浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)

著者 :
  • 小学館
3.88
  • (27)
  • (36)
  • (27)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 426
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091792341

作品紹介・あらすじ

これは「浪費」ではなく、「愛」です。

2016年末に発行された文芸同人誌『悪友』。
現代のオタク女性たちが、どのようにお金を使い、対象に愛を注いでいるのかを赤裸々に綴ったこの本は、Twitterを中心に話題になりました。

そんな話題の同人誌が、この度書籍化!
アイドル、俳優、声優、同人誌、舞台、コスメ、ホスト…などなど、何かに熱い「愛」を注ぐ女性たちの匿名エッセイはもちろん、「トクサツガガガ」の丹羽庭先生による描き下ろしコミックエッセイや、アイドル好きが高じてアイドルの振付師になったタレント/振付師の竹中夏海先生へのインタビューなど、新たに内容を増補し、更に深く、多角的な「愛」の形を表現しています。

また、2000人を対象に採ったアンケートでは、衝撃の真実が発覚!?貯金額や手取り、クレジットカードが止まった話…などなど、なかなか人におおっぴらには言いづらい、オタク女性たちの真実の姿が描かれています。

「あ~この気持ち、分かる分かる!」と頷きたいあなたも、「最近の若いもんはどんな風にお金を使ってるんだ…?」と興味本位なあなたも、是非、お手にとってみてください。

【編集担当からのおすすめ情報】
あなたの周りにもいませんか?「○○オタク」な女性…。
職場では一切ナイショにしているけれど、週末は推しのコンサートで日本全国飛び回ってます!な人だったり、逆にインターネットで見かける「この人、毎週毎週いろんな舞台を見てるけど、お金の出所はどこなんだろう…」な人だったり。

そんな女性たちが、対象に「愛」を注ぐために、いったいどれだけのお金をどう使っているのか。この本は、完全匿名のエッセイとアンケートで、彼女たちの真実の姿を暴きます。

他人にとっては「浪費」に見える彼女たちのお金の使い方。でも、それはれっきとした「愛」なのです。
まったく新しい真実の「愛」の形、お楽しみください!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 趣味に関する浪費について、免疫があると思っていたけど・・・・!思った以上でした!課金マウンティングなんて初めて知りました。

    浪費する動機や理由、浪費して得られるものはそれぞれ違うけれど、その内容のインパクトはどれも秀逸にエグいです!

    ヲタが経済を回しているのかも、と思える一冊。

  •  私が若く貧しかったころ、本を買うお金と遊びに行くお金を「精神のパン」と名づけ、食費と同じように大切なものと決めていた。やばいな、もうお米もなくなるのにな、と思いながら、その場かぎりのぴかぴか光るような時間にお札を突っ込んだ。カネがないなんて誰にも言わなかった。かわいそうになりたくなかった。困ってなんかいない、努力なんかしていないという顔を保って、楽しいことをしたかった。お金がなければないほど皮膚が鋭敏になり、生きている、という感じがした。

     生活が落ち着いてからは旅行が趣味に加わった。結果、道楽の費用は家賃にせまる勢いである。ほかのどの家計費目よりぶっちぎりに高い。全体に豪快なのではない。むしろけちだ。嫌いな単語は手数料と(取られるほうの)利子。地下鉄一駅ぶんどころか三駅分は歩く。何のために?趣味のためにだ。美しいものを読んで、観て、体験するためだ。エステ?タクシー?会員制ジム?ははは、ご冗談を。

     そんな自分をなかなかの極道者だと思っていた。けれども、本書を読んで反省した。「精神のパン」どころか、フルコースいっちゃってる人たちがばんばん出てくる。そしてその浪費哲学を余すところなく語っている。貴族だ、と思った。この人たちは貴族だ。彼女たちと比せば私は「精神のパン」に干し肉をつけただけで満足している清貧の民である。私は字が書いてある紙があれば最低限の幸福を得ることができる。こんなに安上がりな種族もない。

     どちらが良いというものでもないが、清貧の民のみなさん、貴族の舞踏会、覗いてみたくはないですか。私は覗いてみたかった。だから買った。そして衝撃を受けた。貴族、すごかった。精神の貴族たるものの価値判断は全力で当人の「尊いと感じるもの」に準じている。今年は野菜が高いから、というような判断は脇に除けられる。だって、貴族だから。生まれた時からの、ではなくて、当人が選んだ「神」に理性をもって決定した内容の献金をおこなう信仰者であるから。その背筋はいつでもすっきりと伸び、その瞳はきらきらと輝き、暗いところで字ばかり読んでいた私は舞踏会への馬車を見送るような気持ちになる。自己決定による多様な「王子さま」を措定し、平気でそれを取り替えたりする、強靱なシンデレラたち。

     何がすごいといって、エネルギーがすごい。たとえば毎週舞台を観る、それだけでも私なら力尽きてしまうのに、チケットの売買を重ね、なんならその舞台のためだけに弾丸海外ツアーを敢行する。翌日はなにくわぬ顔で出勤する。そして得たお給料でまた、舞台を観る。そのありさまを読むと最初はあきれて、それから感動する。

     いくら好きでもそんなに入れ込んだら疲れないかと思うんだけれども、貴族たちは疲れるどころか元気になっている。なんなら生きる動機を得ている。生きる動機とか滅多に買えないし、それなら使えるだけ使ってもいいのかな……と思えてきたら、本書のねらいのとおりなのだろう。周囲から浪費ととられる出費は彼女たちの人生に欠かせない「愛」だ、と主張するために、本書は書かれた。きっと。

  • 端から見たら何でそんな事にお金突っ込んでるんだっていう疑問の理由が浪費当事者によって書かれているから、その心理状況ってこうなのか~ってのが分かってすごい面白かった。後半のアンケート結果もリアル。そして自分だけじゃないんだって勇気出たw

  • 「自分はまだマシだ!」と安心したり、「わたしの嵌った沼の深みはこんなもんじゃねぇ…!」と戦々恐々したり、めちゃくちゃリアルなホラーだった。
    ジャンル違いのヲタ友に布教しようと思う。

  • 推しのえっちな絵が見たいという原動力
    ここまでのめりこめるものがあるというのがある意味羨ましい。

  • 元はコミケで同人誌として発行されていたものをゲストなども迎えて刊行されたものです。興味はあってもなかなか聞けない他人のお金事情。
    その人の浪費の経緯を知ることがジャンルの入門書的な役割もしています。
    面白かったけど、やっぱり同人誌の域は出ていないかな。
    ブックオフで半額以下だったから買ったけど、定価である1000円は高い。

  • 書店で見かけて草生やしながら手に取りましたが、レジまで付いてくるとは思わず、浪費、そして読了しました。

    初っ端で出てくる女が「あんスタで浪費する女」で、書き出しが
    「「同人175スレ」というめちゃくちゃに悪趣味なスレッドをご存知でしょうか。」
    で始まるという、このパワーワードのオンパレードっぷりにまずノックアウト。何浪費したかとかそういうのどうでもいいレベルでキャラの濃いラインナップ。この濃さは浪費してるからキャラ濃いのか、元からキャラ濃い上に浪費までしているのか。ともかくお金は大事に使ってください。老後用だけじゃなく、身体を壊すとか会社が突然潰れて失業とか予期せぬアクシデントに襲われた時の備えのためにも!

    しかし、都内の女多いな。都会は浪費の誘惑が多いんでしょうか?! 羨ましい!……もとい気をつけないとっ!

  • お金を楽しく使うって大切なことだよな〜と思った。社会人になって、とりあえず貯蓄!って思ってたけど、健全に浪費していきたい。

  • それでももっと深層を探ってほしくなる。

  • いろんなものに夢中になる女性たちの浪費についての話がたくさん。ひとつひとつのお話が読み切るのにちょうどいい長さでした。女性なら、オタクなら、何かしらにこうして浪費した経験があるのではないでしょうか。

    浪費の形は人それぞれ。そして浪費に正解はないし不正解もない。お金の使い道、使い方は奥が深いなあ。

全42件中 1 - 10件を表示

浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)のその他の作品

劇団雌猫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
恩田 陸
アンジェラ・アッ...
朝井 リョウ
朝井 リョウ
村田 沙耶香
平野 啓一郎
高殿 円
有効な右矢印 無効な右矢印

浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)を本棚に登録しているひと

ツイートする