- Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091793508
作品紹介・あらすじ
珠玉の短編で綴る日本漫画の表現の歴史!
選者にいしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこ(五十音順)の6氏を迎え、日本の漫画を彩った幾多の短編の中より選び抜いたアンソロジーを編年体でお送りします。第二巻は1960年代後半から70年代を中心にセレクト!水木しげる、藤子不二雄A 、ちばてつやなどの巨匠達の知る人ぞ知る短編を収録!
【編集担当からのおすすめ情報】
いしかわじゅん、江口寿史、呉智英、中野晴行、村上知彦、山上たつひこが選んだ珠玉のアンソロジー。一筋縄ではいかない選者達がこれでもかと選んだ短編達。他ではなかなか見られない異本の漫画の多様性をお楽しみください。など
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
永島慎二「ク・ク・ル・ク・ク・パロマ」、水木しげる「妖花アラウネ」、宮谷一彦「セブンティーン」、佐々木マキ「セブンティーン」、横山光輝「死神」、藤子不二雄A「ひっとらぁ伯父さん」、佐藤まさあき「夕映えの丘に」、つばてつや「あるあしかの話」、やまだ紫「しつもんがあります」、つりたくにこ「彼等」、ダディ・グース「焼けっぱちのブルース」。ほとんどが既読の作品だったが、初めて読んだ佐藤まさあきの自伝風の作品は大変面白かった。劇画作者たちの魂のルーツが垣間見えた。
-
日本短編漫画傑作集第2集。
永島慎二、水木しげる、宮谷一彦、佐々木マキ、横山光輝、藤子不二雄A、佐藤まさあき、ちばてつや、やまだ紫、つりたくにこ、ダディ・グース。1968年から1970年頃の11作品。
水木しげる「妖花アラウネ」。幻と現があやふやでいい。恐怖よりも魅了されてしまう、されてしまいたいという妖しさ。嫌な現実から逃げ出した先に起きた怪異なのだけど、共感を覚えてしまうのはなぜなんだろう。
横山光輝「死神」。こちらも怪異譚。好奇心が身を滅ぼす展開。あの存在は、これからも同じような形で引き継がれて行くのだろうな、と感じてしまいます。
藤子不二雄A「ひっとらぁ伯父さん」。掲載当時に炎上しなかったのだろうか、と2021年の今では感じてしまう題材。ただ、いつの間にか日常が侵食されてゆくという展開は、いつの時代でも警鐘となるものだと思います。
時代を反映しているというのかどうか。自身の内面と向き合うというか、えぐるというか、のぞき込むというか。心の内側へ行こうとする作品が多かったように思えます。そして、そういう趣の作品は、自分の好みではないなぁ。
青年漫画よりも、少年漫画が好き。 -
2巻は1968年から1970年頃にかけての作品を収録。
時代を感じさせる作品が大半だが、水木しげる、横山光輝、藤子不二雄A、ちばてつやなどは作風が時代を超越してるためまったく古臭さを感じない。おそらく、発表された60年代末から70年においては古いタイプの漫画であったことを考えると面白い。
収録作ではまったく知らなかったがつりたくにこの「彼等」が面白かった。