海街diary: 陽のあたる坂道 (3) (フラワーコミックス)

著者 :
  • 小学館
4.30
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本棚登録 : 2776
感想 : 201
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091670403

作品紹介・あらすじ

大人気・海街シリーズ第三巻!!

最初の出会いから季節がひとめぐりした夏---。すずと三人の姉たちは、父の一周忌で再び河鹿沢(かじかざわ)温泉を訪れた。複雑な思いを胸に抱くすずだが…?家族の「絆」を鎌倉の美しい自然とともに描く、大注目のシリーズ第三巻!四人姉妹それぞれの時間がゆっくりと動いていきます。楽しいことも悲しいことも家族の中で彩られ昇華され、いつしか美しい思い出になる。深い味わいが特徴の吉田秋生の最新作。

【編集担当からのおすすめ情報】
お待たせしました。海街シリーズ第三巻「陽のあたる坂道」。じっくりお楽しみ下さい。

感想・レビュー・書評

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  • お姉ちゃんの恋愛の話。
    すずの恋愛もあり。

  • 「嫌い」は「好き」より
    ずっと早く
    伝わってしまうのかもしれない

    ー思い出蛍ー

  • 四女のすずが中心に話が進む3巻。
    初恋にきづき、そしてそれが叶わなかったと知ったときの、折り合いの付け方がすごく切なくて、いいシーンでした。

    なにげないシーンの一つ一つがすごく心地よくて、鎌倉という街、古い一軒家での生活が本当に魅力的に映ります。

  • お父さんの一周忌。あれから1年が経ったんだな。すずは少しは中学生らしくなれただろうか。花火にまつわるエトセトラ。それぞれの想い。
    鎌倉の坂ってすごいんだ・・生活圏内にあったら大変そう(- -;)

  • すずが香田家三姉妹と鎌倉で暮らすようになってから1年。すずの中で止まっていた時計がまた動き出してほんとうに良かった。
    恋の終わりと、そして始まりの予感がいろいろ…。
    由緒ある鎌倉の町が生み出す人情とか情緒、良いなぁ。

  • すずの恋が思わぬ方向に(当然といえば当然なのかもしれないけれど)。そして、幸の恋愛にも変化が...。恋から始まる関係に、悩みながらも、各々が結論を出す巻でした。お父さんの一周忌。波乱もありでした。

  • 幸姉が医者と別れるとは思わなかった。
    このへんになるとそろそろ次の展開も気になってきます。
    こうなるといいなぁ・・・などと妄想も広がりつつ、次の巻を読み始める。

    あ、そういえば今年は梅ジュース作ったんだね。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「梅ジュース作ったんだね。」
      約束でしたからネ。
      「医者と別れるとは」
      そのうち戻って来るような気が、しかし時既に遅く(妄想しちゃいま...
      「梅ジュース作ったんだね。」
      約束でしたからネ。
      「医者と別れるとは」
      そのうち戻って来るような気が、しかし時既に遅く(妄想しちゃいました)、、、
      2014/04/30
    • にゃんこさん
      コメントありがとうございます。
      そういえば1巻の終わりぐらい(だったっけ?)で梅ジュースを作る話をしていましたね!
      コメントありがとうございます。
      そういえば1巻の終わりぐらい(だったっけ?)で梅ジュースを作る話をしていましたね!
      2014/05/01
  • 爽やかな表紙絵だね~~。写真で景色を切り取るのもエエがこんな風に自分の気持ちを乗せた水彩画ってのもエエな~。ま、絵が上手けりゃの話だが。

    今回も、真綿で包みこむように大切に作られた4偏のお話しが載っておった

    長女「幸」バリバリの看護師さん。小児科医と不倫中。
    次女「佳乃」地元信用金庫でOL。酒好き。最近若いツバメと別れる。
    三女「千佳」スポーツ用品店勤務。店長と恋愛中。
    四女「すず」上記三人とは異母妹となる。サッカー大好き少女。

    女を作って出て行ってしまった父親が、「亡くなりました」ってな知らせを突然受け
    面倒だが…山形まで葬儀に出席しに行った3姉妹。
    そこで、自分たち3姉妹から父を奪った女の子供である「すず」と対面する
    「すず」の母は既に病気で亡くなっており、父は懲りずに3度目の結婚をしておった
    しかも今度の女は2人の子持ちときたもんだ(笑)

    ただ、この家族の要だった父が亡くなった今、残されたのは…再婚相手の女と
    その連れ子の幼い男児二人、そして3人とはまったく血の繋がりのない「すず」である
    幼子を抱え狼狽する女の騒ぎっぷりを目の当たりにした3姉妹は
    自分たちの異母妹である「すず」を鎌倉の自宅へ引き取ることにしたのであった~。

    注)以下、気が付かない程度のネタバレあり(笑)

    「思い出蛍」

    あれから一年。法事の知らせを受け、今度は山形まで4姉妹で出かけて行く
    ところが…父の三番目の妻は、すでに男を作り二人いた子のうち一人を連れて町を出ており
    法事には出ない、施主はヨロシクとのたまう
    一年前の父の葬儀の場で、子供も小さいし中古だが家を買ったばかりなので
    相続権を放棄してくれろっと三姉妹に言っていた女が…である(笑)
    そりゃ~おめおめとこの場には来れないわな~~(アハハハハハ)

    仕方が無いので長女の幸が施主を引き受けるのだが…そのスンナリと受け入れる幸の態度が
    なんだか「すず」には面白くない(笑)
    私なんぞから見れば、引き受ける幸の態度も硬く、やっぱり若さが出ておるように見えたが
    中学生のすずから見れば、大人な対応をソツなくこなしているように見え
    「なんで暴言の一つも吐かん」っとイラっと来たらしい

    そんな、やっぱり法事もすったもんだしたか…ってなお話しを
    季節外れの蛍の光のように、フワフワと漂い流れるタッチで描いておる作品である

    さて…まずこの父親はまったく「女を見る目が無い」と言える(アハハハハ)
    多分「私一人じゃ何にも出来ないの~」的なズルイ女に頼られると…
    無視できないんだろうな~優しいが、トンでもなく優柔不断な男
    何が一番大事かを見極める力が不足しており、その場の雰囲気に流されてしまう男
    コイツをフワフワ~と漂う蛍に例えるあたりなんぞは笑えると思う
    今度からこういう男を「蛍男」と呼ぼうか?(ハハハハハハ)

    それと…同じ男でも、なんともイジラシイのが父の三番目の女のオジ「飯田さん」(笑)

    両親を早くに亡くした姪を、目の中に入れても痛くないように育ててしまった尻拭いを
    ココまで頑張るオジも珍しい(ハハハハハハ)
    姪の置いていった息子の一人を引き取り育てておるし…
    法事出席のために来た4姉妹を駅まで迎えに出て、宿泊先も用意してくれ、
    姪の不始末を平あやまりしている。

    施主が誰になっても、坊さんとの打ち合わせをしただけで滞りなく進むように
    準備万端、可なりな気とお金の使いようであった(笑)
    田舎であるので質素な法事といえども、その準備に掛かる金額はバカにならんだろう
    それに外野もウルサイしの。小さな町だで針のムシロ状態だと思うだ

    彼の妻が漏らした姪を擁護する言葉を「オマエは黙っておれ」と遮ったシーンに
    彼の妻の苦悩と彼自身の誠実さ、また実直で真っ直ぐにしか生きられない不器用さが
    良く現われておるの~っと思った

    そこまで誠実だと…もしや彼は、すずが元気で幸せか?の確認もしたかったのだろうか?
    とか、深読みしたくなる(笑)
    昨年葬儀で、出棺の挨拶を故人の妻である姪が「辛くて出来ない~」と
    「すず」に押し付けようとした時に、「これは、大人の仕事です!」っと
    幸が一喝したシーンがあったが、28歳の若い幸に言われ、当の本人の姪には通じなかったが、このオジの心には何か通じたモノがあったのであろう

    一緒に暮らせなくても、このオジやオジの所での生活を選んだ血の繋がらない弟など
    すずに気遣いを見せる人が居ると解っただけでも、何だか気持ちが爽やかになる。
    姪の不始末や、すずを手放した事などを考えれば、彼の行動は当然と思いがちだが
    かといって誰でも出来る行為ではないだ。


    「誰かと見上げる花火」

    4姉妹の暮らす鎌倉で、花火大会が開催される
    4姉妹4人4様の「誰と花火を見るか?」が、恋やら愛やら酔いやらと絡み合い
    今後の展開を暗示させる作品となっている(笑)

    さて…鎌倉の花火大会。例年は8/10が開催日となっておりますが
    今年は8/10が大潮にあたるため、少々早めの7月21日(水)となってます(笑)
    (大潮だとな、浜辺が少なくなって見物客が見るスペースが減るだよ~)
    場所は鎌倉海岸の材木座・由比ヶ浜です
    なんと言っても大人気の花火大会でやんす。毎年平日開催なんですが
    それでも、相当な混雑が見込まれるかと…思われます
    我も「すずちゃんと同じ花火を見たい!」とか思ったアナタ。心してお出かけ下さい~


    「陽のあたる坂道」

    で…タイトルにもなっておる「陽のあたる坂道」どす。ここから受けるイメージは…
    明るい前途は見えておるが、そこへ至るまでがシンドイ。かの…(アハハハハハ)
    ま、これは最近ユルイ坂でも息が上がる私世代の感覚どすがの~(笑)

    夏休み中の「すず」と長女の幸が二人揃って買い物に出かけるのだが
    帰り道、「コッチの方が近いよ~」っとすずが選んだ道「切り通し」
    この道がまた…ロングロングな坂道での~~(笑)

    この道をすずはサッカーの練習が終わってから「自主練」と称し駆けあがっておる
    そういえば…父親の葬儀の時にも「こっちの方が近いので」っと
    3姉妹をいざなった道も、ロングロングな登り坂だったよな~(アハハハハ)
    そして…そんなロングロングな登り坂に父との思い出があったりする
    坂道には、困難に出会っても真っ直ぐに進むすずの、素敵な性格が隠れておるな~

    「なんか いくら努力しても どうにもならないことって やっぱあるけど
     だからって別に 終わりじゃないんだなって」

    この坂を姉と二人で登りながら、そんな風に感じたことを話す「すず」
    この坂とは別な、大きな坂を一つ登ったねっと暖かく見つめる「幸」
    この二人、似ておるの~(笑)

    「お姉ちゃーん、甘め? 酸っぱめ?」「すっぱめー」
    「薄めー? 濃いめー?」「濃いめー」
    昨年漬けた梅ジュースを姉の分まで作るすず。
    こんな会話からも、一年ですっかりこの家に馴染んだ「すず」の様子がうかがえて
    ちょっとニヤリっとしてしまう、そんなお話しであった


    「止まった時計」

    止ってしまった時計の針が動きだす瞬間って見たことあるかい?
    電池が切れてしまった時計の場合、電池を入れ替えると
    時計の針は、なんの戸惑いもなくスっと前へ進んでいく。あっ気ないくらいである(笑)

    人の心の中にある時計が止ってしまった場合でも、
    何か電池に変わるようなキッカケがあると、あっ気ないほど簡単に前へ進む時がある

    そんな出来事が長女の幸に起こった

    ただ人の心は機械で出来ている時計と違い、キッカケは一つではないし
    誰かの手から与えられたモノでもなく、自分で見つけてこそキッカケとなりうるので
    幸の場合、3年かかった

    それは、「終末医療の現場で働かないか?」と婦長から打診を受けたことだったり
    看護師として、もう一歩踏み込んだ心のケアが必要と感じ始めた気持ちの変化だったり
    人の悪所ばかりを指摘し、良い所を見ていなかった事に気付いたときだったり
    中学生の妹が、キラキラする何の後ろめたさもない青春を送っている姿を見たときだったり

    そんなそれぞれな出来事が、心のパワーとなり栄養素となろうとしている時に
    自分の時計の針を止めていた原因が、遠く他所の国へ行くと言う

    その瞬間、幸の心の中で全てがスパークし、新たな稼動を生み出す電池が生まれ
    そして、止っていた針が、スっと前へ進んだ(笑)

    夜勤明けの幸は早朝、出勤前の彼を海辺へ呼び出し二人で海を見ながら朝食を取る
    そして爽やかに「一緒に行けない」っと告げた

    海辺のある町ってエエな~~っと思った瞬間である(笑)

    幸が海辺である生き物を「パコ~ン」とカバンで引っぱたくシーンがこの後あるが
    今回の巻の中で、この場面が一番好き。見事なホームランであった(ガハハハハハ)
    妹はサッカーだが、長女は野球か?っと解り、笑った

    この漫画を読み終えた時、初夏、まだ海水浴客が押し寄せる前に
    「海へ行こう!」っと思った
    我が家から一番近い海、それは幸いな事に…鎌倉である(アハハハハハ)
    ワシって。幸せかもしれん!
    そんな気持ちにさせてくれる漫画であった~(笑)

  • 一話一話がすごく胸にくる。

  • 鎌倉に行きたくなるなあ。

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著者プロフィール

同姓同名あり。

1. 吉田秋生 (よしだ あきみ)
1956年、東京都渋谷区生まれの女性漫画家。武蔵野美術大学卒業。1977年「ちょっと不思議な下宿人」でデビュー。1983年、「河よりも長くゆるやかに」及び「吉祥天女」で第29回小学館漫画賞を、2001年に「YASHA-夜叉-」で第47回小学館漫画賞をそれぞれ受賞。その他代表作に、「BANANA FISH」。
代表作のメディア化が多く、「吉祥天女」は2006年TVドラマ化、2007年に映画化された。「海街diary」は2015年に映画化されている。2018年には「BANANA FISH」がTVアニメ化された。

2.吉田 秋生(よしだ あきお)
1951年生まれのテレビドラマ演出家。学習院大学法学部卒業。

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