宮と仲良くなる睡蓮。

    四の姫と仲良く慣れない双樹。
    とりあえず、三日目の晩に手をつないで寝ることに成功。
    石蕗は睡蓮の元へ走るが、想いが・・・違う。
    男として枯れたのかと悩む石蕗。

    梅壺は四の姫の元を訪ね(実家)、双樹の事を聞き出そうとする。
    そして、四の姫の元にいる双樹に会いに来た石蕗。
    四の姫の御帳台に突入。


    と、物語が動き出して、バタバタしてきました。
    入れ替わった二人は色々な場面に直面し出しました。
    面白くなってきました〜。

  • 平安時代の物語のコミック化作品第2巻。今回も面白い〜! 元ネタが面白いにしても、ここまでドキドキハラハラ感をキープしながら読ませるのはさすが。

  • ああとまらない~~。久々に課金したいさいとうちほマンガ。どうして私これほっておけたんだろう。っていうか連載当初は「またいつものさいとうちほだ」程度にしか思ってなかったのに。 着物の書き方にもほれぼれします。 さいとう先生ってどうしても洋物かぶれっていうか ドレスへの執着心がすごいっていうかもう タカラヅカ!!な世界なイメージなんだけど 着物への愛もすごいよね。っていうか小道具とか ファッションに一切手を抜いていない。 いちいち全部可愛いのはすごい。 もうずっととりかえばや読んでいたい(感想にならず)

全37件中 1 - 10件を表示

さいとうちほの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東村 アキコ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×