大長編ドラえもん (Vol.4) のび太の海底鬼岩城(てんとう虫コミックス)
- 小学館 (1983年6月25日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091406019
作品紹介・あらすじ
●あらすじ●今回の舞台は海底。海底へ遊びにきたドラえもんたち仲よし五人組は、チョモランマと富士山を足した長さの海溝を下ったり、口の悪い水中バギーに乗って、海底ドライブを楽しんだりと、大満足のキャンプになるはずだったのに、とつぜん、現れた海底人によって、ドラえもんたちは一瞬にして囚われの身に!! なんと海底には高い文明を持つ海底人の国、ムー連邦があったのだ! 海底人のやさしい少年、エルからくわしい話を聞いたドラえもんたちは、ただただ驚くばかり。ムー連邦の首相は、この国の存在を陸上人からかくそうと、ドラえもんたちを一生国内に閉じこめようと考える。そして、国境を無断で越えれば死刑になると知りながらも、脱出を試みるドラえもんたち。はたして、無事国境を越え、再び陸上にもどることができるのか!? 海底人の追っ手が猛スピードでやってくる!! にげきれるのか、ドラえもん!? 大長編ドラえもん激動の第4作!!
感想・レビュー・書評
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もう何度目だろう? 何度読んでも面白い!
もし、ドラえもん映画で最もすぐれているのは何か、と聞かれたらすごく迷うだろうけど、大長編ドラえもんだったらこの四作目、『のび太の海底鬼岩城』だな。
このころの絵が一番硬質で、緊迫感がある。
敵の本拠地アトランチスの不気味な暗さ、
鉄騎隊の金属のとげとげしさ、
そしてそして親玉ポセイドン!
てんとう虫コミックス198ページでポセイドンが
「時はきた!わが前にいけにえを!その娘の首をはねよ!」
と叫ぶコマ、これなんかゾクゾクしちゃうな~。
そのあと全然セリフのないコマが3コマ続くところがたまんない!
必死の形相で「あんたを爆破してやる!!」とポセイドンをにらみつけていたしずちゃんがすっかり無抵抗になっているのが、まさに絶望!って感じでね、かっこいいの!
でもすごいな、と思うのは、アトランチスの戦いってたった三十ページちょっとだっていうこと!
本編だって207ページ。それだけで「大長編」なんだもんね、それがすごいよ。
ドラたちが本格的に冒険に巻き込まれるのは半分過ぎてから。
それまでは夏休みに海底で楽しくハイキングしながら、じわりじわりと変な感じが重なっていく、これがまたいいんだ。消えては現れる幽霊船。バーミューダトライアングルの伝説。水圧死寸前になるジャイアンとスネ夫。「死ヌンデスカ。人間ナンテイバッテテモ、コウナルトダラシナイモノダネ」というこの突き放したセリフ!
もちろんハイキングの楽しさもちゃ~んと描いててね、ほんっとこれ楽しそう!
ポンプ式でプカプカふくらませて建てるテントアパートほしい!
38ページの4コマ目で急に真上から見下ろす構図になって、ジャイアンだけ満面の笑みで寝転がっているのがいい!
昼ごはんに食べたいものが
「ぼくお子さまランチ」
「パンケーキ」
「カツどん大盛り」
「フィレミニョンステーキをレアで」
と、みんなすごく「らしい」とこがいい。
のび太が「くらげごっこ」なんていう、じつにひまったらしい遊びを提案するのがなごむ。
「くらげみたいにユラユラうかんで昼寝するの。どこまでただよっていくか目がさめたときのお楽しみ」
そしてみんながそれをまったく無視してしずちゃん提案の「深海魚をみるツアー」を採用するところがまたいい。
深海底まで何キロも続いている大陸斜面を見てのび太が
「サンドスキーのゲレンデにしたらおもしろいだろうね」
となかなか気のきいたことを言うとドラがすかさず
「そりゃあ、おもしろいにきまってる。ただし、スキーがすべれればだけど」
といつものイヤミを返すやりとりとかも読んでてニヤニヤしてくる。
98ページから101ページにかけての水の上の食事はもう極楽!これぞ極楽!と思う。『ドラえもん』に出てくる食事ってどうしてあんなにおいしそうなんだろう?
79ページと80ページ、五人がセリフを分担しながらマリアナ海溝の底の底までまっさかさまに下りていく……ああ、一度でいいからこんなことやってみたい! 絶対無理だけど、無理だからやってみたい!
やっぱりドラえもん最高!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
懐かしい…
小さい頃に映画のVHSが家にあって何回も観たなあ。
バギーの特攻が悲しくてねえ。 -
名作
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2回 みんな 捕まっちゃったけど2回とも逃げられてよかったと思った
一回目はお城みたいなところで、2回目が縄で 縛られて捕まって 急いで逃げられてよかった
2024/02/19 6歳 -
初めて読んだ大長編ドラえもんは読み応えがあり、短編とは別の魅力があって面白かった。
バギーちゃんのしずちゃんに対する健気さが泣ける。
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●あらすじ●今回の舞台は海底。海底へ遊びにきたドラえもんたち仲よし五人組は、チョモランマと富士山を足した長さの海溝を下ったり、口の悪い水中バギーに乗って、海底ドライブを楽しんだりと、大満足のキャンプになるはずだったのに、とつぜん、現れた海底人によって、ドラえもんたちは一瞬にして囚われの身に!! なんと海底には高い文明を持つ海底人の国、ムー連邦があったのだ! 海底人のやさしい少年、エルからくわしい話を聞いたドラえもんたちは、ただただ驚くばかり。ムー連邦の首相は、この国の存在を陸上人からかくそうと、ドラえもんたちを一生国内に閉じこめようと考える。そして、国境を無断で越えれば死刑になると知りながらも、脱出を試みるドラえもんたち。はたして、無事国境を越え、再び陸上にもどることができるのか!? 海底人の追っ手が猛スピードでやってくる!! にげきれるのか、ドラえもん!? 大長編ドラえもん激動の第4作!! -
のび太の海底鬼岩城
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映画版はしんちゃんもだけど面白いよねえ。
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サンキャクウオは実在する。
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6歳児からすると、最後のび太とみんなががんばるところ、バギーががんばるところがいい、とのこと。
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大長編ドラえもんの4作目・海底鬼岩城。
なんといってもこのお話はバギーに尽きる。
なんでも叶えてくれそうなドラえもんですが、悲しいかな資金繰りは火の車らしい。今回に限らず、いろんな所でお金に困っているというシーンがありますね。
のび太がすぐに「助けて助けて」言うからか。
ただ、苦しい懐事情で買ったバギーだからこそ、人間味あふれるキャラクターを持ちあわせていました。
偏屈で惚れっぽいけど、大切な人を守るために自らを犠牲にすることをためらわない。
映画やドラマにマンガ・小説と数多くの物語ある中で、自分が涙するのは、誰かの決意と覚悟。
その発露に涙します。
今思うと、海底鬼岩城のバギーが最初かもしれないなぁ。