- Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091523112
作品紹介・あらすじ
▼第1話/であい▼第2話/予感▼第3話/装える戦士▼第4話/翔ぶ赤▼第5話/ひそやかな跳躍▼第6話/疾走する眼▼第7話/むすめ▼第8話/海辺の肖像▼第9話/生成▼第10話/流れる夢●登場人物/水代 元(人の心に浮かんでいることを絵にすることのできる不思議な少年。ボンちゃんと呼ばれている)、熊川鉄矢(元の幼なじみ。エミのことを愛している)、スティーブ・コールドマン(日本駐在の大使館員)、エミ・コールドマン(スティーブの娘)●あらすじ/ある夜、ひとりの少年が1本のペンを手に、少年院から脱走した。その男の名は水代 元。2年前のある忌わしい事件の犯人として捕まり、少年院に収容されていたのだ。元は、幼い頃から絵を描くのが好きで、人の心の中に浮かんでいることを絵にできる不思議な少年であった。十数年前、元は、近所に別荘を持っていたスティーブ・コールドマンに絵描きとしての才能を認められ、可愛がられていた。そして静養のために別荘を訪れていたスティーブの娘・エミを紹介される。初めて出会ったエミの前で、元は部屋の壁にいきなり絵を描き始める。それはエミが最近ねだっていたブルテリアの絵であった。喜んだエミは数年ぶりに笑顔を取り戻すのだった。それから、元の幼なじみの鉄矢を含めた3人の付き合いが始まった。そんなある年のエミの誕生日、エミは元にひとつ頼みごとをする。それは、20歳になるまで、誕生日に自分の絵を描いてくれというものだった。そう、2年もの時間を少年院で過ごしてきた元が脱走をしたのは、このエミとの約束を果たそうとしたからであった…。●他の登場人物/ 知花スマ(一流のダンサーを目指し、工事現場で働く女性)、ボビー(米軍沖縄基地に駐留していた兵士。スマのダンスの先生でありパートナーだった)
感想・レビュー・書評
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やたらとスピリチュアルな方向に走ったり、
達観したような、それでいて説教臭くないという説教臭さを漂わせるキャラクターが多かったり、
(この点については、過去の自分だったら唾を吐いていたかもしれない)
彼らを熱く駆り立てる根拠や心境の転換のポイントがわかりづらかったり、
などなどなど、粗を探せばたくさん出てきます。
でも、いっきに読ませる力がはっきりとあふれています。
作者の哲学がはっきり現れているからでしょう。
骨があるというか、筋が通っているというか、人柄が現れているというか。
良作。
洒脱さなどいらない! という意気込みが素晴らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
京都国際漫画ミュージアムにて土田世紀さんの企画展が開催されていて読んだ。
超いい。 -
全巻
暗くて泥臭いけど、話には引き込まれる。
裸の大将的な展開は心地いい。
そんな話をだらだらやっていたほうが好きだったかも。 -
宮沢賢治の「アメニモマケズ」の詩が
心の隅と言う隅に染み渡る漫画。
ドンちゃんみたいな悪意のない天才タイプは秀才に嫉妬される。
最後まで自分を貫いたドンちゃんに生き方を学び、アメニモマケズ頑張るんだ。 -
本当に、出会って良かったと思える土田世紀の傑作。
少年の心を忘れずに生き抜いた、主人公のドンちゃんこと 水代元。
「傷つけない人も、傷つかない人もいない。」
「たった一人で…誰よりも苦しんで……
誰よりも傷ついて……受け入れて……
許して…手放して……
その時とその場所が……永遠なんだよ。」
「出会えた喜びはいつも一瞬だ…
けど別れの悲しみは一生消えねえ。」
「信念を貫いて生きてきた人間の足跡は…
俺達の心から永遠に消すことはできない」 -
この人の漫画、学生時代にスピリッツとかヤンマガでやってたので雰囲気は知ってたのだけど、ヤンサン読んでなかったからこの作品知らなかった。悪くない感じ。2005年には窪塚洋介主演で映画化されてんのね。1999年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞らいしい。
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映画のドンちゃんの方がよかったな。お話は少し映画と違う。設定は映画よりエッジが利いている。
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純粋な主人公ドンちゃん。こんなに簡単に冤罪になるものか。事実が明らかになるのか。
表紙の力強い絵が好き。 -
とにかく正直者の主人公。でもここまで正直に生きる人が少し気持ち悪いと感じてしまった私は正直者?φ(..)メモメモ