- Amazon.co.jp ・マンガ (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091792693
作品紹介・あらすじ
わたしを真に幸福にするのは、誰なのだろう
ダルダル星人の姿を隠して、一生懸命に「働く24歳女性」に「擬態」するダルちゃん。
初めての友人や、恋人、そして詩の創作と出会うことで、
「ほんとうの言葉」を見つけていきます。
生きづらさに何度も打ちのめされそうになっても、
「表現する」ことが、わたしを救ってくれる。
そして、少しずつ、世界は、これまでと違って見え始める――
資生堂のウェブ花椿にて2017年10月~2018年10月に連載されていた本作。連載時より「しんどいけれど、読む手がとまらない」「ダルちゃんは、私だ」と大反響の声が集まった傑作コミックを、フルカラーで単行本化。
自分を真に幸せにするのは、誰なのか。
その答えに自ら辿り着こうとする姿に心揺さぶられます。
希望が射す圧巻の物語完結編。
【編集担当からのおすすめ情報】
著者のはるな檸檬氏は、宝塚ファンの日常を描いた『ZUCCA×ZUCA』や、自身の読書遍歴を描いたコミックエッセイ『れもん、よむもん!』等で、日常の微細な心の動きをすくいとる描写が大人気です。
今作はこれまでとは趣が変わり、女性の生きづらさや、創作に携わる人物の孤独を描き出す長篇作品です。
1巻で出会った人たちとの関係が、少しずつ、でも確実に変わり出す2巻。
ダルちゃんにとって、世界の見え方が少しずつ変わる様子は、
苦しくもあり、でもあたたかな光も見え、
読後のわたしたちの世界の見え方も変わるように感じます。
生きづらくても、しんどくても、
それでもなお生き続けていこうとこの世にふみとどまるすべての「わたしたち」は、
きっともうひとりのダルちゃんです。
著者の新たな代表作と言える傑作です。ぜひお読みください。
感想・レビュー・書評
-
ダルちゃんが、恋をする
ダルちゃんに 友達ができる
擬態してきたダルちゃんが、自分の気持ちを自分の言葉で表現し始める
その表現が恋人を傷つける
恋人の側にいる為に 表現を止める
彼女の笑顔は 偽りになる
自分の幸せと恋人の幸せの為に 二人は別れる
自分の幸せだけが、全てだとは思わないけれど
それを守るのは自分しか居ない
もっと若い時に読んでも 自分の幸せを優先する事はできなかっただろうけど
深みのある2冊でした -
おっさんの読むもんじゃない気もするけど、以前ウェブで見かけて続きが気になってたので読んでみた。
序盤のダルダル星人の説明は、村田沙耶香のコンビニ人間を連想した。この作品のほうが後発だから、もしかしたら影響を受けた部分があったのかもしれない。
なんで二人が別れなければならないのかよくわからない部分もある。そんなに硬直的にならずに柔軟な道を探る方法だってあるんじゃないか。しかし文字通り硬い確信と決意があったのかもしれない。
他の人のレヴューも読んでみたら、単なるポジティブな感想よりもダルちゃんの身勝手さや無神経さを指摘した批判的な感想のほうがおもしろかった。もし男女が逆だったら主人公はメタクソに言われるだろう、という感想が印象的。
偽りのない自分になる、居場所を見つける、という意味では、それをグロテスクに描いたのがコンビニ人間で、キレイに描いたのがこの作品なのかも。しかし、それでも普通でいることは大事だ。殺されかねないので。本当に。だから偽らないでいられる居場所や人間関係を確保することも本当に大事だ。 -
表現ってやめられないよね。息をするのと一緒だから
-
花椿で連載中に一気に読んでしまいました。ネットでは酷評も多くあったけど私は好きです。泣けました。
-
許せること許せないこと
自分を許すこと相手を許すこと
少しは許せるなぁと思える範囲を
少しずつ少しずつひろげると
きっと自分にも人にも
優しい気持ちで向き合えるよね
許せないとき
がまんできないとき
何かに誰かにぶつける前に
静かに距離を置けるのも
許す練習なのかもしれない
窮屈さは誰でも感じるタイミングはあって
解放する手段をいくつか持っているといいのかもね
予約するまで知らなかった
でも良いよ
予約するまで知らなかった
でも良いよ