ダウナーお姉さんは遊びたい (1) (てんとう虫コミックス(少年))

  • 小学館 (2025年2月27日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ) / ISBN・EAN: 9784091540065

作品紹介・あらすじ

お姉さんと遊びたい少年の皆さん、必見です

中学校に進学し周りの変化に戸惑う新タ晴(にったはる)は、ある日の夕方、公園のベンチで謎のお姉さんに声をかけられる。
「さあ少年。選びたまえ、君のベイを。」ベイ…。ベイ?ベイブレード!?
お姉さんの正体は、この世の何よりもホビーを愛するコロコロ現役読者だったのだ!
夕焼け空とコロコロがよく似合う「少年」呼びのダウナーお姉さんとの、本格ホビーコメディ!

単行本でしか読めないおまけも盛りだくさん!
さらに!『スーパーマリオくん』沢田ユキオ先生の特別描き下ろしまんがも収録!


【編集担当からのおすすめ情報】
毎週Xで大反響!連載開始からわずか3ヶ月で「アニメ化してほしいマンガランキング2025」にノミネートされた超話題作の『ダウナーお姉さんは遊びたい』、ついに1巻発売!!

webで一度読んだ方もぜひ紙で、やりたい放題なお姉さんの魅力を味わってみてください!

同時発売の特装版・コロコロ風ふろく爆盛り特装版もおすすめです!!

みんなの感想まとめ

主人公が謎のお姉さんとともにホビーを楽しむ様子を描いたこの作品は、単なる遊びの場面を超えた魅力があります。お姉さんの独特の色気と、少年の心を掴む遊び心満載な展開が印象的で、まるで玩具版の「だがしかし」...

感想・レビュー・書評

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  • 「少年」と呼ばれるファンタジーを愛する君たちに、ホビーというものを教えてあげよう。

    えと……えっと……なんだこれ、って困惑が先に来るといいますか。脱力感と言い切るにはどこかウェットであるし、シュールと言い切れるにしては判然としないリアルさが備わった謎の漫画だと感じました。
    もっとも私自身はベイブレードにはじまる、コロコロ系ホビーにほとんど馴染みがないのです。なので完全に話に乗れたかといえばそうでもありません。二〇一〇年代のコロコロファンならおそらくダイレクトヒットになるとは存じます。

    よって手放しで面白いと言える自信はないのですが、なぜか引き込まれてしまう謎の求心力がありました。
    作中で紹介されるホビーについてよくわからずとも謎の笑いにきちんと仕上げています。戸惑いが独特の空気感を大きくします。一話あたりのページ数が控えめでテンポよく次に行くので個々の話の効果を大きくする風情もあるようでした。

    ところで作品としてはかつて少年であった大人に送る、といったテイストになっています。
    想定される読者層は児童ではなく、中学生~社会人向けとやや高めでしょうか。
    『ぷにるはかわいいスライム』同様、振り回される方の主人公に中学生を起用している点からも窺えます。
    さらに言えば少年漫画誌を思わせる絵柄と空気感なのに、テーマとノリのいくらかは児童誌ってギャップが面白い。

    また、作品の文脈としては、夕暮れ時の公園に現れては少年になんかしらのコロコロ系ホビーについての手ほどきをしてくれる謎のお姉さん(その辺はダウナーというよりアグレッシブ)というタイトル通りの流れとなっております。
    普段何やってるかわからないけれど、アンニュイで謎に満ちた雰囲気が癖になるお姉さんの正体はやっぱり不明です。
    題材が題材なのでいかがわしさより、意味不明なときめきの方を先にもたらしてくれるので健全は健全ですけどね。

    こういう少年のことを「少年」呼びする謎の成人女性は「謎」がキャラクター性の本体と言っていいのでおそらく正体が明かされることは今後ないのでしょう。少なくとも最終章に至るまでは。
    最近、創作ジャンル中でこういうポジションの不審者すれすれだけど魅了的な大人のおねーさんが顔を出しつつあるようですが、あともう一押しされれば彼女らを指し示す言葉が出来上がるのかもしれません。まぁ、それはさておき。

    でも、こちらのおねーさん。本名は不明ながら年齢はさっそく明らかにされるんですよね。
    27歳というと、中学一年生からすると倍以上! 恋愛関係に発展するには壁がある年齢設定がまた絶妙でした。
    中学生になったばかりの、振り回される方の主人公「新タ晴」くんと並ぶと頭一つ分違う180センチ近い身長も相まって、並ぶだけでなんだかドキドキさせられるのは気のせいではないはずです。

    思春期の入り口に立った少年が、児童期を振り返りながら今を進んでいくということで生まれる、言葉にならないメッセージ性がたまりませんでした。その辺の文学性(?)は漫画としても高い評価を生むのかもしれません。
    先んじて人生を遊んでいるお姉さんによる手解きの共同作業が生む謎のインモラルな感情、その辺も私は大好きです。
    一見すればありふれているようでそうでない、謎の空気感といいますか。

    ……よって冒頭で申し上げた通り、私にとっては困惑が先立ってわりと言語化が難しい漫画なのでした。
    見た目以上に曲者な漫画とお察しするので、読者としてはあまり考えず流れに身を任せて楽しむが吉かもしれません。

    以上。
    そうは言いましたがなんだかんだで、ホビーの紹介漫画としてはちゃんと機能しているんですけどね。
    古くはルービックキューブ、最新ではカードゲーム「開運コロシアム(月刊コロコロ2023年8月号から登場)」に至るまで幅広くホビーを網羅しています。それらの試みは童心に返るだけでなく、知的好奇心もくすぐってくれます。
    実際に手に取って遊ぶかどうかは別として、未知の世界へのワクワクをきちんと心に染み込ませてくれるのです。
    少なくとも『ダンボール戦機』についての長年の疑問が解けたので、その点については大いに感謝したい。

    加えて、初版の帯に少年サンデーコミックス『だがしかし』のヒロインである「枝垂ほたる」さん(年齢不詳)がメッセージを寄せてらっしゃることからも、両作品の類似性を察することができます。
    児童期に慣れ親しんだ事柄への懐古趣味と、謎のおねーさんにドギマギする少年心という意味では似通っていますから。
    もっとも『だがしかし』は本作ほどには主人公とヒロインの(見た目)年齢差はなく、性格も異なるのですけれど。

    とまれ、こういう「駄菓子」ないし「コロコロ」とはなにか? という観点からテーマを一気にまとめてくれる漫画は大人の観点からすると嬉しいものです。
    子どもの頃は宝箱だったのに、大人になればガラクタになってしまった箱をふたたび宝箱に戻してくれたといいますか。
    子どもから少し大人になって色あせて見えた写真を、色鮮やかによみがえらせてくれた。

    重ねて申し上げると私はコロコロにはさほど思い入れはないと断っておきますが、それでもこの言外の優しさは大いに評価したいと考える次第です。ホビーはもはや子どものものだけではなくなったという、最新の事情も踏まえているのか懐古に留まらないメッセージ性というヤツですね。(販路の開拓という大人の事情はさておいて)

    あとは、迫力のあるコマ運びとあえて隠すことで生まれるエロスな演出をどこまで行っても遊びに使う無駄遣い感が素敵でした。おねーさんの大人の魅力にも通じるように思えて、なぜだか負けた気がしてなりません。
    それからコロコロコミックとそのタイアップホビーを現実の視点に立って楽しむ物語の構造上、メタなギャグもけっこう目立つのも特徴ですね。一方でコロコロ的な下ネタギャグもしっかり出すスタイルなこともあって、結構カオスでした。

    なにせ三話時点にして『スーパーマリオくん』で有名なレジェンド漫画家「沢田ユキオ」先生をゲストに呼んできて、巻末に描き下ろし漫画まで寄稿いただいたわけで――、自由か!? ってなっちゃいました。
    それだけ、コロコロというコンテンツを包括して語るこの漫画の可能性を見込んでくれているとわかってなんだか嬉しくなったのも事実ながら。本作はSNS上でも話題になっているようなので、その名声が実売に繋がることを祈ります。

    しかして、本名不詳のおねーさんがこうも自由に振る舞ってくれて、寂しげな少年に居場所を作ってくれたその優しさと寂しさを考えれば、売上うんぬんの大人の事情なんて忘れるべきと思えてなりません。
    結果、私は、おねーさんと少年が醸し出す夕暮時のヘンテコな空気を読者の視点からなんとなく味わい続けています。
    二巻以降もこのノリで進むのは確定として、この言葉にできない感覚を大事にしたいと思う、小学○○年生な私でした。

  •  謎のお姉さんに捕まった主人公が、小学生ホビ-(ベイブレード等)お姉さんとただ遊ぶだけのマンガなのだけど、お姉さんの色気が、何とも言えない。

  • 分かりやすく言うと玩具版「だがしかし」。
    帯にほたるさんが描かれてるし、
    もう確信犯で間違いないでしょう。
    ダウナーお姉さんとは言うものの、
    好きなものに対するテンションの高さは
    アッパーお姉さんのほたるさんに匹敵します。
    てんとう虫コミックスのマンガを買うなんて
    何年ぶりだろう・・・。
    沢田ユキオ先生とのコラボは
    すごく懐かしい気持ちになりました。

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