おやすみプンプン (3) (ヤングサンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 2520
感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091513335

作品紹介・あらすじ

▼第24話~第34話●主な登場人物/小野寺プンプン(旧姓・プン山プンプン。チョコパイ好きのヤングガイ)、田中愛子(小学生時代に好きだった女の子。2年間会話は一切無し)、小野寺雄一(プンプンママの弟。33歳。プンプンと同居中)●あらすじ/放課後、関は幼なじみの清水がカツアゲにあっているところを目撃した。その光景に怒りが込み上げた関は、カツアゲした不良カップルを呼び止め、男のほうをボコボコにする。だが、女のほうがタバコに火をつけるのを見て、工場爆発の記憶がフラッシュバックして身動きが取れなくなってしまい…(第24話)。●本巻の特徴/2年の時を経て、中学生になったプンプン。地獄のような片思いの日々を送ることに? 一方、雄一おじさんには恋を予感する出会いが…!?●その他の登場人物/小野寺プンプンママ(プンプンの母親。離婚後も性格は相変わらず) 、小松(同級生。生粋の右利き。バトミントン部所属)、関(同級生。アル中気味の父親を持つ)、清水(同級生。関とは幼なじみ)、矢口(バトミントン部の先輩。愛子と付き合っている?)、湯上(プンプンママの離婚問題を担当した弁護士)、喫茶店の女の子(雄一はどこかで見覚えがあるようだが…!?)

感想・レビュー・書評

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  • 今回は「サブカルと自意識」に焦点を当てていきます。

    naonaonao16gは、よく人から「変わっている」と言われます。
    彼女は、変わっている自覚はなかったので、いったいどこが「変わっている」のか、それは本人にも分からないのでした。しかし、そう言われてなぜか、嬉しい自分も、彼女の中に存在していたのでした。

    「おやすみプンプンを読み始めたよ」
    naonaonao16gは、友人にこの作品を選んだ経緯を話しました。すると、友人は言いました。
    「サブカルクソ女っていうのがあったよ」
    naonaonao16gは、気になって早速検索をかけてみました。要するに「サブカル好きな自分が大好きな痛い女」「独自の世界観を持っている自分は特別」「人と違う自分って素敵でしょ」ということのようでした。
    naonaonao16gは、どんどんページをスクロールしていきました。そして、今まではただのサブカル好きだと思っていたのに、実は「サブカルクソ女」に該当しているのだと知り、ショックを受けました。

    「サブカルクソ女」の特徴は以下の通りです。

    ・前髪はぱっつんまたはオン眉
    ・奇抜なヘアカラーに憧れる
    ・マッシュルームカットの男性に惹かれやすい
    ・ライブハウスが好き
    ・古着屋や古本屋、雑貨屋巡りが好き
    ・隠れ家的なカフェや喫茶店巡りが好き
    ・ヴィレッジヴァンガードが大好き
    ・外出時は常に音楽を聴いている
    ・売れていないミュージシャンにハマりやすい
    ・人に変わっていると言われると嬉しい
    ・自分の、ものを見る目やセンスに誇りを持っている

    naonaonao16gは頭を抱えました。そう、彼女はだいたいいつも、「ミュージシャンみたいな人」に恋をしています。
    そして、BUMP OF CHICKENのよさについて、語るのです。
    (サブカルクソ女は、趣味の分かる人とだけ関わりたい、そして趣味が分からない人にはその趣味を押し付けてしまいがちなところがあるのです。これ、気を付けていかないといけないですね。)

    しかし、恋愛の価値観のところへくると、スクロールする手が止まりました。
    サブカルクソ女の恋愛観は、ドライであることが特徴のようです。
    ここで、naonaonao16gの恋愛をふり返ってみましょう。
    …うん、むしろ逆で、naonaonao16gは恋愛をするとメンヘラになります。

    ということはつまり、naonaonao16gは、サブカルクソ女でメンヘラという、まさになぜ今まで恋愛で躓いてきたのかが証明される形になり、深く傷ついたのでした。
    naonaonao16gは、サブカルクソメンヘラ女だってことです。

    でも、心の中でこう叫んでいる自分もいるんです。
    「ドラマだって映画だって本だって音楽だって、王道を好きなことだってある。服だってメイクだって、はやりのものが好きなものは好きっ」

    ちなみに、サブカルクソ女は、アニメ「ポプテピピック」に頻出しているようです。

    おお!

    どうやら、次のお家時間の作品が決まったようですね。

    3巻は、一気に登場人物が増え、彼らの感情が交錯し、さらに複雑化している印象です。また、淡々とした優しさと愛情とを内包する雄一おじさんですが、どうやら重い過去を背負っているようでした。naonaonao16gは読了後、パタンと本を閉じ、目も閉じて宙を見上げた後で、布団にくるまりました。それだけの威力がある巻でした。

    さて、4巻では何を語りましょう。今、彼女はサブカルクソメンヘラ女であることへの動揺と、それに3巻の威力も加わって、次のテーマについて考える気力を完全に奪われてしまいました。

    だから、今はただ。

    おやすみ、naonaonao16g。 

    • naonaonao16gさん
      まっきーさん

      こんばんは~
      お久しぶりです!
      先ほどまっきーさんのレビューにもコメントをしようと思っていたところだったのですごく嬉...
      まっきーさん

      こんばんは~
      お久しぶりです!
      先ほどまっきーさんのレビューにもコメントをしようと思っていたところだったのですごく嬉しい偶然ですー、あとで遊びに行きますね^^

      さて、サブカルクソ女の件です(笑)
      なるほど、親子でサブカルクソ女でしたか…
      ヤンデレでストーカーチックも気になりますが、まっきーさんはどのように卒業されたんですか?

      ママの魔法、苦しいんですね。
      わたしはどうだろう、あの人がいなくなる時、わたしは何を思うんだろう。レビューには書かなかったのですが、実はそんなことも思ってました。

      わたしも落ち込むとすぐに生きる意味を見失ってしまいます。それでも、いなくなる勇気なんて持てない。
      まっきーさんのように、少し生きやすくなることができるのでしょうか。
      とりあえず今は音楽と本に埋もれてなんとか、作品に触れるために生きてみようかという感じで持ち直したり。

      「天体観測」、名曲です。
      あと、「HAPPY」もなかなか深いです。
      BUMPを有名にした「RAY」も歌詞をひとつずつたどるとかなり深い。

      かなりメンタルえぐられる作品ですが、まっきーさん共感間違いなしの作品だと思います。
      是非、メンタルがお元気な時にお読みください!
      2021/02/28
    • naonaonao16gさん
      まっきーさん

      来てくださったの、嬉しいです。

      ご自身でめっちゃ向き合ったということですね!!すごいです!というか偉いですね!
      ...
      まっきーさん

      来てくださったの、嬉しいです。

      ご自身でめっちゃ向き合ったということですね!!すごいです!というか偉いですね!
      パートナーに求める母性(わたしはすごく依存したりネットストーカーとかしちゃう)、父の不在、共通点が多そうです。
      島本りおさんの作品、確かに「ファーストラヴ」は親子関係にじりじりと迫って、最後もしっかりと着地していて小説にも関わらず学術書並みの重厚さがあったように感じています。

      わたしもカウンセリングに通っています。
      増やして減らして増やしてを繰り返していて、最近増やしてます。
      早くママの魔法から解放されて、今を、自分の人生を生きたいのですが、常にママの顔がよぎります。悲しそうだったり、怒っていたり。

      この作品は、ぜひブックオフの100円コーナーをまず見てみてください。たぶん前半はそこにあります(笑)

      BUMP、よかった曲是非教えてくださいね^^
      ここでBUMPのお話できるのめちゃめちゃ嬉しいです。
      2021/02/28
    • naonaonao16gさん
      まっきーさん

      こんばんは^^

      pleny、聴いてくださったんですね!!めちゃくちゃ嬉しいです!\(^o^)/
      「人との距離のは...
      まっきーさん

      こんばんは^^

      pleny、聴いてくださったんですね!!めちゃくちゃ嬉しいです!\(^o^)/
      「人との距離のはかりかた」わたしも大好きです。歌詞がしみます。
      plenty、とてもいい意味で雨が似合うバンドですよね。実は、解散ライブは野外で大雨。plentyらしいなと思いました。
      わたしは「plenty」ってアルバムが好きです。その中に「人間そっくり」という曲が入っているのですが、個人的にはおすすめです。

      BUMPは感動枠でしたか!
      「魔法の料理」とかはいかがでしょう?あとはそうだな、「花の名」とかもおすすめです。

      お、プンプン探されるのですね!
      まっきーさんの感想も楽しみにしてます^^

      またいろいろとおすすめしますね(´ー`)
      2021/03/03
  • プンプンのこれからの恋の戦い。雄一の過去の決断。
    盛りだくさんの3巻。
    絵のタッチや内容は昔読んだ何かに似ているが、やはり主人公一家が鳥なのは何故なのか?これからハッキリしてくるのかな。

  • 関くんが反抗期だったり小松っちゃんが勝利の快楽に目覚めたり清水(かわいそうだが清水は呼び捨てが一番しっくりくる)が嘘をつくことを覚えたり、小学生だったみんなが徐々に変わっていく。女子グループの中で一番見た目が好きだったソバカスちゃんが陰口をたたくような子に成ってしまったのが何気にこたえる。中学生編にしかでてこないのが勿体ないほどナイスガイな矢口先輩に自分の素直な気持ちを伝えられるだけプンプンもちょっと成長したのかしら。後半から物語は雄一の過去編へ。母親・姉のわきにうっすら生えた毛はなるべくなら見たくないものだ。

  • プンプンだけでなく、その周りの人々もそれぞれ大切なものを持ちながら、運命に翻弄されていく。

    「プンプンはただただ
    みんなが幸せになればいいと思うことの、
    なにがいけないんだろうと思うばかりでした。」

    「当たり前のように過ぎてゆく
    当たり前の日々は、
    当たり前の未来へきっと繋がっている。

    ピースの足りないジグソーパズルのような気持ちを感じながら、
    それでも大人になるのが人間だと信じていた。

    でも、もし、
    異常というこの日常の中で
    すでに僕も
    壊れてしまっているのだとしたら・・・

    違う!!
    僕は僕だ!!」

    「僕は・・・まあ、月並みさ。
    ・・・自分は特別で、他人とは違う何かを持っていると信じてそれをずっと探していたよ。
    ・・・今はその頃の自分を「若かった」の一言で片付けて、
    でっちあげの屁理屈で帳尻を合わせているんだ。

    今はただ・・・
    器の中の表面張力の限界を超えて、一気にこぼれ出すように、
    心の中の何かが溢れだすのを恐れながら、日常を過ごしている。」

  • 雄一おじさんのめんどくさいとこ
    おじさんになっても思春期みたいにうじうじする
    思春期みたいだけど大人だからめんどくさいことになる

  • 清水と関くんがいやし

  • 雄一おじさんの過去がもうちょいでわかりそう…
    あと愛子ちゃんとどうなるのかな?、
    すんごい気になる

  • けっこうシュール。続きが気になる。

  • .

  • いっちくす‼︎ 超反抗期 超いいがかり ジュヨーとキョウキューが成り立ってんだろが‼︎ 社会不適合者はとりあえず、死んどけ。 福島県で水道局の夜警 黒く澱んで 黒いもやもや 森川汁子 エリンギ けっこー普通に凡人だったのな ヘドが出るほど 先に殺しちゃえばいいんだよ あなたの更年期障害といい勝負だよ 下火 な〜んかせつねーよなーマンコ 敗北者達の宗教みたいなもの 人と人が完全に同列になり、個という意味を捨てた時、本当の意味での生命の喜びを感じることができると思うかい? …そう‼︎僕にとって勝利も敗北も、生命そのものなんだ‼︎生きることは細胞と魂の躍動だ‼︎だから僕はいつだって全力でぶつかっていくよ‼︎最高の勝利と敗北を味わうために‼︎…あぁ無知な平和主義者のプンプン…君はそうやって生命の歓びを知らずに死んでゆくのかい…「生命の歓びを‼︎」 プンプンは自分の希望的観測に辟易です 俺が優勝したら…田中は一生俺のもんだ‼︎ …ま、恋愛なんて孤独って恐怖をやわらげる麻薬みたいなもので、醒めた時に広がる更なる恐怖を味わいたくないなら、一人でいるのも決して間違いじゃないけど。 33歳でちゅ …償い、かな。へぇーソレ、今度合コンで使ってみます。どうぞ。 ドラセナの木 …美しくない。傷を舐め合うような恋愛なんて、ただただ醜いだけだ。 シュインッシュインッ何を偉そうに…偽善者のくせに‼︎ なんか、あの、とってもベタなんですけど、ガスの元栓が気になっちゃって… …え〜…大隈様は明日18時からのご予約ですが… やっぱトムヤムクンで!クンにします‼︎クンニします… 大隈翠25歳 幸福の木 …非常に二十代的ではあるが、…非常に素直な良い子ではあると思う。…笑顔。何が目的だ、貴様ァッ‼︎ 凛々と語る 絵空事 湯上さんに今口説かれていて 理屈じゃなくて直感でこの人だって思える人 アンビバレンスな感情が……誰だ⁉︎この穢らわしい生き物は…⁉︎ …本当はね、僕は、姉家族に愛情や絆なんて一切感じてないんだよ。あの家は、僕が社会から存在を忘れ去られてゴミのように生きてゆくのに、都合のいいただの箱なんだ。 …100万円。昔、何があったか教えてくれない限り……1円たりともまけません… 大船駅から徒歩数分の陶芸教室 近所のオバサン達が集う市営のカルチャースクール このたっぷりとした量感…それでいて繊細な曲線… 異常という名のこの日常の中で …激しく‼︎勃起した‼︎ …自分は特別で、他人とは違う何かを持っていると信じてそれをずっと探していたよ。…今はその頃の自分を「若かった」の一言で片付けて、でっちあげの屁理屈で帳尻を合わせてるんだ。 悪い虫が付かないように 峯田和伸 羽海野チカ 柴崎友香

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著者プロフィール

1980年生まれ、漫画家。1998年、デビュー。日本の青年誌漫画を牽引してきた作家のひとり。主な作品に、『ソラニン』『おやすみプンプン』『うみべの女の子』『零落』など多数。『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』を連載中。

「2019年 『漫画家入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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