バケルくん〔F全集〕 (藤子・F・不二雄大全集)

  • 小学館
4.08
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本棚登録 : 107
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・マンガ (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091434142

作品紹介・あらすじ

五百万円のつぼ(小三 75年05月号)/ 子どもはいやだ!!(小三 75年06月号)/ バケタ屋開店(小三 75年07月号)/ 宇宙旅行(小三 75年08月号)/ ゆうれいくんがんばって(小三 75年09月号)/ おたがいに大変だ(小三 75年10月号)/ ゴキブリラーメン(小三 75年11月号)/ 怪人五十面相(小三 75年12月号)/ こまったニャア(小三 76年01月号)/ はつゆめに白雪姫を(小三 76年02月号)/ カワルついに正選手に(小三 76年03月号)/ 二人で散歩を(小四 75年04月号)/ パパとママが離婚する!(小四 75年05月号)/ ゴン太のガールフレンド(小四 75年06月号)/ 大まんが家カワル先生(小四 75年07月号)/ 一日ゴン太(小四 75年08月号)/ カワルが二人に…!?(小四 75年10月号)/ この問題とける?(小四 75年11月号)/ サンタのおくりもの(小四 75年12月号)/ なぐり屋が来た(小四 76年01月号)/ お医者人形(小四 76年02月号)/ コピー人形(小四 76年03月号)/ ゴン太のライバル(別冊コロコロ 84年07月号)/ タレントは大いそがし(別冊コロコロ 84年08月号)/ ユミちゃんとデート(別冊コロコロ 84年09月号)/ 二人が同時に生きられたら(別冊コロコロ 84年10月号)

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃に買って読んだ。
    大人になって漫画が手元に無い事がショックで、買い直し。

  • なぜか、幼い頃に好きだったバケルくん。

    単行本、も、持ってた気がするんだけど、何度かの引っ越しのどさくさに、なくなったのかなあ。

    宇宙人が持っていた人形を手に入れて、バケルくんやその家族、果てはペットに変身する、日常系SFギャグマンガ。

    F先生らしい優しい楽しいマンガ。

    ずっと長いこと、全話収録のこの一巻本を手に入れたくてしょうがなかったんだけど、甥っ子へのクリスマスプレゼントとして購入して、ついでに先に読ませていただきました。(失礼)

    厳密には、ドラえもんと共演した『ぼく、桃太郎のなんなのさ』だけ、『ドラえもん全集』の方に収録されているため、全話収録と言いながら、全話ではないですが、それはドラえもんを手に入れれば済むことですので。

    いろいろな人形を使って、そのそれぞれのキャラクターになりきる、と言う、ある意味では演劇的・お芝居的な面白さが、幼い頃のぼくの心を捉えて放さなかったのか、どうか、その辺はちっともはっきりしませんが。

    相変わらず、面白い作品でした。

    好きだわこれ。

    バケルのお父さんの財布は、いくらでもお金が出てくる不思議な財布。

    あの財布、欲しいなあ……。

    人形よりも、あの財布。

    欲しいなあ……。







    追記:

    『まいっちんぐマチコ先生』のえびはら武司先生のあとがきも、面白かったですよ。

    F先生「子どもはお金が好きなんだよ」

    大人も好きですよ、先生。

  • 5位

    バケルくん大好き!

    藤子・F・不二雄が一貫して
    児童漫画の描き手だったことは事実で、
    大して興味のない人からしたら、
    彼の作風は終生変らなかった、
    と見えるのかもしれません。

    しかしファンから見ると、
    『オバQ』以前のSFアクション時代、
    60年代後半の混沌としたブラックな時代、
    70年代後半からの洗練された日常の時代、
    コンビを解消してからの
    毒と閉塞感を前面に押し出してきた晩年など、
    その作風はあまりに多彩です。

    そんな中『バケルくん』を連載していた
    70年代中盤はコマを動かすリズムが
    最高潮に達していた時期で、
    そうした時代の幸福を
    一身に体現している『バケルくん』に、
    私は限りない愛着を覚えます。

    『ドラえもん』しか知らないよ、という方は
    8巻から13巻あたりまでを
    思い起こしてみてください。

    「からたの部品とりかえっこ」や
    「わらってくらそう」や
    「流行性ネコシャクシビールス」の
    あの陶酔感!

    あの限りなく幸せな時間が、
    『バケルくん』には流れているのです。

    『バケルくん』の主人公は須方カワル。
    ちょっとした事件がきっかけで、
    宇宙人から変身人形をもらいます。

    ここで普通の藤子漫画
    (というのも変ですが、
     私たちが「藤子不二雄」と聞いて
     連想するパターン)
    だったら
    この宇宙人がカワルと同居して、
    変身人形をよからぬことに
    利用しようとするカワルにお説教する
    ような展開になりそうじゃありません?

    ところがそうはならない。

    宇宙人はたいした理由もなく
    カワルに変身人形をプレゼントして、
    自分の星にさっさと帰る。
    しかも「いくらでもお金が出てくる財布」を
    小学生の自由にさせてしまう。

    F先生はこれについて
    「子どもはお金が好きなんだよ」と
    おっしゃっていたそうですが、
    カワルはけっこう金の力で
    問題を解決しているんですよね。

    お金がないので
    通り魔をしていた男を
    捕まえた後、
    ポンッとお金を投げて
    「これでやり直しなさい」
    めでたしめでたし、
    という展開には心底びっくりしました。
    本当にこれで「めでたしめでたし」
    なんですからね……。
    すごい、としか言いようがない。

    F先生が偉いのは
    「子どもはお金が好き」と
    あっさり言ってのけるところなんですよね。
    子供は無垢で純真、なんていう
    ズレた認識とは無縁の人だった。

    でも苦いのは確かで、
    カワルは変身人形バケルになると
    憧れのユミちゃんに愛されるのに、
    元に戻ると冷たくあしらわれるだけ。
    バケルの正体はカワルなのに……。
    カワルの恋が実ることは絶対にない。

    考えてみると、
    これほど絶望的な恋をしている主人公は
    ほかにいないかも。
    パーマンも似たような状況だったけど、
    あっちにはパー子がいるもんね。

    この物語の真のヒロインは
    カワルが変身する少女人形ユメ代、
    つまりカワル自身。
    そのユメ代にガキ大将のゴン太が恋をして……。
    この恋物語も、F先生は別に
    哀愁漂わせてなんかいないんだけど、
    なんだか切なくてねえ。

    とはいっても、苦さはあくまで隠し味。
    カワルが家族五人
    (バケル、ユメ代、パパ、ママ、犬)に
    いっぺんにバケて、
    一コマ狭しと動き回る躍動感こそ
    『バケルくん』の本領です。

    自分でも不思議。
    人形家族の五人がおんなじように
    手足を動かすそのリズムに、
    どうして無上の幸福を覚えてしまうんだろう?

    かつて「relax」という雑誌で
    藤子・F・不二雄特集を組んだとき
    (いい特集でした)
    『バケルくん』の項で
    「MGMではなく東宝ミュージカルの味」
    という見事な寸評があったのを思い出します。

    えびはら武司さんの解説がまたいいんですよね。
    『すすめロボケット』以来(!)の
    藤子ファンだったえびはらさんは、
    高校三年の夏休み、藤子スタジオに
    アシスタント申し込みの電話をかける。
    すると出たのは藤本先生(のちのF先生)本人。
    ほかのスタッフは昼ごはんを食べに行っていて、
    愛妻弁当を持参していた先生だけが残っていた。

    晴れてアシスタントとなり、
    『バケルくん』の背景も任される。
    緊張と幸福の日々、そして独立。

    「藤子スタジオをやめてしばらく経ち、僕の初めての
     単行本『まいっちんぐマチコ先生』が100万部を
     突破したとき、その記念パーティーに先生を
     ご招待させてもらいました。(略)
     「僕の最初の単行本はこんなに出なかったよ」
     なんて笑いながら、藤本先生はスピーチをして
     くださいました」

    この光景はF先生の偽自伝
    『未来の想い出』を彷彿とさせます。
    作中では、F先生の分身は
    自分より売れている弟子への嫉妬に
    悶え苦しむのですが……、
    さて、どこまで事実だったのやら。

    洒脱なF先生だけに、
    全て真に受けると
    肩すかしを食ってしまいます。

  • 宇宙人からもらった不思議な人形で人形に変身できるようになったカワルくんが主人公。ドラえもんと同時期連載もしていて、コラボ作品も描かれている作品です。

  • 「バケルくん」は、子どもの頃、ものすごく好きだった記憶があるんですよ。
    でも、バケルくん自体がけっこうマイナーで、その後、読み返す機会ってなかったのです。

    で、今回、読み返していて、けっこう、お金で解決することが多くて、ちょっと、ビックリしました。

    でも、そういえば、

    「ドラえもんのポケットより、バケルくんのパパの財布が欲しい……」

    ってなことを言っていたような記憶があるような、ないような。なんちゅう、子どもだ(笑)

    まあでも、お金があれば、あんなことも、こんなこともできるのにというのは、子ども時代は、けっこう考えていたんだと思います。そのあたり、子ども心をものすごくくすぐるマンガなんだったんでしょう。
    ……今も、そういう想像は、しないわけではないですけどね。

    バケルくんは、その能力の不自由さが、なんともおもしろいです。

    これも、発表順の編集の方がよかったです。
    というか、「ドラえもん」以外は、この編集、しなくていいのでは??

  • 未収録分に加えて新たに『別冊コロコロコミック』に掲載された新しいシリーズも加えられてすべてが一冊にまとまった。面白い設定(宇宙人からもらった大量の人形、鼻を押すと心が人形に移動して大きくなり動けるようになる。一方で自分の体は人形になってしまう。)なのでもっとたくさんのエピソードを読みたいのだがこれがすべてである。
    基本的にはバケルくん、ユメ代(姉)、父、母、犬のバケ田一家の人形を利用する。賢く俊敏なバケル、美人で頭のいいユメ代、財布からいくらでも現金をとり出すことができる父(現金の謎はエピソードで語られるが、この設定はいささか問題あり)、掃除と料理は母(特筆すべき能力はないという問題)、昼寝するときと臭いを追跡するときは犬(普通の犬である)という具合である。その他にもホームズやターザン、透明人間、フランケン、魔法使い、サンタ、宇宙人、円盤、パンダ、熊、恐竜、クジラ、鳥などさまざまな人形に変身することができて楽しい。
    『パーマン』でもそうだったように、読み切りだが新しい技などを習得するパターンも面白い。バケ田一家以外の人形を大量に発見したり、最初は一対一であった変身も人形を五体並べて同時に押すことで同時に行動できることを覚えたりする。複数の人形に変死にした場合は同じ動きになってしまうのだが、訓練によって別々の行動をできるようになる様が描かれるなど、読み手も同時に体験しているような感覚を覚える。
    いまいち人気が出なかったのは主人公のカワルのつまらなさが問題なのではないか。のび太ほど駄目でもないし、キテレツのように熱心でもなく、行き当たりばったりで生活するいたって凡庸な少年。自分が変身するバケルに嫉妬する駄目さは最後のエピソードで爆発する。
    追加された『別コロ』版は総じて面白くない。最初のシリーズが面白過ぎるだけに残念である。
    重複になっても構わないので『ドラえもん』とのコラボ作品「ぼく桃太郎のなんなのさ」も加えて欲しかった。

  • 「ドラえもん」作中ではのび太が日常を超越して楽をするには
    ドラのお小言があったり、最終的には道具の使い方を間違えて因果応報
    で終わる一種の教訓めいた構成が多いが
    「バケルくん」のカワルにはそういうストッパー要素が皆無なのが地味に恐ろしい。
    カワルものび太のようにミスをするが最終的には辻褄をあわせてしまう。
    F短編ならオッサンになったころ突然人形が使えなくなったりして「楽し続けた負債」が最後に一気にくるんだろうなぁ。

  • 2009年11月26日購入

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