ダルちゃん (2)

著者 :
  • 小学館
4.15
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本棚登録 : 370
レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091792693

作品紹介・あらすじ

わたしを真に幸福にするのは、誰なのだろう

ダルダル星人の姿を隠して、一生懸命に「働く24歳女性」に「擬態」するダルちゃん。

初めての友人や、恋人、そして詩の創作と出会うことで、
「ほんとうの言葉」を見つけていきます。

生きづらさに何度も打ちのめされそうになっても、
「表現する」ことが、わたしを救ってくれる。
そして、少しずつ、世界は、これまでと違って見え始める――

資生堂のウェブ花椿にて2017年10月~2018年10月に連載されていた本作。連載時より「しんどいけれど、読む手がとまらない」「ダルちゃんは、私だ」と大反響の声が集まった傑作コミックを、フルカラーで単行本化。

自分を真に幸せにするのは、誰なのか。
その答えに自ら辿り着こうとする姿に心揺さぶられます。
希望が射す圧巻の物語完結編。



【編集担当からのおすすめ情報】
著者のはるな檸檬氏は、宝塚ファンの日常を描いた『ZUCCA×ZUCA』や、自身の読書遍歴を描いたコミックエッセイ『れもん、よむもん!』等で、日常の微細な心の動きをすくいとる描写が大人気です。
今作はこれまでとは趣が変わり、女性の生きづらさや、創作に携わる人物の孤独を描き出す長篇作品です。

1巻で出会った人たちとの関係が、少しずつ、でも確実に変わり出す2巻。
ダルちゃんにとって、世界の見え方が少しずつ変わる様子は、
苦しくもあり、でもあたたかな光も見え、
読後のわたしたちの世界の見え方も変わるように感じます。

生きづらくても、しんどくても、
それでもなお生き続けていこうとこの世にふみとどまるすべての「わたしたち」は、
きっともうひとりのダルちゃんです。

著者の新たな代表作と言える傑作です。ぜひお読みください。

感想・レビュー・書評

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  • ダルちゃん。

    擬態して生きてる。
    普通をまとって生きてる。
    そうしなきゃと思っている。

    でも

    そうしなくていい場所がある。
    自分が自分でいられる場所は、きっとある。



    ダルちゃん。
    自分も紛れもなくダルちゃんだと思う。

    そして、この世の中にダルちゃんは本当はたくさんいるはずのに、みんな擬態してるからわからないんだね。
    擬態して生きるダルちゃん。
    ダルちゃんは、ダルちゃんでいられないことでシクシクしたり、もやもやしたり、疲れたり。

    でもね。
    誰かの何かではなく、自分であること、そして自分のために生きること。
    擬態して生きるのではなく、ダルちゃんであれること。場所。
    そんなところ、きっと、いや絶対、あるんだね。

    この本が響く人、たくさん、たくさんいると思った。

    それから。
    ダルちゃんが嫌いになったサトウさん。
    擬態してるから、それを守るために嫌いになったのかなって思った。
    だから、本当の自分になったら好きに。いや、親友となったのね。
    こういうことってあるよね、と思った。

    多分その逆も然り。
    擬態してる時に仲良くなった人、ダルちゃんモードだと合わないなってこともあるよね。

    できれば、ダルちゃんであれるようにありたい。

  • きれいな絵、きれいな言葉。ストーリーはとてもシンプルだけれど、密度が濃くてひとつひとつのページに重みがあった。とてもよかった。

  • 表現ってやめられないよね。息をするのと一緒だから

  • 自分の気持ちを素直に話せて、本当の自分の姿を見せても、気持ち悪いと思わない人との出会い。その思いを素直に詩に書き留めずにはいられないダルちゃん。自分の居場所と、自分のやりたいことが見つかり、幸せを感じていたけれど..。自分で自分をあたためることができることは幸せ。悲しみや苦しみは自分を離してくれないかもしれないけれど、その先には希望があると信じられるラストシーンにはぐっときました。そして、お互いがお互いの幸せを深く願い、お互いのことを認め合う、ダルちゃんと佐藤さんの友情がとても読んでいて快かった。サトウさんの旦那さんの、普通の人なんてこの世に一人もいない、存在しないまぼろしを幸福の鍵だなんて思ってはいけないよ、は大きなキーポイントだったと思った。

  • 花椿で連載中に一気に読んでしまいました。ネットでは酷評も多くあったけど私は好きです。泣けました。

  • 許せること許せないこと
    自分を許すこと相手を許すこと

    少しは許せるなぁと思える範囲を
    少しずつ少しずつひろげると
    きっと自分にも人にも
    優しい気持ちで向き合えるよね

    許せないとき
    がまんできないとき
    何かに誰かにぶつける前に
    静かに距離を置けるのも
    許す練習なのかもしれない

    窮屈さは誰でも感じるタイミングはあって
    解放する手段をいくつか持っているといいのかもね

  • 失いたくない人がいても、自分のやりたいことをやっていなかったら、幸せにはなれない。自分を幸せにできるのは自分しかいない。  普通っていうけど、普通なんてなくて、みんなやっぱりどこか無理しながら生きているけど、自分は一人なんだから、わがままになるとかじゃなくて自分を出していってもいいんだと言うお話でした。

    1巻と合わせて2冊さらっと読めてしまったけれど、内容は深かったような気がします。
    とても良かったです。

  • おっさんの読むもんじゃない気もするけど、以前ウェブで見かけて続きが気になってたので読んでみた。

    序盤のダルダル星人の説明は、村田沙耶香のコンビニ人間を連想した。この作品のほうが後発だから、もしかしたら影響を受けた部分があったのかもしれない。

    なんで二人が別れなければならないのかよくわからない部分もある。そんなに硬直的にならずに柔軟な道を探る方法だってあるんじゃないか。しかし文字通り硬い確信と決意があったのかもしれない。

    他の人のレヴューも読んでみたら、単なるポジティブな感想よりもダルちゃんの身勝手さや無神経さを指摘した批判的な感想のほうがおもしろかった。もし男女が逆だったら主人公はメタクソに言われるだろう、という感想が印象的。

    偽りのない自分になる、居場所を見つける、という意味では、それをグロテスクに描いたのがコンビニ人間で、キレイに描いたのがこの作品なのかも。しかし、それでも普通でいることは大事だ。殺されかねないので。本当に。だから偽らないでいられる居場所や人間関係を確保することも本当に大事だ。

  • この本は、すごい。
    今まで、誰にも話せなかった心の中の迷いや葛藤を、たった2冊の中にすべて凝縮してくれている。

  • だるちゃんの仕事内容、わたしのバイト先と全く一緒でした。実はみんなだるちゃんだけど、擬態して生きてる。私は、幼い頃からなんでも要領良くできて、自分は周りより優れているって勘違いしたままここまで来た。高慢ちきな性格で心なしか人を侮辱してきたんだと思う。すぎたと一緒。大学の教授の言葉(人伝いに聞いた)を思い出した、「弱者の世界に、積極的に自分の魂を住まわせてほしい」。そのための表現だよね。だるちゃんも言ってた「私のために書く」私だって、表現したい気持ちがメラメラあるけど、私は上手に言葉を紡げない。紡げないけど、紡いでみてる。

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著者プロフィール

漫画家。1983年宮崎県生まれ。2010年に宝塚ファンをコミカルに描いた漫画『ZUCCA×ZUCA』でデビュー。著書に自身の読者体験を描いた『れもん、よむもん!』、妊娠・出産体験を描いた『れもん、うむもん!ーそして、ママになるー』、宝塚ファンの夫婦を描いた『タクマとハナコ』、社会に適合するため“普通”の女性に“擬態”するダルダル星人を主人公にした『ダルちゃん』などがある。2013年に結婚、現在は2児の母である。

「2020年 『専門家と作ったスキンシップ絵本 ぎゅ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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