ムジナ (1) (ヤングサンデーコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091514813

作品紹介・あらすじ

登場人物/ムジナ(修行中の忍者。忍者としての生き方に悩む) ゴキブリ(ムジナの父親。自分が生き抜くためダメ忍者を装っている) シロベ(下忍。首領の駒としての生き方に疑問を持ち里を抜ける) あらすじ/ 皆からゴキブリと呼ばれるダメ忍者の親父をもつムジナ。「この親にしてこの子あり 」の如く、修行中のムジナもぱっとしない。ゴキブリは、首領のために死ぬ生き方の 悲しさを秘術とともにムジナに教え、後日、任務中に囮として使われ死ぬ。ゴキブリ の妻・アヤメは復讐のために首領に近づく。 以前から、首領のために死ぬ生き方に疑問を持っていたシロベが里を抜け出す。この シロベの始末をムジナが所属する組に命じられた。死んだかに見せかけたシロベを発 見したムジナ。口封じのためにシロベに殺されそうになり、追いつめられたムジナは 、父・ゴキブリに教えられた秘術を使おうとする。 ▼第1話/鎌鼬(かまいたち)▼第2話/鮟鱇(あんこう)▼第3話/でんでん太鼓▼第4話/秘術▼第5話/月▼第6話/馬追虫(うまおいむし)▼第7話/抜け忍▼第8話/察気術(さっきじゅつ)▼第9話/鯣(するめ)▼第10話/糞(くそ)▼第11話/陰(ほと)▼第12話/猿(さる)▼第13話/簪(かんざし)▼第14話/死装隠れ▼第15話/再び秘術◆その一/手裏剣◆その二/忍び刀 登場人物/ムジナ(卍衆の忍び、下忍の中でも劣等生)陣内(首領の息子、ムジナの友人)ゴキブリ(ムジナの父親、出来の悪い下忍)

感想・レビュー・書評

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  • 久々に再読。相原コージの忍者漫画。
    実験作であり文字も多すぎるが,
    筋立て自体は意外と面白い。

  •  90年代の後半に東京のアパートで隣の部屋の小沢さんが、面白いからと勧めてくれたのだけど、すぐに読むのを辞めてしまった。それがずっと心に残っていて、古本を高値で買ってようやく読む。すると、当時の自分がなぜ読むのを辞めたのかよく分かった。字が多くて読むのが大変だ。しかし、今は小難しい小説も根性で読むほどの読書習慣が身についている。気合で読み進む。

     変な癖があって、描かれている文字は全部読まないと気が済まない。適当に読めばいいと思うし、自分も漫画家の端くれとして読まなくていいことも描くし、作者の相原コージさんも細かい字まで全部読むことを求めてもいないはずだ。しかし読まないと気持ちが悪いので読む、読んでいるとさっぱり進まなくて根性がいる。

     今回は絶対に読むと決めて高値で買ってもいるので、読むとなるほど確かに小沢さんが勧めてくれた気持ちも分かる。すごく面白い。

  • ヘタレ忍者の活躍を描いた忍法武芸帳の流れを汲む傑作。ふざけた内容かと見せかけて伏線は張ってあるので意外性にも納得がいく仕様。忍者特有のドライさが滑稽であるのは流石ギャグ漫画家だと思う。

  • 落ちこぼれ忍者の息子が主人公の忍者漫画
    ストーリーはとってもシリアスなんだけどそこは相原コージなのでギャグ満載。描写がグロかったり生々しいけどどこか面白い。絵は古いが読ませる技術がすごい高いんだと思う。

  • 某所で評判を見て購入。とりあえず様子見で3巻まで読了。

    ニンジャとウンチクとギャグとスプラッターがぐちゃぐちゃになっていてなんだかとんでもない読み味になっている実験的な忍者漫画。

    大事な仲間が死ぬシーンや血みどろの殺し合いのシーンで唐突にギャグ描写やいらぬウンチクが入っているなど、笑えばいいのか泣けばいいのかすらわからないようなシーンが頻発するので最初は戸惑う。しかし単純な善悪で判断できないようなグレーなシーンが積み上げられていくことで結果的にはなんとも言えない奇妙に味のある漫画になっている。

    こういった漫画の中では「キャラクターが何を考えて行動しているか」がしっかり考えられている部類で、特に主人公であるムジナは序盤でバックボーンが丁寧に語られるので「任務の成功や仲間の生存などどうでもいいからとにかく一人でクソにかじりついてでも生き抜くのだ!」というスタンスへの納得度が高い。端から見ればかなりダメな奴だが、読者はしっかり共感して読むことができる。そこが熱い。

    もう少し続きが読みたい。続刊も買ってみようと思う。

  • たぶん、これを超える忍者モノは無いんじゃないかってくらい面白い。
    忍者だけじゃなく、人間の、汚物を垂れ流してでも生き抜く本能も見事に描いてる。
    だからこそ節々で吐き気がして、心にぽっかり穴が空く。
    相原コージの代表作と言ってもいいと思うんだけどな。

  • リアルな忍者漫画。
    妖術やチャクラとか、非科学的要素があまり無いのがイイ。
    無駄に下品なのはマイナス。

  • これは最高のニンジャ漫画やで!!!

  • このマンガには,格好いい登場人物はいない。

    みんな平凡で,薄汚くて,狡くて,臆病で,滑稽だ。

    ただ生きることに精一杯なそんな人たちが,泣き出したくなるような恐怖に抗い,意志の力のみ頼って一瞬ヒーローとなる姿が描かれている作品で,読むと勇気がわいてくる。(本多)

  • ギャグ漫画家が描くシリアスというのは、なんと言うか抑圧されていたものをブチ撒けるように鬱で凄惨なものになる傾向にある気がする。幸せな人間に喜劇は書けないと聞いたことがあるが、そのとおりなのかもしれない。このムジナという作品もそうだ。下ネタとギャグ要素と漫画的実験を大いに取り込んでいるおかげで何とか挫けずに読みきることが出来たけれど、そのストーリーはつくづく救いもなく重苦しい。最終回の一コマを見たときにあったのは安堵感でも爽快感でもなく、ただこれからの行く末を想像して悲しくなるばかりだった。それでも好きな人と一緒に生きていければ幸せなのかなぁ。

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著者プロフィール

1983年に「漫画アクション」にて「八月の濡れたパンツ」でデビュー。以降、先鋭的ギャグマンガを多数発表。代表作に「コージ苑」や「かってにシロクマ」がある。

「2017年 『コージジ苑 第二版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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